(456)古い絨毯をはがして床を下地の状態に戻す
「こんな汚い部屋では寝たくない」という妻からのクレームで始まった寝室のリフォームですが、今回からは床のリフォーム作業に入ります。
こちらはリフォーム前の室内。遠目から見ても絨毯の汚さはわかりますが、寄りで見るとさらにむごい状態です。
床にはそこかしこに何かをこぼしたような染みがあり、
タバコの吸い殻でできたであろう焦げ跡も見られます。
割り切ったときはそこそこガマンのきく僕もこの汚さはさすがに気になったので、DIY作業中はずっとビニールシートを敷いて過ごしていました。
リフォームに際しては古い絨毯の上から新しい絨毯を重ね敷きしてごまかしてしまうという方法も可能でしたが、「この下にはあの汚い絨毯があるんだ」と思いながら過ごしていくのもイヤだったので、がんばって下地の状態まで戻すことにしました。
■はがした絨毯を処分するのも面倒
にしても、絨毯ってどうやってはがせばいいのでしょうね。
よくよく見ると、部屋の隅はところどころはがれかかっています。
ちょっと力を入れて引っ張ってみると思ったより簡単にはがれました。
面倒なのは、はがした絨毯の処分です。
粗大ごみは搬出のタイミングなどがあるので世田谷まで持って帰って捨てようと思ったのですが、世田谷区のホームページ(粗大ごみ・品目一覧・カーペット)によると「2m以上の大きさになると運べないため、必ず2m以内になるように巻いたり、折りたたんだ状態で排出して下さい」とのこと。
六畳の部屋は短辺でも2.5メートル強はあるので、ただ巻いて済ませるのはムリ。かといって、けっこう厚みもあって硬さもあるので、とてもたたむなんてできません。
電話で問い合わせたところ「カットしても、ひとつのゴミとわかる状態で搬出すればOK」との回答だったので、この場で切り離して分割してしまうことにしました。
大きめのハサミでジョキジョキと切って、
長辺を四分割しました。一本あたり1メートル弱でゴミ出しできるサイズです。クルマに積んで世田谷まで持ち帰るのも簡単になりました。後日この4本をまとめてヒモで縛り、指定のシールを貼ってゴミ出ししました。
ちなみに、「2畳~6畳」のサイズの絨毯の処分料は「800円」。まあ、こういう作業は金額の問題よりも労力の問題のほうがはるかに大きいなあ、と感じました。
■グリッパーと緩衝材を撤去する
さて、カーペットをはがしたあとの床はというと、こんな感じ。
一面に敷き詰められているのはフェルトのような緩衝材です。
古い椅子なんかの座面に詰められているやつです。
ネットで調べた情報によると、壁に沿って設置された釘のような鋭い金具(と木材)を「グリッパー」と呼ぶそうです。これが絨毯の裏面に食い込んで、ずれたりしないように「グリップ」してくれるわけですね。
一瞬、このまま上から新しい絨毯を敷して済ませてしまいたい欲求に駆られましたが、それもあとあと後悔しそうな気がしたのでぐっとガマンして解体を続けました。
まずフェルトをはがします。ボンドで軽く留められているだけなので、あっという間の作業です。
こちらも絨毯と合わせて粗大ごみに出しました。
続いて小型のバールを差し込んでグリッパーを解体していきます。
だいぶ前にアマゾンで買った小型のバール(土牛産業の「マイティバール」)を使いました。
僕ていどのDIYならすべてこれで済むくらい便利なやつです。
厄介なのは、この釘がついたグリッパーの処分です。ふだんなら不要な木材は山小屋まで持って行って焚火で燃やしてしまうのですが、釘が残るのは困りもの。どう処分すればいいのかと悩んでいましたが、うちの場合はマンションでもちょこちょこ工事があるので、その機会を狙って業者さんに処分を依頼しようと思います。
■ボンド跡にこびりついたフェルトをやすりではがす
最後の作業はボンド跡の処理。
緩衝材のフェルトがボンドにこびりついています。これを残したまま新しい床を張るとデコボコの原因になりそう。
最初、スクレイパーでガリガリはがそうと試みたのですが、これが全然ダメ。はがすよりも削り落とすほうがいいかもと考え、道具を替えました。
ハンドサンダーと粗目(40番)の紙やすり。
これでガリガリとやすりがけすると、
固まりのようになってあっさりはがれました。
六畳の部屋全体でも1時間ほどではがし終えることができました。
まとめるとけっこうな量のゴミ。
仕上げに雑巾がけをしたら、作業は終了。
部屋の床が下地の状態まで戻りました。
ちなみに、上を歩いてみてベコベコして頼りない箇所があれば修理する必要があります。この種の補強作業は強度の問題ですから大工さんにお願いしたほうが無難かな、と思います。
以前、マンションで床補強をお願いしたときは、
大工工事の代金は一か所あたり約3万円でした。場合により、廃材の処分費や合板の材料費などがかかることもあります。もっともこのときは床のあちこちが踏むだけで抜けそうなくらいの状態でそれなりに大がかりな補修でしたから、軽度の補修であればより安く済むと思います。
幸いなことに、今回の床は下地を補強しなければいけないほど傷んでいるところはなかったので、このまま上に新しい床材を張ることができました。
次回に続く。