(60)ウッドデポの木製ドアをオスモカラーでDIY塗装した話
うちの山小屋で唯一のドア(トイレ)には「ウッドデポ」(WOOD DEPOT)の木製ドアを選んだことは、第17回と第18回に書きました。
このドアは無塗装で購入しました。
他の木部と同じく「オスモカラー」(OSMO COLOR)のウッドワックスの「オーク」色でDIYで塗装したかったからです。
難所になりそうなのは、この窓。
マリンガラスならではの独特の模様がステキなのですが、このガラスには養生テープがうまく貼り付けられないのです。
調べればなにかうまいやり方もあるのかもしれませんが、気づいたのは塗装作業当日。
もう作業する気まんまんだったのでガマンできず、細い筆を用意して養生なしで塗ることにしました。
ガラスを汚さないように、慎重に慎重に塗っていきます。
細い筆とはいえ、養生なしでの塗装は緊張します。
枠の内側が済んだら、オモテへと移っていきます。
オスモカラー塗装のコツは以前も書いたとおりです。
大事なのは「ハケに塗料をつけ過ぎない」&「木目に沿ってうすく塗りのばす」の2点。
もし塗料をつけすぎてしまったら、うまく塗りのばしてリカバーしましょう。
ムラがなくなるように気をつけながら、塗装範囲を広げていきます。
枠のまわりまでは細筆で丁寧に。
窓をぐるりと塗装したら、大きめのハケにバトンタッチ。
細筆で塗った部分との境目にムラができないように素早く塗り広げていきます。
ドアの表面に入ると、ぐっと難易度が上がったように感じました。
スライスウッドやヴィレを塗装したときは、木目や節などが際立って塗りムラがほとんど気になりませんでした。
特にスライスウッドは個体差による色のバラつきもあり、塗装に多少の不手際があっても、それが「味」のように見えるところがありました。
しかし、今回のドアは表面が端正に仕上げられているだけにごまかしがきかず、ちょっとのムラでも目立ってしまうのです。
しかも、こんな感じにハケから抜けた毛が残ってしまったりもして、
これをつまんで取り除きながらの作業で、なかなか苦戦しました。
思えば、使う前にしっかりハケをしごいて毛を落としていなかったのかも。
DIYは準備が大切だと痛感させられます。
でも、いまさらジタバタしてもどうしようもありません。
なるべくムラが残らないように塗りのばしていきます。
一方、ドア枠のような細い箇所はムラが出ても目立たないので、このへんは気にせずスピーディーに進めていきます。
そうそう、丁番やドアノブなんかはしっかり養生しておきましょうね。
そんなこんなで端まで塗って完成です。
いかがでしょうか?
ちょっとムラが出ちゃったかな。
ここでムラをなくそうと塗り重ねるのはNGです。
オスモカラーはもともと粘度が高い塗料なので、乾いてきたところに筆を重ねるとムラがさらにひどくなってしまいます。
素人がDIYでトライした結果ですから、ありのままの自分を受け入れます。
今回は、ほかの木部との統一性を重視してオスモカラーの「オーク」色で塗りたかったので「無塗装をDIYで塗装する」という選択をしましたが、高い完成度を求める方は、ドアの注文時に塗装サービスを発注するという手もあります。
「ウッドデポ」では木製ドア購入時に「塗装オプション」がつけられるそうです(画像をクリックすると「ウッドデポ」のホームページに移動します)。
自然塗料による塗装で色は「アンチックパイン」「ウォルナット」「パイン」の3種から選べ、価格は「10,650円(税抜き)」から。
ドア枠は設置時に加工の必要があるので、設置後に別途に塗装の必要があることに要注意。
詳しくはお店のコラムを読んでみてください。
枠は面積が狭いためムラが目立ちにくいのでDIYでもいけそうなのですが、DIYの拙い仕上がりとプロの仕事が同居するのはちょっと心配かもしれません。
もし、自分好みの塗料を指定した上で高い完成度を求めるなら、現場で塗装業者さんにお願いするほうが無難かもしれません。
その場合、作業費用が割高になりそうな気もしますが。
ちなみに、DIYによる作業時間ですが、小窓の細かい塗装があったせいか、思った以上にかかりました。
そして、今回は省略しましたが、裏面の塗装もあります。
片面1時間は軽くかかったので、ぜんぶで2~3時間くらいでしょうか。
このあと一階の天井や柱なども塗装する予定だったので、いきなり最初に時間を取られて気持ちがくじかれたのを覚えています。
最後の写真は友人のカメラマン・邑口京一郎さんによる一枚。
プロの技術のおかげでゲタをはかせてもらった感はありますが、時間が経ってから眺めてみると悪くないかな、と思っています。