(224)押入れをキッチンにリフォームした工事費用は総額150万円だった
今回は、母屋のキッチンのリフォームに費やした費用の総計を計算します。
一連の工事の流れについては、こちらをどうぞ。
さて、工事業者さんに依頼した分については以前にも書きました。
自分なりにムダは削ったものの、新しく窓を作りたいといったリクエストも盛り込んだため「1,276,000円」に達してしまいました。
しかし、この金額=キッチンリフォームの工事代金ではないことはおわかりでしょう。
この中には施主支給した設備の価格は含まれていませんし、DIYでの内装工事に使った材料費なども入っていません。これらも含めなければ「ただの和室の押入れをキッチンに作り変えるために、実際にはいくら使ったのか?」をきちんと把握することはできないのです。
そう、このキッチンはもともと和室の押入れだった場所でした。
実は、押入れは小さめのキッチンならすっぽり収まるサイズなので、巷でもキッチンにリフォームされることが多いようです。今回はそのへんも念頭におきつつ、費用総額の意味するところについても考えてみたいと思います。
■施主支給にかかった総額は「157,601円」
施主支給分のメインとなるのはキッチン本体(タニコー製)にかかった費用です。業務用キッチンはカタログに掲載された価格や、業者に手配を頼んだ場合の価格、通販サイトを使って自分で手配した場合の価格とでけっこうな差があることは前にもご説明しました。
注文したのは、壁側に設置した「コンロ台・作業台・シンク」の3点と、
あとで追加した「作業台」の計4点です。
ひとつずつ購入価格を確認していきましょう。
まずは600ミリ幅のコンロ台「TX-GT-645」。
価格:22,880円 |
僕が購入したときは「18,227円」でした。
続いては600ミリ幅の一槽シンク「TX-1S-645」。
価格:37,895円 |
購入時の価格は「28,500円」でした。
真ん中の750ミリ幅の引出し付き作業台「TX-WT-7545D」はというと、
TX-WT-7545D タニコー 引出付作業台 バックガードあり 送料無料 価格:39,325円 |
「30,809円」でした。
最後に、追加設置した作業台「TX-WT-1245NB」。
TX-WT-1245NB タニコー 作業台 バックガードなし 送料無料 価格:25,383円 |
価格は「20,101円」でした。
ひさしぶりに振り返ってみて実感しましたが、価格はけっこう変動するようなので、しっかり比較検討してからの購入を勧めます。
業務用キッチン4点の総額は「97,637円」。10万を切っていますが、これ以外にも施主支給分はあります。
富士工業の薄型レンジフードのシルバーは「24,600円」(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。
さらに、先日ご紹介した業務用ガスコンロも自分で手配して設置しました。
リンナイ(Rinnai)の「RSB-206N」です(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。
「28,440円」でした。
このほか、パナソニックのSo Styleのスイッチ&プレート(「2,474円」)や、
先日ご紹介した防熱板(「4,450円」)も、
僕が自分で購入しました。なお、水栓は既存のキッチンから移設してもらったので料金はかかっていません。
先ほどの業務用キッチンなどすべてひっくるめて施主支給品の合計金額は「157,601円」となりました。
この価格ですが、だいたい僕が世田谷のマンションをリノベーションするときにキッチン本体にかけてきた金額と同じくらいです。
今回の場合は、設置費用が冒頭の見積もりの中に含まれていましたので、キッチンの本体の価格と合算すると20万円強といったところだと思います。以前「「20万円」(設置費込み)くらいを目標にしたい」と書きましたが、だいたい目標は達成できたかな、という感じです。
■DIYに使った材料費は合計で「68,104円」
まだ終わりではありません。今度はDIYでおこなった内装工事の材料費を計算していきます。
まずは珪藻土塗料にかかった金額が「15,950円」。
これには下地処理に使用したシーラーも含んでいます。そのほかパテなどの副資材については、のちほどまとめます。
壁のタイルについてはマンションの外壁修繕で余ったタイルを使ったのでタダでした。
タイル用接着剤も余ったものを使用したので、費用は目地材にかかった「7,150円」のみでした。
今回は初めてディスクグラインダーによるタイルカットに挑戦しました。
この工具代金「6,606円」もカウントし、目地と合わせて「13,756円」となります。
床タイルについては、新たに注文して「19,985円」。
ボンドや目地材については、先に挙げた壁タイルと共通で使用しました。
カウンターや棚板などを塗装したアイアン塗料は「10,589円」。
これには専用のうすめ液の代金も含まれています。
最後に、ハケやマスキングテープなどの副資材は合計して「7,830円」でした。なお、もともと持っていた工具や副資材については含めていません。
以上、DIYにかかった費用の総額は「68,104円」となりました。
■総費用150万円って高いの?安いの?
