(553)レーザー墨出し器を活用してサブウェイタイルを接着する
引き続きサブウェイタイルの話です。
前回、壁紙をはがした壁に、いよいよタイルを接着していきます。
■ぜひとも用意したいのがレーザー墨出し器
これまで何度も壁面にタイルを張ってきましたが、大抵の場合、幅の狭い壁への施工だったので水平をきちんと意識したことはありませんでした。
しかし、
これだけ広い面にタイルを張るのは初めての経験。
水平を意識せずに適当に張ると、
こんな感じに大失敗してしまうのではという不安があります。
そこで、用意したのがこちら。
前から気になっていたレーザー墨出し器です。
「SeeSii」というメーカーのもの。アマゾンで安価なものを探して見つけました。僕が購入したときで「3,980円」。本格的なレーザー墨出し器はとても高額ですが、DIY用ならば最低限使えればOKかなと考えて選びました。
一般的なカメラ用の三脚にも対応していて、
僕のものにも問題なく取り付けられました。なお、三脚はこちら。
こちらも最低限のリーズナブルなタイプです。
本体の上部に気泡管が付いていて、まずこれで水平を取ってから、
スイッチオン。
おー、けっこうしっかりレーザーが見えるな。これなら水平を取るガイドとしてちゃんと使えそうです。
ちなみに、ふつうのカメラ三脚の高さでは天井付近にレーザーを出すことはできない(はず)ので、テーブルの上にのせて作業することにしました。
うん、これなら最上段までしっかりとレーザーを当てられます。
■タイル専用接着剤などを準備する
さて、接着前にボンドや道具の確認です。
タイル専用接着剤です。
いつものは写真下の「フレックスマルチ」を使用しているのですが、「オフホワイト」は若干クリーム色の混じった白なので、はみ出たときに目地の白との色味のちがいが目に付くのが気になっていました。今回はより目地の白に近い「ホワイト」の「ネオピタ」(写真上)を買い足してみました。ネオピタはちょっと臭いにクセがあるので気になる人は気になるかも。
この種のボンドは一本で約1平米施工できるということになっています。
施工面積はというと、
およそ6.3平米なので、一本で1平米と考えると6本以上必要な計算ですが、
これまでの経験からもっと少なく済むだろうと見積もっていたので5本強で十分足りるだろうと判断しました。
道具はいつもと同じ。
ボンド用のコテ板(百均のまな板)、塗りつけるための金属のヘラ、クシ目を入れるためのコテを用意しました。どれも特にこだわりがあるものではありません。
■レーザー墨出し器をガイドに一枚ずつタイルを張る
では、実際にタイルを接着していきましょう。
先日もご説明しましたが、
今回のタイルは目地込みで155mmの寸法で張り付けていくことに決めましたから、
先ほどのレーザー墨出し器でだいたい155mmの位置にレーザーを当てます。
この線をガイドにしながら、ボンドを塗りつけていきます。
ボンドはそうそう簡単には乾かないので、あるていどまとめて塗ってOK。
コテでクシ目をつけたら、
サブウェイタイルを接着。大きいタイルなのではがれ落ちないようにぎゅっと力を入れて圧着しましょう。このとき、いまひとつくっつきが悪いならボンドが少なすぎるということですし、タイルの周囲にボンドがはみ出ることがあれば塗りすぎということ。作業しながら、ちょうどいいボンドの量を探っていくといいと思います。
今回の張り方は「バスケット張り」なので2枚ならべて張り付けてから、
その隣に横向きに張ります。レーザーをガイドにズレが出ないように気を付けました。
目地は5mmよりも気持ち狭いくらいを狙います。
上にもう一枚張ったところ。
この作業をくりかえして、ひとまず一列目が終わりました。
二列目のレーザーは目地幅の5mmぶんだけ高さを下げ、
このレーザーにタイルの上端を合わせるように慎重に張り付けます。
こちらも目地は5mmよりも気持ち狭いくらいを狙いました。
この要領でレーザーを頼りにしながら張り進めていきます。
施工中はどうしても目の前のタイルだけに集中してしまうので、レーザー墨出し器が水平のラインを示し続けてくれるのは本当にありがたいです。
■3回に分けて合計12時間で接着作業が完了
ボンド一本使い切ってここまで張れました。かかった時間はおよそ4時間半。
狭い場所にモザイクタイルを張るのとちがって、不慣れなレーザー墨出し器を使って目地幅をキープしながら張っていくので、なかなかサクサクとは進まないのです。
この種の大判のサイズのタイルはサイズに若干の個体差があります。いくらちゃんと張り付けても、目地が狭くなったり広くなったりする場所も出てきたりするので、そこは目をつぶってタテとヨコのラインをキープするのがポイントではないでしょうか。
作業に慣れてくるとくりかえしにウンザリするときもあるでしょう。集中力を欠くと目地幅などにムラが出てきたりするかもしれません。休息を取りながら、許すなら日をまたいでゆっくり作業するのが失敗しないコツかもしれません。僕の場合、3回に分けて作業しました。
翌日、2回目の作業は4時間かけてボンド一本分を張りました。少しだけスピードが上がりました。
そして、同日、休憩を取ったあとに3回目の作業をおこない、最後の二列まで終わったところ。
ガスコンセントやコンセントボックスまわりを避けながらタイルを張っていきます。コンセントまわりのスキマの処理については次回に詳しく。
無事に張り終えました。レーザー墨出し器のおかげで、心配したような露骨な傾きや歪みは生じていないように見えます。大失敗は避けられたのでホッとしました。
タイルが収まりきらないのが怖かったので目地をやや狭めにしたので、ピッタリ収まるはずだった下端に若干のスキマが残ってしまったのは致し方ありません。とはいえ、右端に残ったスキマはそれなりに目立つので何か対策が必要になりそうです。
3回目の作業は3本目のボンドを途中まで使って3時間半。合計12時間にわたる作業でした。ボンドは用意した半分以下で済み、ボンド1本で2.5平米ほど施工できた計算でした。ケチったわけではないのですが、結果的にかなり少なめで済みました。
残ったタイルはたったのこれだけ。なお、右の2枚は輸送時に割れていたもの。500枚以上注文して2枚の破損なら全然OKだと思います。
次回は残ったスキマをどう埋めるかを考えます。