(690)【後編③】ふすまのリメイク:ドアハンドルを取り付ける

家具や雑貨

引き続き、ふすまをリメイクしていきます。

(688)【後編①】ふすまのリメイク:スライスウッドを張る

前々回、ふすま紙をはがしてスライスウッドを張り、

(689)【後編②】ふすまのリメイク:ワトコオイルで塗装

前回、ワトコオイルで塗装しました。

今回はアイアン製のドアハンドルの取り付けをおこないます。


■引手の代わりにアイアンハンドルを選んだ

あらためてスライスウッドを張ったふすまをごらんください。

スライスウッドを張ったふすま

向かって右の塗装で仕上げたふすまには引手を残しましたが、左のスライスウッドを張ったふすまには引手がありません。

引手を覆う木材

前々回、表面にスライスウッドを張った際に、引手部分が覆われてなくなってしまったのです。

このままでは開け閉めできないので新たに引手を設ける必要がありますが、スライスウッドの表面を掘り込んで引手を取り付けるのは素人には難しいでしょう。

そこで用意したのがこれ。

アイアンドアハンドル

toolboxが取り扱う「アイアンドアハンドル 丸パイプ」です。

【toolbox】アイアンドアハンドル 丸パイプ

ドアハンドルというと洋室の印象が強いのですが、スライスウッドでリメイクしたドアなら引戸でも相性は悪くありません。

キッチンわきの引戸

写真は以前リメイクしたキッチンわきの引戸ですが、がっしりとしたアイアンドアハンドルのおかげでつかみやすく、開けるときに力を込めやすいので気に入っています。使い勝手でいえば、ふつうのふすまに付いている「引手」よりもはるかに開けやすいと感じています。

通常、引き違いのふすまにはこういうゴツいハンドルは付けられないはずですが、うちの部屋は手前側のふすまにしか取り付けないので問題はありません

アイアンドアハンドル3個

価格は一個「4,890円」。それが三個で送料920円が加わって「15,590円」でした。ノーマルな引手よりもだいぶお高くなってしまうのが難点ではありますが、使い勝手がよいので思い切って採用しました。


■下地の位置と使い勝手を考慮して取り付ける

早速取り付けようと思ったら、

長すぎるビス

付属のビスが長すぎてふすまを貫いてしまうことが発覚。

ビスの長さ32mm

測ってみると32mmでした。

我が家のふすまならば、せいぜい20mmくらいの長さがいいでしょう。

20mmのビス

長さの合うものを探して取り寄せました。

ダイドーハントの「軸細 コーススレッド BK」です。

ビスの長さの比較

ドアハンドルに付属していたビスとくらべるとだいぶ短いのですが、付属品と同じくマットな質感のブラックなので取り付けたときの印象は変わらないはずです。

ふすまにビスを合わせる

これなら貫通せずに取り付けが可能。ようやく取り付け作業に入れます。

アイアンハンドルの取り付け

このアイアンハンドルの利点は台座のビス穴が4個もあるので、固定しやすいこと。今回はビスも短めなので4点で留められるのは心強いです。

アイアンハンドルの取り付け

ふすまは木枠にベニヤを張った構造なので、板の下は中空ということもあります。ビスは下地がある箇所を狙わなければならないので、ハンドルのビス穴が多いことが重要になってきます。4個の穴のうちひとつかふたつ効かなくても、残りがしっかり下地に留まっていれば日常使いには問題ないかと思います。

アイアンハンドルの高さ

設置する高さについてはどれくらいが使いやすいかは議論があるでしょうが、我が家は床から935ミリくらいの高さにハンドルの中心がくる位置で固定しました。

取り付けたアイアンハンドル

横位置はドアの端から芯合わせで50mmくらい。下地の都合に合わせて決めた位置ですが、問題なく使えています。

アイアンハンドルを開ける

このハンドル、とにかくボディがしっかりしているので、ガシッとつかんで力を入れやすいのがよいのです。特に、我が家のように築古で開けづらくなった引戸にはおすすめです。

アイアンハンドルを両手で開ける

両手で開けることもできるので本当に便利。8歳の甥っ子も自分で開けられるようになったのでよかったです。

アイアンハンドルを付けたふすま

雰囲気もぐっとよくなりました。和室にアイアンハンドルという組み合わせは突飛に見えるかもしれませんが、床に特徴的な柄のパーケットフローリングを採用したこともあり、仕上がりに違和感はありません。


■ふすまのリメイク方法2種類を比較する

アイアンハンドルを付けたふすま

四回にわたってふすまのリメイクについて書いてきましたが、終わってみて振り返ると、やはり塗装のみのリメイク(写真右)と、スライスウッドを張ってのリメイク(写真左)とでは、労力と費用の差が大きいと実感しました。

塗装の場合、ふすま紙をはがしてシーラーを塗って塗装するだけなので、ほぼ塗料代だけで済み、費用も安価で作業もラクでした。

(688)【後編①】ふすまのリメイク:スライスウッドを張る

一方、スライスウッドを張る場合はとにかく材料費がかさみます。

ふすま1枚に張った枚数は15枚ですから、9枚入り(7,280円)を2ケース購入しなければなりません。今回はふすま3枚なので45枚が必要で5ケース(36,400円)でギリギリ足りる計算。ここに、今回ご紹介したドアハンドルの費用「15,590円」を加えたら、もう5万円オーバー。

さらに、スライスウッドを張るのに使った副資材(ボンドや両面テープ)、ワトコオイルなどを足すと、ざっくり計算してみても、3枚で「55,000円」くらいはかかった計算です。1枚あたりだと「18,000円強」ですから、DIYとしてはなかなか贅沢な部類に入ります。

スライスウッドの張り付け

お金だけでなく労力もかかりました。木材をカットして接着して塗装までおこなうと、トータルで10時間くらいは費やさねばなりません。

こうして2種類のリメイク方法を比較すると、事前に想像したよりも、費用や手間に大きな差があることが体感でき、勉強になりました。

白のロールカーテン

ここまできたら奥の白いロールカーテンもなんとかしたいと思います。次回は、これを撤去してアコーディオンカーテンを設置します。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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