(399)【洗面台リメイク③】塗装作業などを経てキャビネット完成
三回にわたって古い洗面台のキャビネット部分をリメイクしてきました。
建具に木のシートを貼り、
天板にはタイルを張りました。
今回は最終回。これまでの記事から漏れた地味な作業を紹介しつつ、リメイクが完了したキャビネットの姿をごらんいただこうと思います。
■地味な作業①背板を新しく交換する
まずは、背面に開いた穴の処理から。
もともと洗面台でしたから、背後には給排水の水道管を通すための穴が開いていました。
背板は薄いベニヤ板なので、穴を埋めるよりも板ごと交換するほうがラクできれいになると判断しました。
厚さ2ミリていどだとカッターで切れます。
きれいに取り外せました。
同じサイズのベニヤ板を張り直してあげます。ホームセンターで買ったものをカッターで切ればいいのでサイズ調整も簡単。
もともとのベニヤがはめられていた溝にはめ込み、一部は釘で留めました。
ちなみに、キャビネット内には排水管用の穴も開いていますが、こちらは電気製品を収納したりしたときのためのコード穴として残すことにしました。
これで背板の交換は完了です。
■地味な作業②キャビネット本体を塗装する
続いての地味な作業はキャビネット本体の塗装です。
前回ご紹介したタイル用の天板が設置された状態。タイルを張る前に塗装したのですが、塗る前には下地処理も大事です。
キャビネットの素材はいわゆる「カラーボックス」に用いられる化粧板で、そのままだとツルツルして塗料のノリが悪いのです。
そこで、塗料がくっつきやすいように表面を荒らしてあげるわけです。
削りカスをふき取ったら「ミッチャクロン」で下塗り。
最近、ドアの塗装などで失敗続きだったので、このあたりの下処理は僕なりに丁寧におこなってみました。
下地の準備が完了したら塗装に入ります。
用意したのはターナー社の水性塗料「Jカラー(J COLOUR)」シリーズ。「壁紙の上からでも簡単に塗れる新発想のインテリアペイント」(メーカーホームページより引用)だそう。
渋いカラーラインナップが魅力で、僕が選んだのもやや紫がかった灰色の「あくいろ」。
色選びは悩みました。建具はブライワックスの「ジャコビアン」でダークブラウンに仕上げ、タイルの「フレッチャ」もブラウン系なので、同じ系統の色で塗ればまちがいないのはわかっていたのですが、少し明るい色でアクセントをつけるのも悪くないかな、と思ったのです。
ハケで塗っていきます。写真は広めの絵筆を使っていますが、余った道具を使っただけでとくに意図はありません。
さすがに一度塗りでは色がまだまだのりません。
二度塗りでもうっすら下地が透けたので、ダメ押しの三度塗りでしっかり色をつけました。
三度塗りが済んで乾くと、ムラもなくきれいに仕上がりました。マットな質感もよし。
塗装作業も完了。このあと天板にタイルを張ったのは前回も書いたとおりです。
■アイアン塗装の取っ手をつけて組み立て直せばリメイク完了!
最後の地味作業は、建具についた取っ手(つまみ)の塗装です。
この洗面台を気に入っていた理由のひとつはシンプルな取っ手のデザインでした。
これも交換せず、アイアン塗料でもう少し落ち着いた色に塗装してみました。
アイアン塗料というと木材やプラスチックを鉄のように見せる塗料と思われがちですが金属を塗ってリニューアルするのにもぴったりです。アイアン塗料ならではのザラっとした質感が加わるのも魅力です。
「樹のシート」を貼り付けた建具に付け直しました。我ながら良い組み合わせ。
建具・天板・本体のすべてのリメイクが完了したので、
あとは元通りパーツを組み立て直してあげれば完成です。
なかなかいい感じにリメイクできたと思います。
あらためてリメイク前の洗面台と見くらべてみると、
骨格自体は変わっていないのがおわかりになると思います。
ちなみに、もともとの洗面はこんな感じでした。
天板や面材が変わるだけで、印象はガラリと変わるものだと実感できました。本体側面や天板の枠を塗った「あくいろ」もいいアクセントになったかな。
躯体あらわしの壁の前に置くと、高級な家具みたいに見えなくもない。けっこうな手間がかかりましたが満足です。