(496)名古屋モザイクのコラベルの色選び・割り付け・数拾い
前々回、事務所の洗面にDIYでタイルを張ったお話をいたしました。
背面の壁に張ったのが名古屋モザイクのコラベルです。
一目で印象に残るランタン型が人気のタイルですが、形が形だけにレイアウト(割り付け)と施工に必要な数の計算(数拾い)にはけっこう苦労しました。今回は、その話を中心に施工までの準備のいろいろをリポートします。
■豊富なカラーバリエーションからどうやって選ぶか
採寸に入る前に色選びの話から始めましょう。
コラベルは人気のタイルだけあって、とにかくカラーバリエーションが豊富。
手持ちのサンプルをならべただけでこのとおりです。
全種類を見渡したい方は、名古屋モザイクのオフィシャルページをどうぞ。
【名古屋モザイク】コラベル 製品情報
色味だけでなく質感にもちがいがあり、
釉薬が独特の模様を描くものや、
色味に個体差が激しいもの、
マットで石のような質感を感じさせるものなど、ついつい目移りしてしまいます。
さらに、多少費用はかさみますが複数の色をミックスすることだってできます。
たとえば、こちら。
落ち着いたブルーやグリーンを組み合わせているので、ミックスでもキツイ印象を与えません。実際の施工例も素敵なのでぜひごらんください。
【名古屋モザイク】コラベル 施工事例
オフィシャルページでは他にもたくさんのデザインパターンが紹介されていますので参考になると思います。
【名古屋モザイク】コラベル デザインパターン例
また、角度を変えると、
こんなレイアウトもできます。
さらに、名古屋モザイクは「モザイクタイルシミュレーション」なるソフトも提供しています。
【名古屋モザイク】MOSAIC TILE SIMULATION ver.3.0
ブラウザ上でタイルをならべて画像として出力することもできるので使わない手はありません。
こんな具合にウェブだけでもかなり詳細な検討ができるのではありますが、やはりタイルは質感こそ大事。気になる方はショールームで実物を手に取って確認することをおすすめします。
■シンプルな白を選んだわけ
かくいう僕は悩んだ末に白のブライト(NLA-3)を選びました。
カラフルなものも魅力あるし、ミックスにチャレンジするのも面白そうなのですが、コラベルはこの形だけですでに十分個性があるので、これ以上色を付け加えなくてもいいかなと思ったのです。
それに、店舗のような場所ならともかく、毎日を過ごす場所に派手な色を張るとちょっと「うるさい」という印象を感じてしまう人もいるはず。
その点、白タイルに白の目地を合わせるとタイルの形が主張し過ぎず、それでいて確かな存在感を醸し出してくれます。個人的には離れて見ると「白い壁?」と思えて、近づくとランタン型に気づくくらいがちょうどいいなと思っています。
とはいえ、目地入れ前にタイルの輪郭がくっきり見えたのを見直すと、これはこれでいいかなとも思います。この印象を残すならダークグレーの目地を選ぶことになりそう。
先ほどご紹介したタイルシミュレーションでは目地の色も変更できますから、納得いくまで検討することをすすめます。
■何シート必要かはどうやって考えればいいのか?
どの色を選ぶか決まったら注文です。
コラベルのような特殊な形状のタイルをDIYするときは施工場所にきれいに収められるかが大事なポイントになります。
洗面カウンターの上と下の壁に張ります。まずはしっかり採寸から。
カウンターの下の左端にあるのは配管で、そこにはタイルは張れません。
さて、この壁にコラベルを張るとして一体何シート必要になるのでしょうか?
300mm×300mmのノーマルなタイルシートを張るなら計算は容易ですが、コラベルではそうはいきません。
1シートあたりのサイズをごらんください。
サイズ表記(単位はミリ)は隣のシートと重なる部分は省かれているので、このサイズをベースに枚数を考えていくのが基本的な考え方です。
今回施工する場所の横幅は660mmですが、1シートが268mmなので2シートならべて536mmまでは問題なく収まります。
残りの124mmはシートそのままでは張れないので分割する必要がありますが、
シートの横幅である268mmを半分に分けてみると134mm。124mmのスキマにはわずか10mmだけはみ出してしまう計算です。タイルカットしなければならないのか……と憂鬱な気分になりかけた矢先、サンプルを見て気づきました。
赤で示した部分はタイルとタイルのスキマがけっこう広くなっているのがわかります。
採寸すると幅10mmくらいあります。
ということは、
こんな感じにタイルの端をぴったり壁にくっつけて張れば両サイドの目地分だけ幅を省略することができるので、
タイル10枚分(2.5シート)がギリギリ収まると考えました。
同じ採寸方法でタテ方向の収まりやカウンター下の収まりを計算した結果、
ぜんぶで14シートが必要だとわかりました。
ただし、カウンター下の横幅については若干足りないため、そこを埋めることを想定して1シート余計に注文し、計15シートを注文することに。
名古屋モザイク コラベル NLA-3A(白ブライト)[シート] 64×56異形Aパターン紙貼り 内装タイル 価格:893円 |
楽天市場の「eTile(イータイル)」で購入しました。
■半マスを活用してタイルカットの手間を省ける
ですが、まだこれだけでは足りません。
壁やカウンターに接する端部のスキマを埋めるための半マスのタイルを注文せねばなりません。
実は、このコラベルは、その特殊な形状からタテとヨコを半分にしたタイルもラインナップされているのです。
名古屋モザイク corabel コラベル 半マス縦 NLA-HM1-3 コラベルAパターンシートの補助材のタイルです。 同色のAパターンシートを買われたお客様のみへの販売となります。 価格:68円 |
タテの半マスと、
名古屋モザイク corabel コラベル 半マス横 NLA-HM2-3 コラベルAパターンシートの補助材のタイルです。 同色のAパターンシートを買われたお客様のみへの販売となります。 価格:68円 |
ヨコの半マス。
どちらも一個単位のバラ売りです。
いくつ必要か計算しましょう。
1シートあたり、タテのスキマは5個。
先ほどの図に示したとおりタテは約6シートの計算ですから、6×5で30個。これが左右に必要なので×2で計60個となりました。
一方、ヨコのスキマは4個。
ヨコは2シートと半分の計算で、4×2.5で10個。
上下で×2で20個必要で、カウンター下の分も同量で計40個となりました。
実際に施工すると失敗する可能性もあるので、タテヨコそれぞれ5個ずつ予備を注文します。
というわけで、15シート+タテ半マス65個+ヨコ半マス45個を注文することが確定しましたが、注文するだけで一苦労でした。
次回は、このタイルをDIYで壁面に張っていきます。