(407)押させたくないスイッチをカバーで隠す【コスモワイド編】
引き続き、照明スイッチの話。
前回は、不便な壁スイッチをあきらめてリモコン付き電球を設置しました。
リモコン電球をメインで使用する場合、悩ましいのが壁に設置されている元々のスイッチの扱いです。当然ながらつねにオンの状態にしておかなければならないのですが、ついつい誤って押してオフにしてしまい、いざリモコンを使用したいときに動作しないという失敗が起こりがち。部屋の事情をよく知らないゲストの方々ならなおさらでしょう。
今回は押されたくないスイッチを隠すためのカバーを選び、塗装して見た目をアレンジしてみようと思います。
■おなじみのコスモワイドシリーズならカバーの種類は豊富
これまでスイッチカバーなるものは使用したことがなかったので、どんなものがラインナップされているか、まったく知りませんでしたが、いざ調べてみるとパナソニック(Panasonic)の「コスモワイド」シリーズのラインナップが非常に豊富なのに驚かされました。
ちなみに、「コスモワイド」とは、
いまや日本でもっともポピュラーなスイッチといってもいいこのタイプ。写真の1口タイプのスイッチをカバーするのが「WTC7951W」です。
スイッチハンドルを取り囲むプレート部分を取り替えてカバーを取り付けます。
続いては2口スイッチ用。ひとつだけを隠してもうひとつは露出させたいというニーズに対応しています。
それが「WTC79512W」。
2口の上半分だけを隠してくれることで、使いたいスイッチはそのまま残すことができます。
じゃあ、3口はどうなの?と言いますと、それもちゃんと用意されています。「WTC79513W」です。
3口のうち、いちばん上のみをカバーしてくれます。(なお、3口のうち2つのスイッチをカバーしてくれる製品はないようです)
カバー選びで注意したいのが色と形状です。
先ほどご紹介したのは、商品名の末尾が「W」で色がホワイト(white)であることを意味しますが、これが「F」になると「ベージュ」のカラーを意味します。
1口用のベージュなら「WTC7951F」。
2口用のベージュなら「WTC79512F」。
3口用のベージュカラーなら「WTC79513F」かと思いきや、どうやらラインナップにないようです。
一方、ベースの形状がラウンドではなく、角ばったスクエアのタイプもあります。品番を見ると「79」から始まるほうはラウンド、「89」から始まるほうはスクエア。
1口カバーのスクエアは「WT8951W」。
2口ならば「WT89512W」。
「WT89513W」は3口になるわけ。
こんな具合に、至れり尽くせりのラインナップとなっています。
■コスモワイドのスイッチとプレートを壁と同じ色に塗装する
さて、以上の中から熱海にどれを選んだかというと、こちら。
「WTC79513W」です。
先ほどご紹介した「3口のうち、いちばん上のスイッチだけをカバーするタイプ」のスイッチカバーです。
前回お話したとおり、我が家のリビング照明はもともとサンルームだった場所の天井から電源を取って照明レールを設置してあります。
そのため、リビング入ってすぐのところではなく、離れた水まわりの3口プレートの中にリビング照明のスイッチがあるという、なんとも使いづらい配置でした。
いちばん上が照明レールのスイッチ。常時オンにしておき、リモコン付き電球でふだんの操作をおこなうようにして、スイッチ本体はオフにできないように隠してしまいたいと思います。
まずは古いスイッチを電気屋さんに新しいコスモワイドの3口と交換してもらい、
カバーと組み合わせて使用したいと思います。
ふだんは透明なアクリルカバーでいちばん上のスイッチが隠されていますが、
パカッとカバーを開ければ、ふつうにオンオフすることができる仕組み。
お客さんがわざわざカバーを開けてまでスイッチをいじるとは考えづらいので、使用上はこれでまったく問題ないと言えるでしょう。
■コスモワイドスイッチをグレーで塗装する
しかし、です。
これまで世田谷のマンションでさまざまなスイッチを試しまくってきた身としては、ありふれたコスモワイドは好みのデザインとはいえません。さらに、透明アクリルのカバーが加わると、お世辞にもほめられた見た目にならないという気がいたします。
とにかく、グレーを基調とした我が家の空間にこのスイッチを設置するのは抵抗があります。
とはいっても、3口のいちばん上だけカバーするなんていうニッチな商品を天下のパナソニック以外が作っているはずもなく、他のスイッチを見つけることは期待できません。
ならば、このコスモワイドを壁やドアと同じ塗料で塗って、まわりになじませてしまおうと思いつきました。
まずは分解し、なるべく塗装しやすい状態にします。
おなじみの「ミッチャクロン」で下塗り。スプレータイプを平面に吹きかけ、
細部はペイントタイプで塗りました。
枠やスイッチの側面などは塗り残しがないように注意しながら塗装します。
下塗り完了。
僕の場合、たまたま「ミッチャクロン」を2種類持っていたので使い分けましたが、どちらかしかなければそれで問題ないと思います。
下塗りが終わったら塗装です。使用するのは、天井やドアなどを塗る際に使用した珪藻土ペイント。余りを活用しましたが、他の塗料でも問題なく塗れるはず。
一回目の塗装が済んだところ。まだまだ全然色が乗りません。
他の作業の合間に三回ほど重ね塗りして、ようやくしっかり色がつきました。
■塗装したおかげでスイッチパネルがインテリアになじんだ
塗装が済んだら取り付け作業ですが、
スイッチ本体の交換を素人がやるのは厳禁。電気工事士の資格のある人(=電気屋さん)に工事してもらいましょう。
本体の上からカバーやスイッチを取り付けたら完成です。
塗装のおかげでシンプルな見た目に仕上がりました。
離れたところから眺めてみても周囲になじんで悪目立ちしないで済んだ感じ。塗装しなかったら、こうはいかなかったはず。
カバーを開けると、スイッチが現れます。隠したスイッチのみ、押入れなどを塗って余っていたコンクリートエフェクトペイントのセメントグレー(ライトグレー)で塗装して区別してみました。スイッチを塗装する場合、色分けで遊ぶのも面白いですね。
気になるのは頻繁に指が触れるスイッチ部分の塗膜の耐久性ですが、いちおうミッチャクロンで下塗りしてありますし、別荘なのでオンオフの頻度も少ないのでたぶん大丈夫かな、と思っています。まあ、塗料が欠けたらまた塗り直せばいいかなくらいの気持ちで臨めばいいのではないでしょうか。
次回も引き続きスイッチカバーの話。今度はアドバンス用のカバーをアレンジして取り付けます。