(192)塗装の下地処理①パテを下塗りしてやすりをかける
前々回、インテリアに用いるタイルや塗料を決定しました。
業者さんにお願いした第一期工事が完了したのがこちらの状態。
今回からはいよいよDIYでの内装作業に入ります。
最初におこなうのは塗装のために下地準備なのですが、その前に厄介なことに気づいてしまいました。
カウンターの幅が約1センチ足らないのです。
どういうことか、ご説明しましょう。
以前も書いたとおり、業務用キッチン3台を合わせた横幅は195センチです。
これに合わせて、大工さんがピッタリ195センチのカウンターを造作してくれました。
問題は、壁面にタイルを張ること。
グリーンで囲った部分に厚み約1センチのタイルを張るのですが、その分だけ左側の壁の厚みも増します。
ということは、この分だけキッチン本体は右にずれます。
このままだと、カウンターの右端からキッチンの右端が1センチはみ出してしまうのです。
よく考えれば当たり前のことですが、キッチンの構成を考えているときには思い至りませんでした……。
仕方ないので、自分の手でカウンターを増し貼りするしかありません。
ストックをあさったところ、ちょうど1センチ厚の木材が見つかりました。
一方、カウンターの奥行はおよそ8センチ。
これに合わせてカットしました。
ネジとボンドで固定して、
増し貼りが完了しました。
大工さんがつけた「195」の文字から約1センチ、厚みが加わったのがおわかりでしょうか。
雑な仕上がりですが、このあと下地処理を施すのでたぶん問題ないでしょう。
続いて、今回の本題となる塗装のための下準備に入ります。
「珪藻土塗料」にかぎらず塗装全般において下地処理は非常に大事です。
木材なら何の処理もなしに塗装を施しても色はつきますが、表面がきれいに仕上がらなかったり、塗料が木の中に浸みこみ過ぎたり、木材の内側からアク汚れがにじみでてきたりして後悔するハメになります。
以前、トイレの壁に珪藻土を塗った際には、下地処理が甘かったせいで上手に塗れなかったことが思い出されます。
詳しくはこちらをごらんください。
素人こそしっかり下地処理をすべきと肝に銘じ、今回は丁寧な作業をこころがけたいと思います。
決意新たに調べたところ、下地調整のパテには「上塗り」と「下塗り」の二段階があるんだそうで。
プロは「上塗り」と「下塗り」で別のパテを使い分けたりするようですが、さすがにそこまではできんだろうということで、兼用できるパテを探しました。
「僕はタイガー♪」のCMでおなじみの吉野石膏の「タイガーパテ」です。
商品の中央に、上・下塗兼用と明記してあります。
粉末なので余った分が保管しやすそうなことや、お値段が安価なこともポイントでした(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。
早速道具をそろえて作業開始です。
裏面を見てみると、
4キログラムにつき水2.0~2.5リットル混ぜるとのこと。
今回は試しに500グラムを練ってみるので、お水はおよそ300ミリリットル用意しました。
水を注いだらサクサク練って、
あっという間にできあがり。
ムラなくしっかり練るということ以外、とくにコツもない感じ。
タイルの目地材なんかにくらべると使いやすいのではないでしょうか。
塗っていくのは、先ほど増し貼りしたカウンター部分や、板と板のあいだの段差が目立つところ、
ネジの頭が見えるところです。
パテをヘラに取って塗りつけます。
一度目(下塗り)では完全に段差は埋まりません。
ムリに盛り過ぎないようにしましょう。
ここで早速、失敗に気づいてしまいました。
もともとの木材の表面が思った以上にザラザラ、デコボコしているのです。
これは、パテを塗る前にやすりをかけるべきだったかも……。
まあ、パテの後にやすりはかけますし、始めてしまったので進めます。
カウンターのように目立つ場所にはまんべんなくパテを塗り、ザラザラとした表面をカバーできるようにします。
作業をしてたら、こんな穴が。
あー、給湯器のリモコンパネル用の配線がまちがって通されたところか。
こういう穴にパテを盛るには、これを使います。
ファイバーテープです。
小さな穴、ひび割れなどの補修に! [ファイバーテープ 35mm幅] 極東 13-7140 壁紙屋本舗 価格:1,046円 |
メッシュテープとも呼ばれる、ネット状のテープです。
穴を覆うように貼りつけて、
上からパテを塗ります。
配線跡くらいの穴なら、けっこうきれいにふさがります。
いろいろ応用がきくので、DIYをやる方は持っていると便利かもしれません。
これにて下塗りは完了。
水分が飛んで乾いてくると、色が浅くなってくるのは、タイル用の目地材と同じ。
乾いたらやすりをかけて平らに整えていくのですが、そんなに広い範囲ではないので、手動でいきます。
以前、離れの木部にやすりがけした際に購入したサンダーです(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。
木工用ハンドサンダー ビッグマン(Bigman)
ちなみに、用意したやすりは180番。
デコボコしているパテ部分に、
やすりをかけて、
平らにします。
小さい穴なら一度のパテでもきれいになります。
しかし、段差の大きな板の継ぎ目の周辺や、
パテを広く塗ったカウンターには、やすりがけの後もまだ細かい凹凸が見て取れます。
次回は、これをパテの上塗りで埋め、さらに表面をきれいに仕上げます。
そうそう、やすりで削り落としたパテはけっこうな量になります。
体中も部屋中も粉だらけになりますから、しっかり養生するのを忘れずに。