これで費用の全体像が見えてきました。
合計金額は「1,501,705円」。およそ150万円でした。
この金額はあくまでキッチンだけを新設した価格です。
だいたい、この写真の状態(ただし家電は除く)までとお考えください。
なお、同じ部屋の床や天井の工事費用、古いキッチンの撤去費用は含みません。
気になるのは「この150万円って高いの?それとも安いの?」という話ですが、この判断は一筋縄ではいかないと思います。
というのは、キッチンはこだわりだせばキリがない住宅設備のひとつで、それこそピンからキリまでかなりの価格差があります。「料理ができる最低限のミニキッチンを備えつける」のと「料理好きの施主が特注キッチンをこだわってオーダーする」のとでは天と地ほどの差ですからね。
先ほども書きましたが、僕はふだん賃貸を手がけているせいか、キッチン本体価格は「設置費用込み20万円くらい」で考えているので、どちらかといえばピンよりはキリに近い金銭感覚だと思います。
「んなこと言って、結局、業者発注分に127万円もかけてるじゃん」と突っ込まれそうですが、今回の工事は既存のキッチンとは別の場所に移転する工事だったので、電気・ガス・水道などの配管の取り回しにかかる工事が予想以上に高額だったことが工事費用に反映されています。
移転前と移転後の位置関係を確認するとこんな感じ。
けっこう離れています。もともと水道もガスも通っていなかった押入れにキッチンを新規に設ける場合、配管工事の大変さで工事代金が大きく変わってくるのです。
工事に着手する前はなんとなく「ぜんぶで120万円くらいでできるだろう」と思っていたのですが、この部分を甘く見ていました。
この手間が少なく済めば工事費も抑えられて80万円くらいでできるケースもあるでしょうし、我が家のように離れた場所まで配管を引っ張ってくる場合や二階まで配管を伸ばす場合などは100万円を軽く超え、150万円に迫ることも珍しくないようです。
もちろん、キッチン本体やまわりの内装のグレードによっても金額が大きく左右されることは言うまでもありません。
また、冒頭に挙げた業者発注分の127万円に「ガス給湯器」の更新費用「233,000円」も含まれていることも書き添えておきます。
我が家の場合、古い給湯器が追い焚きするたびにガコンガコンとものすごい音がするようになり、さすがに怖くなって交換したのですが、もし何事もなく既存の給湯器がそのまま使えていたら発注分は100万強で済んだはずで、だいぶ安くなっていたでしょう。
給湯器はキッチンだけでなくお風呂などとも共通の設備ですから、キッチンリフォームの金額に入れるべきかどうかは判断が難しいところですが、今回はあえて含めることとしました。
よく「キッチンまるまる取り替えて○○万円」的なパックプランを目にしますが、そこには移転に伴う配管延長や給湯器の更新はまず含まれないと思ってください。いざ工事となると付随していろいろお金が出ていくのはよくあることなので、パックプランの料金をうのみにしないことをすすめます。
僕が言えることは、施主支給やDIYの手間を惜しまない気力がありさえすれば、150万円くらいの予算でこのていどのキッチンは手に入るということです。客観的に見て金額に見合っているかどうか、今の僕にはまだちょっと判断はできませんが。
個人的には、自分用にカスタマイズしたキッチンを作ったことで料理がしやすくなりましたし、楽しくもなりました。そのために払った費用としては決して高くなかったと思って満足しています。
キッチンの移転やリフォームをお考えの方の参考になれば幸いです。