(685)経年劣化した床を簡易補修して透湿防水シートを張る

トラブルや失敗

引き続きリフォーム済みの部屋の再リフォームをおこなっていきます。

前々回の天井の塗装に続き、前回は珪藻土の壁を珪藻土塗料で重ね塗りをしました。

(684)珪藻土の壁の上から珪藻土塗料を重ね塗りしてみた

今回は新しい床を張るための準備をしていきます。


■もともとの床の状態は想像以上にひどかった

この部屋、もともとの床の上に二十年以上前に通販で購入したフローリングを敷いていました。

敷くだけフローリング

フローリングが連なってロール状になっていて、広げて敷くだけで済む簡単&便利な製品ですが、

フローリングの表面

ウレタンか何かでコーティングされたテカテカの表面が安っぽくて気になっていたので交換することにしました。

このフローリングを持ち上げてみると、

アルミシートやプラダン

下にはアルミシートやプラダンなどが敷かれていました。

アルミシートやプラダン

だいぶ昔のことなのですっかり忘れていましたが、断熱効果がありそうと思って手元に余っていたものを適当に敷いた覚えがあるようなないような……。

さらに、これを取り除くと、

もともとの床板

ようやくもともとの床板が姿を現しました。

もともとの床

う~ん、こんな床だったっけな?ぜんぜん覚えてない……。

床に置かれた板

ん?なんか板が置いてある。

床の穴

取り除いてみるとが!

床の穴

昔の白アリ被害の影響でしょうか。

穴の下に見える地面

穴をのぞくと真っ暗ですが、床下の地面に敷いてある調湿材がかすかに見えました。つまり、うっかり床を踏み抜いたら地面に落ちてしまうということ。これは怖い。

劣化した床

そのほか、穴というほどではないにせよ、床が劣化して朽ちかけているような箇所が散見されます。想像していたよりもずっとひどい状態でした。

本来ならば、大工さんに頼んで全体的な補強をおこなってもらうレベルの劣化ですが、今回は時間的にも予算的にもその余裕はなく、なんとかごまかして乗り切りたいのが本音です。


■板切れやパテで穴やスキマを埋めて補修する

窮余の策としてDIYで応急処置的な簡易補修を施してみることにしました。

板で床の穴を埋める

手元にあった板切れを加工して穴を埋めます。

板で床の穴を埋める

ざっくり同じ形にカットしました。

板で床の穴を埋める

これだけでは、まわりにスキマが残ります。

板で床の穴を埋める

そこで、薄い段ボールで穴の型を取り、

板で床の穴を埋める

その型に合わせて薄い板をカットし、

板で床の穴を埋める

先ほどの板とまとめてボンドとビスで固定しました。

これでもまだ細かいスキマが残っているので、

板で床の穴を埋める

ファイバーテープとパテを使います。

どちらも壁の補修用などに手元に常備しているアイテムです。

板で床の穴を埋める

スキマの上にファイバーテープを貼り、

板で床の穴を埋める

その上からパテを打ちました。

板で床の穴を埋める

あまりほめられた出来ではありませんが、ひとまず穴は埋まりました。

簡易的な補修をした床

同じ要領で劣化した他の部分の補強もおこないました。まあ、その場しのぎの素人仕事ですが、やらないよりはましかな、と。


■ウラオモテに注意して、透湿防水シートを敷く

続いて、この上に透湿防水シートを敷いていきます。

透湿防水シート

透湿防水シートについてはだいぶ前に書きました。

キッチンの移転リフォームをおこなった際に施工しました。

その名のとおり「水分が入ってくるのを防ぎつつ、湿気を外に逃がしてくれる」機能的なシートなのですが、

間違って張った透湿防水シート

今回のDIYにあたって調べ直したところ、「ウラオモテを逆に張り付けてしまっていた」という衝撃の事実が明らかになってしまいました。

透湿防水シートを床に張る

正しくはこのように文字が印字されている面を屋外側に向けて張らなければならないのです。

思えば、工事現場の前を通りかかったりすると壁に張られた透湿防水シートの文字は必ず道路側を向いていました。ということは、床に張った場合は外側=床下を向いていなければならないのは当たり前といえば当たり前です。

ウラオモテ逆に張っていたということは「床下の湿気を室内に逃がし続けてきた」ことになり、とんでもない失敗をしでかしていたことになります

こんな基本的なことに気づかず5年以上暮らしていたというわけで、恥ずかしいかぎりです……。前掲の記事については訂正の文言を追記しましたが、誤った情報を放置し続けて申し訳ありませんでした。

透湿防水シートを床に張る

というわけで、今度こそ正しい向きに透湿防水シートを張ります

透湿防水シートを床に張る

ハサミやカッターでシートを切り、

透湿防水シートを床に張る

アルミテープで留めました。

本来は畳などを撤去して一段下がったところにタッカーで留めてテープを貼るのですが、この部屋は床がフラットなのでテープのみで固定しました。

透湿防水シートを床に張る

シートの端と端を重ねながら張り進め、

透湿防水シートを床に張る

シートが重なった部分にもアルミテープを貼って作業完了。

透湿防水シートを張った床

床全体をシートで覆ったものの、この下には先ほどの劣化した床があるので、依然、強度的には脆い状態にはちがいありません。このままではとても新しい床を固定することはできないと判断しました。

以前も書きましたが、正しい手順としては、

床の張り方

この床の上に新たに根太を設置し、その間に断熱材を敷き詰め、その上に床下地となる合板を張って、ようやく新しい床を張ることができるのですが、今回はとてもそこまでの作業をする気力はなく……。

既存のフローリング

廃棄するつもりだった既存のフローリングを再利用して、シートの上に敷き直してしまうことにしました。

敷き直したフローリング

これまでこの床の表面材として使っていましたが、今後は新しい床の下地として活用しようと考えたのです。床が二重になればすぐに床が抜けたりすることはないはずです。

敷き直したフローリング

次回はこの床の上に新しいフローリングを敷いてみようと思います。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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