(85)立体的な収まりに注意しつつタイルを洗面に貼る
今回は、洗面まわりにモザイクタイルを接着します。
美濃焼モザイクタイルシート 細ボーダー ボックス貼(裏ネット) TS-08-BOX
前回、床部分にコグチタイルを施工したので、床に貼るモザイクタイルは仮置きのとおりに貼っていけば、大きな問題はなさそうです。
モザイクタイルは目地の分だけ「遊び」があるので、多少のズレは目地幅で調整できるのも助かります。
先にコグチタイルから貼った理由もここにありました。
問題は、洗面の壁の立体的な施工。
大工さんに木材で造作してもらった壁です。
この壁ぜんたいにタイルを貼るのですが、まっ平な床にくらべ、立体的な場所に貼るのは難度がぐっと上がります。
特に隅(角)の部分がきれいに収まらないと、ガタガタになって素人っぽさがもろに出てしまう怖れがあります。
さらに、スイッチプレートや
蛇口などもあり
細かいタイルカットも必要になります。
その点も見越して小粒でカットもしやすい形状を選んだのですが、それにしても油断は禁物。
というわけで、
梱包材の段ボールの裏に、タイルの割り付けを書いてみることにしました。
ちょっと見づらいかもしれませんが、正面と側面の垂直な部分が実寸どおりに書かれています。
あまりきれいな出来ではありませんが、それなりに慎重に採寸しました。
この上にタイルをのせながら、収まりを考えていこうというわけです。
シートを仮置きしていき、
全体を覆ってしまいます。
あとは、段ボール部分からはみ出す箇所をカットしていきます。
タイルカットが必要な箇所が洗い出せたら、前にも書いたやり方でタイルをカットし、
さまざまな形のタイルを作ります。
これで半端なスキマを埋めていくのですが、今回は施工面積が広いため量が多く、喰い切り(タイルをカットする道具)を持つ手がツラくなってきます。
しかも、小粒なタイルはきれいにはそろわないので、
苦労したわりには、ふぞろいできれいじゃないのです。
ならば、いっそ並び方の法則は無視してしまえ。
イレギュラーな並びだけど、こっちのほうが施工もラクできれい。
何度でも繰り返しますが、素人DIYは完成度や細部にこだわり過ぎないようにするのが大事。
ちょっとの失敗くらいなら、少し離れてみれば大して気にならないですし、たいていの人は気づきません。
たまにデザインを生業にしている奇特な友人が「あ、並び方の法則がちがう」なんて気づくていど。
そんなやりとりも面白いもので、イヤではありません。
途中でくじけないためにも、うまく手を抜くのが大事だということ。
仮置き完了。
あとはこのとおりに壁に貼っていけばうまくいく(はず)。
用意した小粒タイルで床のあちこちにあるこんなスキマや、
あんなスキマなどを埋めてしまいましょう。
床のスキマをすべて埋めたら準備完了。
ボンドがついたら困るところを養生したら、
いつもの道具を取り出して接着です。
接着方法やボンドについては、試し貼りの回やトイレの床の施工の回など、以前の原稿をごらんください。
今回は、立体的な箇所をいかに攻略するかに主眼を置きますので、重複するもろもろについては割愛させていただきます。
まず攻めるのは、洗面壁の上の平面部から。
ボンドを塗って、クシ目をつけたら、
タイルを貼ります。
あとで位置を調整するので、ふんわりと軽く置く感じで。
間髪入れず垂直部分の施工に入ります。
ボンドを塗ったら、
平面部分と位置が合うように慎重に貼っていきます。
必要に応じて、さっき平面部に置いたタイルも動かします。
真横からも見て、高さもずれていないか、しっかり確認。
これがピタッと合うと、プロっぽい仕上がりになりますよ。
気をつけたいのが、この部分。
正面に対し、側面分はタイルの側面が見える割り付けなので、その分タイルをカットして調整する必要があります。
あとで目地を入れるのでスキマのバラつきは大して問題ではないのですが、タイル本体がズレないようには気をつけたいところ。
こういうイレギュラーな箇所を事前に把握して準備するという意味でも、丁寧に仮置きしておくのは大事ですね。
あとは割り付けどおりに慎重に貼っていけば蛇口まわりや、
スイッチプレートまわりなど、
ズレのないようにできるはず。
立体部分の施工が完了。
うん、いいじゃない!
山は越えたので、一気呵成に床も貼りましょう。
床にボンドを塗りつつ、コツコツ貼っていきましょう。
飛び地だったところもボンドを塗って、
タイルをはめます。
そんなこんなで終了。
期待以上にきれいにできました。
毎度のことですが、こうして振り返って書くのは本当にラクですね。
実際にやるのはめちゃくちゃ疲れますけど。
次回は目地入れ。
もっと疲れます。