(58)タイル「クローシェマーブル」をDIYで貼って失敗した僕が伝えたいポイント
前回、平田タイルの「クローシェマーブル」をトイレの床に仮置きし、接着する前の準備をしました。
今回は、DIYでタイルを床に接着し、目地材を入れていきたいと思います。
なお、タイルの接着方法や目地入れの方法については、以前の記事でも具体的に説明しましたので、重複する説明は省きます。
(33)トレイにモザイクタイルを試し貼りしてみた(カット編)
(34) トレイにモザイクタイルを試し貼りしてみた(接着編)
(35) トレイにモザイクタイルを試し貼りしてみた(目地編)
さて、前回、仮置きしたタイルは、そのままトイレ前の床に移してあります。
これを接着剤で貼りつけます。
使用するのはこちらの道具。
目地材はグレーを選ぶつもりなので、接着剤もグレーを選びました。
以前もご説明したとおり、タイルの施工で失敗しやすいポイントのひとつが接着剤を塗る際の厚み。
薄すぎるとしっかり貼れませんが、厚く塗りすぎるとタイルとタイルのスキマから余分な接着剤が盛り上がってきてしまいます。
こうなってしまったとき、接着剤と目地材の色が同じならリカバーしやすくなるのです。
目地材の色によっては同じ色を用意するのは難しいときもありますが、なるべく近い色を選ぶことをおすすめします。
準備ができたら、養生したコテで接着剤を床に塗っていきます。
数シート分の範囲に接着剤を塗れたら、
クシ目をつけ、
タイルを貼ります。
以前、トレイに試し貼りしたときとの大きなちがいは施工面積で、トイレの床くらいの広さになると、まとめて接着剤を塗って貼るのは足の踏み場などを考えると難しいのです。
今回はこんな感じに、奥から手前に向かって、塗っては貼ってをくりかえして進めていきました。
パイプまわりのようなイレギュラーな形状の部分には、前回用意した小粒タイルを貼りましょう。
一連の作業をくりかえしていけば、
完成です。
気をつけたおかげで、接着剤がはみ出たところは見当たりません。
一晩待って、接着剤が乾いたのを確認したら、翌日は目地材を入れる作業です。
道具はこんなところ。
ポイントは目地材の量と色でしょう。
以前もご紹介した、僕の経験則で算出した目地材の分量の目安です。
今回の施工面積は0.9平米ほどなので、およそ2,000グラムほどでいいはず。
今回の目地色はグレーを狙うので、ダークグレーの目地材700グラムに
ホワイトの目地材1,400グラムを混ぜ合わせてみます。
(実は、この写真の時点で致命的な間違いが発生しているのですが、あのときの僕は気づいていません)
使った目地材はリクシル(Lixil)の目地材「スーパークリーン バストイレ」。
ホワイトは8キログラム入りが、
LIXIL(INAX) 内装用防汚目地材 スーパークリーン バス・トイレ8kg MJS/SS-11K 価格:2,376円 |
ダークグレーは4キログラム入りがあります。
LIXIL(INAX) 内装用防汚目地材 スーパークリーン バス・トイレ4kg MJS/SS-23K 価格:1,361円 |
コストパフォーマンスにも優れていて愛用しています。
ただし、量が多めなので、ちょっとだけDIYしたい方にはおすすめできません。
目地材をムラがなくなるまでよく混ぜたら
水を入れて手早く練り上げます。
ゴムベラを使って塗り込んでいくのですが、目地が細かいのでけっこう大変。
なかなか進みません。
ラチがあかないので手にチェンジ。
すっごく邪道なやり方なんでしょうが、素人的には指先がいちばんコントロールしやすいです。
指先なら細かいところにも届きやすくて、実はおすすめのやり方だったりします。
ところが!
作業を進めていくと目地材が足りなくなってしまったのです。
あわてて400グラムほど追加分を作り、なんとか乗り切りましたが、あまりにあせったので記録写真も撮り忘れてしまったほどで。
あのときは「ちょっと多めに作ったのになぜ……」と思ったのですが、今、こうして振り返ってようやく気づきました。
先ほども書きましたが、必要な目地材2,000グラムに対し、ダークグレー700グラム&ホワイト1,400グラムを合わせて、2,100グラム作ったつもりでした。
でも、ホワイトの目地材1,400グラムを計量した写真をよく見ると…
ん?すでにダークグレーもまじってない?
ってことは、ダークグレー700グラム&ホワイト700グラムを合わせて、1,400グラムしか作ってなかったってことか!
どうりで足らないわけだ。
アホですね。
素人がDIYするとこういう凡ミスは意外と起こりえることなので、他山の石としていただければ幸いです。
いろいろバタバタしましたが、なんとか目地材が全体に行き渡りました。
あとは、水をつけてぎゅっと絞ったスポンジやふきんを使い捨てながら、目地材をふきとっていきます。
なかなかきれいにならないけれど、水を含ませすぎないように注意しながらがんばります。
だんだんときれいに目地が現れてくるさまが快感!
できた!
ヘリンボーン柄、ヤバイです。
達成感。
最高の気分で作業を終えたんですが、このときの僕は高揚感で大事なことを忘れておりました。
そう、「目地材は乾くと色が薄くなる」のです。
これは翌朝の状態。
あー、だいぶ薄くなっちゃった……(泣)。
これが2つめの失敗ポイント。
ホワイト、混ぜなくてもよかったのかなあ。
混ぜたおかげで計りまちがいもあったし……。
目地材の色付けは本当に難しくて、たいていは薄めに仕上がって後悔するので、予想した1.5倍くらいの濃さを狙うことをおすすめします。
ともあれ、これにてトイレの床は完成。
次のステップは壁の珪藻土塗りですが、他にも書きたいことがいろいろあるので、少し寄り道してからにしようと思います。
次回は、小屋を題材にした書籍の紹介です。