(673) 駐輪場にサイクルポートとサイクルスタンドを新設した

お金のこと

今回はマンションの共用部のお話。

うちの入居者さんには自転車をお持ちの方がたくさんいるので、駐車場の一画に駐輪場を用意しています。

工事前の駐輪場

しかし、その実態はところどころに苔の生えた野ざらしの空き地といったところ。

壊れた自転車停め

先代のときに設置した自転車留めは、経年劣化でサビてしまい、一部は壊れてなくなってしまっていました

入居者さんに無料で貸し出している場所ということもあって、これまでなかなか大胆な投資をおこなうことができずにいましたが、今年は空室が生じておらず資金的にちょっぴり余裕ができたこともあり、ようやく整備しようと決意しました。


■ポイントはサイクルスタンド選び

具体的には野ざらしだった空間に屋根を設け、壊れた自転車留めを新しい丈夫なものに交換してもらおうと思います。

いつもリフォームでお世話になっている建設会社に相談したところ、提案されたのがこちらのサイクルポートでした(画像にはYahoo!ショッピングへのリンクが張られています)。

三協アルミの住宅用駐輪屋根「カムフィエース」のミニタイプです。立派な造りで見た目的には何の文句もありません。

ひとつ気になったのがサイクルバーです。画像をごらんいただけるとわかるとおり、車輪が当たる位置に設けられています。自転車の前輪がここに当たり、カギなどで留めることで盗難防止にはなるのでしょうが、自転車が倒れないようにもっとしっかりと支えてくれるような個別のサイクルスタンドが欲しいと考えました。

相談したところ、やや安価なものからそれなりに値の張るものまで4種類の候補を出してくれました(それぞれの画像にはYahoo!ショッピングへのリンクが張られています)。

ダイケンの「独立式サイクルスタンド CS-M1A-S」(見積もりでは1台6,000円)、

ダイケンの「独立式サイクルスタンド CS-G1A-S」(見積もりでは1台14,000円)、

カツデンのサイクルスタンド「D-NA CLIP slim」(見積もりでは1台12,000円)、

カツデンのサイクルスタンド「D-NA CLIP」(見積もりでは1台17,000円)の4種類です。

1台6,000円から17,000円と1万円もの開きがあります。7台設置する予定なので差額もかなり大きくなります。

結局、選んだのはいちばん高額な「17,000円」のサイクルスタンドでした。太さも高さもあってガッシリとした見た目もさることながら、決め手はこれだけがスチール製ではなくステンレス製だったということ。

壊れた自転車停め

うちの駐輪場で無残に破損していた自転車留めはスチール製でした。せっかく交換するならば、今後は二度と交換する必要のないような耐久性が高いステンレス製がいいと思ったのです。


■サイクルポート&スタンドの設置工事の一部始終

発注からおよそ一か月後、工事が始まりました。

まず一日目。

サイクルポートの設置準備

いつもお世話になっている大工さんが来てくれて、古い自転車留めを撤去し、サイクルポートの支柱を立てる部分に印が付けられました。

ドリルによる穴あけ

ここをドリルでゴリゴリとはつり、穴を開けていきます。

地面に空いた穴と石ころ

地面の中からはゴロゴロとデカい石ころが出てきたんだそうです。こんなものが基礎部分に埋まっているとは知りませんでした。これは産廃として処理するとけっこうな額になってしまうらしいので、こちらで預かって山小屋に持って行くことにしました。

設置準備のできた地面

かくして、まずは準備作業が完了しました。

数日後、今度は大工さんと一緒にサイクルポートの設置業者さんが来て組み立て作業がおこなわれました。

サイクルポートの支柱

先ほどの穴に支柱を埋め込み、

設置中のサイクルポート

屋根が取り付けられていきます。

設置後のサイクルポート

このあとポリカーボネートがはめ込まれ、サイクルポート本体が完成しました。

サイクルスタンドの設置

続いて大工さんによるサイクルスタンドの設置作業がおこなわれます。

サイクルスタンドの設置

7つのスタンドの位置を慎重に決め、

サイクルスタンドの固定

ひとつずつアンカーを埋めて丁寧に固定していきます。

アンカーボルト

聞いたところによると、スタンドに付属のボルト(写真左)はあまりしっかりしたものではないので、わざわざ別のボルトを(写真右)を用意してくれたそうです。こういう細やかな心遣いもありがたいかぎりです。

固定されたサイクルスタンド

おかげで、頑丈そうなボディのスタンドがガッチリと固定されました。

スタンドに自転車を停める

実際に自転車を停めてみましたが、安定感も抜群。お金はかかりましたが、ポートに付属のサイクルバーではなく、独立のサイクルスタンドを選んで正解でした。

では、完成後の姿をごらんください。

完成した駐輪場

まるで別の駐輪場のように見違えました。

完成した駐輪場

これでもう自転車が雨に濡れることもありません。


■サイクルポートとスタンドの設置費用は「約50万円」

最後に費用をまとめます。

このサイクルポートとスタンドでいくらかかったのかと言いますと、

見積もり金額52万円

「52万円」でした。

内訳をいいますと、

サイクルポート

サイクルポート本体が「約15万円」で、組み立て設置費用が「約12万5千円」でした。

サイクルスタンド

一方、サイクルスタンド7つで「約12万円」で、送料と設置費用が「約3万円」

以上「42万5千円」にその他の諸経費と消費税が加わって「計52万円」となりました。けっこうな出費です。

完成した駐輪場

うちの駐輪場はもともと無料の設備なので、その改善に50万円もつぎ込むのはどうなのかという気持ちがなかったわけではありません。

でも、うちのマンションは室内にリフォームを施したおかげで家賃もかなり高額になってきていることを考慮すると、共用部も家賃に見合う形でアップデートしていかねばならないという思いもあり、決断した次第です。

完成した駐輪場

幸いなことに、自転車ユーザーの入居者さんからいただいた喜びの声が予想以上で、工事したかいがあったなとしみじみ実感しています。直接お金を生まない投資ですが、こういう改善をコツコツ積み重ねて、長く住み続けたいと思えるマンションを作っていきたいと思っています。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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