(381)壁紙の裏紙が残った壁をなるべく手間をかけずに塗装する
前回、キッチンのタイル張りが完了しました。
リビング&ダイニングのDIYが終わったので、続いては玄関と廊下まわりに手を入れていきます。
物件購入時はこんな感じでした。どこにでもある築古のマンションの玄関です。
逆側から玄関ドアを眺めたところ。壁紙が経年劣化でほんのりクリーム色になっていて時代の流れを感じます。当初はこの壁紙をはがしてリビングと同じような躯体あらわしの空間にするつもりでした。
壁紙の表面の部分は手でビリビリはがすことができます。簡単で時間もかかりませんが、壁紙は複数の層からできているので、どうしても裏紙が残ってしまいます。
ちらりとコンクリートも垣間見えますが、残った裏紙はすべてスクレイパーでコツコツはがしていかねばならないのは以前も書いたとおり。
この記事でも書きましたが、柱やコーナー部分の壁紙をはがすのはかなり骨の折れる作業。
この梁をぜんぶ作業すると想像しただけでゲンナリしてしまい、やっぱり塗装で済ませようかなと心変わりしてしまいました。
しかし。ペンキで塗るんだったら、壁紙をはがさなければよかったのかもしれません。世田谷のマンションでは古い壁紙を貼った部屋は上からペンキで塗装してもらっていますが、
造作部分との継ぎ目で表面の質感にちがいが出たりするものの、そのラフな雰囲気も含めて仕上がりには満足しています。
でも、ここまで壁紙をはがしてしまったら後戻りはできません。裏紙まできちんとはがしたうえで塗装するのが一般的な手順なのでしょうが、そこまでやる気力もなく……。
じゃあ、「裏紙を残したまま塗装してみよう」というのが今回のテーマです。
そんなわけで、まずはローラーでシーラーを塗ることに。
使ったのはおなじみの「アクドメール」。
アマゾンで買いました。少量タイプもあるので施工面積によって使い分けるといいですね。
シーラーを塗り始めると残った裏紙がところどころふやけてきてイヤな予感がします。
手を抜く選択をしたものの、天井から壁までシーラーを塗るのはそれなりに大変でした。
シーラー塗装まで省けば劇的にラクになるのでしょうが、さすがにそこまで手を抜く勇気(?)はありません。
シーラーを塗ってしばらくすると、接着力の弱まった壁紙が浮いてぷっくりふくらんできた場所があちこちに見つかりました。
この処理が厄介なんですよね。本来ならば、この部分をカッターで切って上からパテを塗って平滑にする作業が必要なのですが、面倒くさいのでこんな方法を試してみました。
キリを使って、ふくらんだ部分にプツプツ穴を開けていき、
上から押しつぶすようにグイグイとシーラーを重ね塗りします。開けた穴から空気が抜けてシーラーが浸み込んでいけば、壁と紙の間のスキマを接着できて浮きを解消できるのは?と考えたわけです。
シーラーが乾くのを待ってから確認してみると…
ふくれて浮きあがった部分がしっかりと平らになっています。
サボり心から思いついた方法でしたが、意外にうまくいきました。
というわけで、このまま塗装に突入です。
先日、押入れを塗装するのに使った「コンクリートエフェクトペイント」(タカラ塗料)で全体を塗ります。
こちらもアマゾンで購入しました。
ローラーでサクサク塗りました。ムラができにくいので気軽に塗装できます。
塗装完了。
割愛しましたが、天井にはリビングと同じく珪藻土ペイントの「クラウド」を塗っています。
塗装前と塗装後をくらべてみると、ずいぶん印象が変わりました。
「コンクリートエフェクトペイント」は、このあと色味の異なるグレーを重ね塗りして「モルタルっぽさ」を出してあげるのが本来の塗装方法なのですが、これはこれできれいなので完成としました。
ちなみに、下地が荒れていた箇所や、浮きが目立つ箇所の仕上がりはというと……
こんな感じでした。穴の跡や段差などは残っていますが、少し離れればまったく気になりません。平滑で滑らかな塗装面にこだわるのでなければ十分ではないでしょうか。まあ、廊下は滞在する場所ではなく通り抜ける場所ですからね。
というわけで、(1)壁紙の裏紙をはがす作業を省略し(2)壁紙の浮いた部分も穴開けでごまかし(3)塗料の重ね塗りも割愛し……と手を抜きまくったのですが、それなりに形になりました。決して褒められたやり方ではないでしょうし、自己流なので品質の保証はありませんけれど、自分で納得できていればOKなのがDIYだと思います。
次回は室内ドアを塗装したときの失敗談です。