(631)家具をスプレー塗装してできた色ムラを必死にリカバーする

トラブルや失敗

引き続きトイレのインテリアに手を入れていきます。

前回、側面の壁にアクセントカラーのスカイブルーを塗りました。

(630)トイレの壁にアクセントカラーのスカイブルーを塗る

特に難しいところもなく、けっこうきれいに仕上がりました。

今回おこなうのも塗装作業です。

キャビネット塗装前のトイレ

塗るのは、背面の壁に設置してある収納のトビラ。いつもなら背面の壁に色をつけるので白のままでいいのですが、今回は側面の壁にアクセントカラーを塗って背面の壁は白のままにするので、このトビラに色を付けてみることにしたのです。

壁面収納リルオンゲン

IKEA(イケア)のリルオンゲン(LILLONGEN)というキャビネットで、廃番になるまではうちのマンションの定番でした。

収納の中身

収納力も豊富で使い勝手に不満はありません。

さて、既製品で表面にシートが貼ってある家具はそのままでは塗装できないので、それなりの下準備を施したうえで塗装する必要があります

基本的には「表面にやすりがけ」をしたあと「ミッチャクロンで下塗り」して塗料がのりやすいようにしてから「ペンキで塗装」するというスリーステップで作業をおこないます。

僕も今までこの方法で何回も家具をリメイクしてきました。

古くなったカラーボックスにペンキを塗ったり、

キャビネットにペンキを塗ったり、

IKEAのテーブルにコンクリートエフェクトペイントを塗ったりしてきました。

この方法で特に問題を感じたことはないのですが、今回はいつもとちょっとちがう方法=油性のスプレーによる塗装を試してみることにしました。ハケによる塗装よりもスプレーによる塗装のほうがムラができにくくきれいに仕上がるのではないかと考えたのです。

ところが、スプレー塗装を甘く見て大苦戦するはめになりました。


■スプレー塗装を甘く見て、ひどい色ムラが……

そのままの状態での塗装は大変なので、まずはトビラを取り外します。

壁面収納のトビラを外す

丁番のビスをゆるめれば、

壁面収納のトビラを外す

簡単に外れます。

アサヒペンのスプレー

スプレーはアサヒペンの「クリエイティブライフスプレー」のオレンジを使います。照明器具のリメイクに使って余っていたもの。どうやら東急ハンズ限定の商品らしく、まったく同じものはネットでは見つかりませんでしたが、カラーバリエーションのラインナップを見るかぎり、

この「アサヒペン クリエイティブカラースプレー」と同じ商品なのかな、と思いました。色につけられた名前や番号が同じなのでたぶん中身も同じと見てまちがいないのではないでしょう。

油性スプレーなので何もしないでも塗料はのるような気もするのですが、頻繁に手で触れる家具は塗膜の密着性が大事なので、いつもどおり下準備することにしました。

トビラに紙やすりをかける

150番の紙やすりでざっと表面を荒らして、

トビラにミッチャクロンをスプレー

おなじみのミッチャクロンを吹きかけます。

これを塗布することで塗料の密着性が上がり、塗膜の強度が高まります。

トビラにスプレー塗装

でもって、その上からスプレーを吹きつけます。

トビラにスプレー塗装

最初は100mlの残りを使ったのですが、これがあっというまになくなり、

トビラにスプレー塗装

追加で購入した300mlを使って塗り終えました。

が、しかし。これが大失敗。

スプレー塗装のムラ

スプレーはムラができにくいと思い込んであまり考えもせずにざっくり吹きつけたら、思いっきりムラが残ってしまいました。ショック。

スプレー塗装のムラ

塗料が厚く付いた部分だけが目に見えて色が濃くなってしまっています

あとあと調べて知ったのですが、スプレーは対象物から適度に距離を取って均一に吹きつけるようこころがけるのが大事なんだそうです。事前にもっとちゃんと情報収集するべきでした……。


■やすりがけ&再塗装の繰り返しでなんとかリカバー

さて、なんとかこの状態からリカバーできないものか。

経験上、この上からただ塗り重ねてもきれいにならないと思い、厚くなった部分にやすりがけをして塗膜を落としつつ、再度上からスプレーで塗装するという方法を試すことにしました。

スプレー塗装のムラにやすりがけ

最初に表面を荒らすのに使ったのと同じ150番の紙やすりで表面を優しく削ります。ムラが出た部分を中心にやすりがけしました。

ムラのある塗装面

当然ながら、これだけではきれいにはなりません。

スプレー塗装で重ね塗り

距離を取って慎重にスプレーで重ね塗りします。

スプレー塗装で重ね塗りしたトビラ

うん、塗装前と見くらべると少しだけきれいになった気がします。

スプレー塗装のムラにやすりがけ

この方法でなんとかいけそうだと感じたので、今度は小さくカットした紙やすりでムラ部分だけをピンポイントに狙って丁寧にやすりがけしてみました。

スプレー塗装で重ね塗りした

そして、再びスプレー。

スプレー塗装で重ね塗りしたトビラ

これを計3回繰り返し、300mlのスプレーを使い切りました。

その結果がこちら。

スプレー塗装で重ね塗りしたトビラ

かなりリカバーできたんじゃないでしょうか。よく見るとまだムラが見えるものの、最初の大惨事とくらべれば劇的に改善しました。


■「スカイブルー×オレンジ」の組み合わせに満足

塗装がしっかりと乾いたのを確認してから、

トビラの取り付け

再びキャビネットに取り付けます。

塗装した収納トビラ

ほとんど色ムラは気にならない仕上がりです。

塗装した収納トビラ

まじまじと見つめると、うっすら塗りムラが見えるのですが、トイレってもともと長居する場所でもないし、そもそもキャビネットのトビラを凝視する人なんてほとんどいません。

塗装した収納トビラ

大事なのはパッと見たときの印象で、その意味では「スカイブルー×オレンジ」の組み合わせもきれいで満足です。スプレー塗装には苦戦しましたが、やったかいがありました。

完成後のトイレ

実を言うと、このあと照明器具を交換した際に、やや光量抑えめで黄色味の強い電球を採用したおかげで、ますます色ムラが目立たなくなりました。隠す意図はなかったんですが、暗めの照明は雰囲気を出しつつ七難隠してくれますね。

キャビネット塗装が完了したトイレ

さて、真っ白だったトイレにだいぶ「色」がついてきましたが、まだまだ手を入れていきます。次回はいよいよ床にモザイクタイルを張りたいと思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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