(391)【後編】自由が丘インテリア&家具ショップガイド10選
前編に続いて自由が丘のインテリアショップをご紹介していきます。記事の末尾に地図がありますので合わせてご参照ください。
■6.イデー
グリーンロードと学園通りが交差する角に建つのは「イデー(IDEE)」の旗艦店。
一棟まるまる「イデー」です。一階から三階まで、雑貨や家具、ファブリックや照明、グリーンやアートまでさまざまな商品を扱っています。
窓が多く広々として明るい店内に家具がならびます。ゆったりとしたスペースにモダンな家具が配されて、ショールームのような洗練された空間が楽しめます。
長大作によるダイニングチェアを見つけました。我が家にもある中座椅子や低座椅子のバリエーションともいえるデザインです。個人的には「和」の印象がありますが、こうしてみるとけっこうモダンな空間にも合いますね。
店の一角ではヴィンテージの北欧家具を扱うフェアがおこなわれることもあるので北欧好きは要チェックです。
イデーといえば、以前、照明の見え方を比較検討した際にご紹介したシェードは、こちらの商品でした。実家で使っているダイニングテーブルもこちらで購入しました。
ちなみに、ペントハウスっぽい四階はベーカリーだったりレストランだったりと業態の変化がめまぐるしいのですが、ちょっと前までは「IDEE GARAGE POP UP STORE “BRICOLAGE”」と題してイデーらしからぬジャンクっぽい個性的な中古品がならぶ空間でした。今後も面白い展開があるかもしれません。
【IDEE SHOP 自由が丘店】 東京都目黒区自由が丘2-16-29
■7.無印良品
さて、駅を挟んで反対側、九品仏川緑道へと移動しましょう。CM撮影などにもよく使われる自由が丘イチの“映えスポット”です。
この緑道沿いには「無印良品」があります。隣り合ってならぶ二軒のうちの右側が家具インテリアを扱う店舗。
一階、二階の2フロアで、定番家具の数々を実際に見て確かめることができます。
おなじみのユニットシェルフなど、僕も何度購入したかわかりません。運が良ければ、展示現品を安く買えるチャンスがあるのも実店舗のメリットです。
在宅ワーク需要を見込んでか、最近はこんな小さなデスクも売られていました。脚を見せるデザインがいいですね。価格もリーズナブルですし、マンションに備え付けてもいいかも、なんて思いました。
個人的に感じるのは、無印の家具はリーズナブルでムダのないデザインのものが多く、価格のバランスに優れているということ。他のお店を見て迷ったら、無印の商品を基準に比較して考えてみると、コストパフォーマンスを整理する手助けになりそうです。
【無印良品 自由が丘】東京都世田谷区奥沢5丁目26−9
■8.クラッシュゲート
その無印良品と緑道を挟んで向かいのビル「メルサ自由が丘」の二階にあるのが「クラッシュゲート(CRASH GATE)」です。
広めのワンフロアにインダストリアル系ともいえる渋い家具がならびます。
「男前」とか「武骨」とかいうキーワードで表現されがちなインテリアを、しっかりきれいめにまとめた店内ディスプレイは必見です。
こちらでは、最近、スツールを購入しました。熱海は躯体あらわしのインテリアにするので、スチールのラフな雰囲気がぴったりかと思ったのでした。脱衣所で着替えを置くのに使おうかなと思っています。塗装にハゲたところがあるため、だいぶお安く買えてラッキーでした。
【CRASH GATE 自由が丘店】東京都目黒区自由が丘1丁目8-21
■9.トーキョーリサイクルインプション
中古の家具や雑貨を扱うショップもご紹介しましょう。
世田谷でも数軒の店舗を展開している「トーキョーリサイクルインプション」の自由が丘店です。
「リサイクルショップ」というとチープな印象を受けるかもしれませんが、こちらはちゃんとセレクトされたラインナップが特徴。思わぬ掘り出し物もあり、自由が丘に行くたびに足を運んでしまいます。
ご近所の方が家具を売っているのでしょうか、イデーや無印、ケユカなどの中古品もよく見かけます。
食器なども扱っていて、ヴィンテージものが少ない自由が丘では貴重なお店でもあります。僕もたまに気に入った食器があると買ったりしています。
自宅で使用している小ぶりなダイニングテーブルもこちらで購入しました。いわゆるブランドのものではなく昭和の日本家具ですが、気に入っています。
なお、テーブル上の照明シェードは前編で紹介した「モモナチュラル」、右の椅子(サファリチェア)は次に紹介する「サボファニチャー」で購入したものです。
【TOKYO RECYCLE imption 自由が丘店】東京都世田谷区奥沢5-20-21
■10.サボファニチャー
最後は、自由が丘駅からはやや離れたお店ですが「サボファニチャー」をご紹介します。
以前も、「日刊Sumai」で紹介したり、
【北欧チェアの選び方。素材や仕上げ、座面についてプロに聞いた】
【北欧の椅子専門店「サボファニチャー」で聞いた木材や座面選びの基本】
北欧の椅子についてインタビューさせていただいたり、
いろいろお世話になっています。
今回ご紹介した中ではダントツに小さなお店ですが、狭い空間の中に北欧の椅子が整然とならべられ、「こもり感」のある居心地のいい空間です。ちなみに、床の木材は家具職人の修行経験もある店主の小松さんがご自分で張られたものだとか。
扱うのは「カールハンセン&サン」と「PPモブラー」というデンマークの家具メーカーの椅子。価格帯が高めのものも多いので敷居が高いと感じられるかもしれませんが、小松さんが穏やかに接客してくれるので興味がある方はぜひ気軽に質問してみてください。
こちらは先ほどの自宅写真にも写っていたサファリチェア。以前から妻が気に入っていたのですが、金額が金額なので手が出せずにいたなか、展示商品が入れ替えのためにプライスダウンしており、思い切って購入しました。
狭い我が家では宝の持ち腐れになりそうなので、近いうちに熱海に持って行く予定。サファリチェアから眺める海、楽しみです。
【SABOT Furniture】東京都目黒区緑が丘2丁目6−13
■自由が丘に大きい家具店が多いのは家賃が高いから?
こうしてあらためて概観してみると、やはり自由が丘は資本の大きなインテリアショップが多いですね。「ジャーナルスタンダードファニチャー→ベイクルーズ」「イデーと無印→良品計画」「ケユカ→カワジュン」「クラッシュゲート→関家具」といった感じ。
個人的には、最後に紹介した「サボファニチャー」のような個人の営むお店がもっと増えてくると面白いと思うのですが、なかなか難しい事情もあります。
ちょっと前に小耳に挟んだ話では、学園通り沿いの賃料は「坪6万円/月」とも言われるんだそう。これは世田谷でマンションを営む僕でも驚愕する金額で、もしうちのマンションを同じ金額で貸すと仮定すると一部屋(30平米)あたりの家賃が「約55万円/月」(!)となる計算。ちょっと次元がちがうお値段です。
そう考えると、とても個人がお店を出せるような場所でないのがわかります。インテリアショップに限らず、最近の自由が丘では大資本のチェーン店ばかりが増えている印象がありますが、それもいたしかたありません。
しかも、大手のショップですら安泰というわけではなく、家具店でいうと九品仏川緑道沿いのMASTの三階にあった「フランフラン(Francfranc)」は閉店となってGUになりましたし、すぐ近所の「ウニコ(unico)」も閉店してセブンイレブンになりました。
自由が丘といえば駅前の再開発も進んでいますし、大きい街に新陳代謝はつきもの。今後の発展に期待していきたいと思います。