(635)トイレの床の点検口にタイルを張ってリフォームした

先日、2回にわたってトイレの床にタイルを張った話をいたしました。
この記事で触れることのできなかったポイントがひとつありました。

それがトイレの床に設置された点検口の話です。
タイルDIYでは、こういうイレギュラーな場所をどう処理するかがなかなか大変だったりします。
今回はもともとの床に合わせて設置されていた白い点検口を、枠の塗装も含めてタイルDIYでリフォームした話です。
■白い枠をスプレーでオレンジに塗装する
点検口が設置されたのはかれこれ10年ほど前のこと。

たしか電話回線のメンテナンスに必要だと言われたと記憶しています。当時はタイルDIYなんて考えもしなかったですから、気にも留めませんでした。

ただ、床にタイルを張ろうと考えてみると「こんな邪魔なものもないな」と感じるようになりました。
点検口は、

四角く切り抜いた床を二重構造の枠で固定する構造になっています。

手前の小さい枠を切り抜いた床に上からかぶせて、奥の枠を取り付けた床にはめ込む仕組みです。
さて、この切り抜いた床にタイルを張る場合、それに合わせて枠も塗らないと統一感が出ないと考え、塗装から始めることにしました。

今回はオレンジのモザイクタイルを張ったので、点検口の枠色もオレンジがよいと考えました。

そこで、壁面収納のトビラをスプレー塗装した際に一緒にオレンジに塗装しました。下準備に軽くやすりがけしてミッチャクロンを塗ってから、オレンジのスプレーを吹き付けています。
■タイルの厚みに合わせるために板材を自作する
オレンジに塗った点検口とタイル、切り抜いた床がそろいました。

あとは古い床材を剥がしてタイルを張るだけで済むかと思いきや、そんなに簡単な話ではありませんでした。

切り抜いた床には、厚さ3ミリほどのフロアタイルが厚さ9ミリの板材に張り付けてあったのに対し、

用意したモザイクタイルは厚さ4ミリ。もともとのフロアタイルより1ミリ厚みが増しているので、切り抜いた板材にタイルを張ると点検口部分だけ1ミリ高くなってしまうのです。できればそれは避けたいところ。

そこで、もともとの床板を流用することはあきらめ、手持ちの6ミリの板と2ミリの板を張り合わせて厚さ8ミリの板を自作することにしました。

木工用ボンドを塗って貼り付け、上から重しを置いて一晩圧着します。
この板にタイルを重ねてみると…

もともとの床板とほぼ同じ厚みになりました。

試しに枠に合わせてはめ込んでみましたが、

きれいにはまりました。
■タイルの接着では点検口まわりと列がそろうように注意する
収まりに問題ないことも確認できたので、ボンドでモザイクタイルを板に接着したのですが、ここでポイントがひとつ。

張り付ける際に、点検口のタイルと、まわりの床のタイルと列がそろっていることが大事なのです。

枠内のタイルと、周辺のタイルの列がおおむねそろっていることがおわかりでしょうか。ここに注意するだけで仕上がりのクオリティがぐっと高くなります。

続いては目地入れです。

特に注意点はないので、ふつうにモザイクタイルを張るのと同じ要領で目地を入れましょう。

枠で隠れる端っこの部分は多少雑に仕上がってもOKです。

かくしてオレンジのタイルにブルー目地を入れた点検口が完成しました。

こんな小さな点検口のためにけっこうな手間をかけることになりましたが、きれいに仕上がったので満足です。

今回はまわりの色に合わせて塗装とタイル張りをおこないましたが、あえて点検口だけ違う色にするのもありなのかもしれません。機会があればチャレンジしてみたいと思っています。