(277)ドアにニスを三度塗りしたが、なかなか難しかった
前回、ドアにステインを塗ることができず、急きょニスでの塗装に変更しました。
ステインやオイルは木の表面から内部に浸透していくタイプの塗料ですが、ニスは表面をしっかりした塗膜で覆って色づける塗料です。今回のように何らかの表面加工がなされている木材でも、上から塗装することができます。
用意したのは前回もご紹介したこちら。
「ワシン」の「水性ウレタンニス」です。水性で扱いやすそうなので選びました。
カラーは「エボニー」という黒に近いこげ茶色。
このニスでドアを塗ってステイン塗装したまわりの枠や柱と近い色合いに仕上げられればと思うのですが、さてどうなるでしょうか。
ボトル裏面の説明を見ると「塗る前にやすりがけすること」「木目に沿って塗ること」「2~3回塗ること」「上塗りするときにはやすりがけすること」などが注意点として挙げられています。
すでに軽くやすりがけは済んでいるので、早速一度目の塗装に入りましょう。
塗料をつけすぎないように注意して木目に沿ってニスを塗りのばしていきます。
ちょっとでも塗料をつけ過ぎると、すぐにハケのムラが目立ってしまうので本当に難しいです。以前、オスモカラーを塗ったことがあり、ムラをなくすように塗るのが難しいと感じましたが、ニスのほうがはるかに大変です。こんなのきれいに塗れるの?と思うくらい。「ワトコオイル」の塗装とくらべると塗装の難度が雲泥の差。やっぱり木に浸透しない塗料の塗装は難しいんだなと感じました。
途中、こんなふうにハケが抜けたりするので、
残らないようにつまみ上げてやる必要があります。乾くとカチカチになって取り除けなくなるので要注意です。
色の付き具合はこんな感じ。一度塗りではうっすらブラウンの色がつくていど。先は長い……。
ムラに気をつけながら塗り進め、なんとか一度目の塗装が完了。まだまだライトブラウンといった色合いです。もっともっと深いブラウンに仕上げたいので重ね塗りをします。
上塗りの前には軽くやすりがけする必要があります。
乾くのを待って400番の紙やすりでサンディングしました。
二度目となるとブラウンの濃さも増してきます。
二度目もハケのムラが目立たないように塗らねばならず気が抜けません。
二度目の塗装が完了したトイレのドア。寝かせて塗装できる引戸とちがって垂直な状態のままですし、ドアノブも邪魔で塗りにくかったせいかムラが目立ちますね。ちょっと失敗しちゃったかな……とも思いますが、もう引き返せないので進むしかありません。もう一段濃い色をめざして三度目の塗装に入ります。
塗装の前に再び400番でやすりがけ。
一段と色が濃さを増し、ダークブラウンの色味になってきました。
二度塗りと三度塗りをくらべてみましょう。
左が二度塗りしたドア、右が三度塗りしたドア。塗料の説明は2~3回塗りを推奨していましたが、濃い色を出したければ3回塗装は必須だと感じました。
三度塗りの済んだトイレのドア。
色が濃くなったおかげか、二度目が終わったときよりはきれいに仕上がった気がします。
よく見ると、やっぱりドアノブのまわりはムラが目立ちますね。プロはノブを外して塗装するのでしょうかね?難しい……。
どうにかすべてのドアを3回塗り終えました。
冒頭に挙げたニス塗り前の写真とくらべてみると、ドアと木部の色合いがそろってきました。
続いてステイン塗装した柱などにワトコオイルを塗り、仕上がりがどうなるか見てみましょう。
用意したのは以前もご紹介した「エボニー」色の「1リットル缶」。実は、これを選んだときはまだ天井などもワトコオイルで塗るつもりだったので大きい缶を選んだのですが、結果的に柱だけを塗ることになったので、だいぶ余りそうです。歩留まりやら何やらを事前にいろいろ計算したものの、結局予想外の展開となりました。まあ、素人のDIYなんてこんなものです。
ワトコオイルの塗り方については、以前の原稿をどうぞ。
サラサラとしていて塗りやすく、塗った後にふき取るのでムラもできにくいので、初心者にも扱いやすい塗料です。
前回ステイン塗料した柱の上から、ワトコオイルを塗ります。
ワトコオイルを塗った部分(上)と塗る前のステインのみの部分(下)で、はっきりちがいがわかります。
塗った後は布で余分なオイルをふき取ります。
こげ茶色がより深みをまして美しく仕上がりました。「ブライワックス」のときと同様、色の深みを出すにはやはり重ね塗りが有効です。
水性ステインの上からワトコオイルを塗るとどうなるか心配もあったのですが、ひとまずきちんと色ものったのでよかったです。耐久性や経年の変化についてはしばらく様子を見守ろうと思いますので、続報をお待ちください。
ワトコオイル塗装後の室内です。ニスで塗ったドアと色味がかなり近くなったと思いますが、いかがでしょうか。
まあ、目を凝らすとそこここにニスの塗りムラが見つかりますし、
光が当たると、ツヤの有無や色味のちがいがけっこう露骨に感じられてしまうこともあるのですが、黒系の色で内装をシックにまとめるという当初の目的はなんとか達成できたかな、と思います。
ちなみに。
今回、使用した「ワシン」の「水性ウレタンニス」には「つや消し」もラインナップされていることを最近知りました。
急な予定変更だったこともあり、リサーチが甘く気づきませんでした。こっちを選べばよかったかも……。そのうち時間とやる気があるときに、重ね塗りにトライしてみてもいいかもしれません。
水まわりの内装工事もいよいよ終盤。次のステップは床の施工ですが、次回はちょっとお休みして新しいテーブルクロスの話をいたします。