(34) トレイにモザイクタイルを試し貼りしてみた(接着編)
前回、タイルをカットし、トレイに収まるかたちで仮置きするところまで準備しました。
今回は、接着剤でタイルを貼りつけます。
準備する材料や道具からご紹介してきましょう。
接着剤。
注意したいのは種類ですね。
今回使用するのは「アクリルエマルジョン系」と呼ばれる弾性のある接着剤。
下地が木製ならセメント系の接着剤でも貼れますが、エマルジョン系のほうが下地を選ばないので、素人が施工してもしっかり貼れます。
(日刊Sumaiの連載ではセメント系の接着剤を使いました。)
エマルジョン系の接着剤の厄介なところは、一度手につくと水で洗っても取れないこと。
施工にあたっては使い捨てのビニール手袋を用意することをおすすめします。
手などに付いてしまったときのために「うすめ液」も用意すると便利。
これをティッシュなどに付けてふき取れば接着剤の汚れが取れます。
接着剤を塗りつけるのには、コテを使います。
段ボールなどで代用できなくはありませんが、基本的には必要。
汚れを防止するためにも用意したいのが養生テープ。
接着剤やこれらの道具はホームセンターで購入できます。
クシ目ゴテもあると便利です。
接着剤の表面に凹凸をつけるのに使います。
これはなくてもなんとかなります。
道具や副資材をまとめると、以下のとおり。
- 接着剤
- ビニール手袋
- うすめ液
- コテ
- 養生テープ
- クシ目ゴテ
さっきも書きましたが、接着剤の汚れは水では落ちないので、道具も養生しておくと後片付けがラクになります。
道具がそろったら、次はトレイを養生します。
タイルの厚みに合わせて、養生テープを貼ります。
手で触れる部分も養生しておきましょう。
では、接着剤を開封します。
見た目は木工ボンドに似ていますが、水溶性ではありません。
袋の端を切って、中身をトレイに絞り出します。(施工面積が広い場合は、コテとコテ板を使いましょう)
養生したコテで延ばしていきます。
端まで延ばして、全体をカバーします。
注意したいのは、接着剤を塗る厚さ。
初心者にありがちなのは、しっかり接着しようとするあまり厚く塗ってしまう失敗。
これをすると、タイルを貼ったときに、こんな悲劇が待っています。
これは僕が実際に失敗したときの写真。
タイルのスキマから余分な接着剤がはみ出て盛り上がってしまっています。
こうなると、固まった後にこつこつ削っていかなければならないので、かなり厄介です。
僕は何度もこの失敗をしてカッターや千枚通しで削りました。
これ、実に地味でツライ作業です。
こんな事態にならないように接着剤はやや薄めに塗ることを勧めます。
タイルはそれぞれ厚みがちがうので、一概に何ミリとは言えないのですが、クシ目を入れたときに、下地がうっすら見えるくらいの薄さがいいと思います。
エマルジョン系の接着剤は乾くのが比較的ゆっくりなので、あせる必要はありません。
接着剤に偏りがないように、丁寧に延ばしていきましょう。
全体に接着剤を塗ったら、クシ目ゴテを使いましょう。
こちらも養生しておきます。
これで、表面に軽くクシを入れていきます。
こうしてできた凹凸で、タイルがくっつきやすくなるというわけです。
クシ目ゴテがないときは、ボンドを塗りつけたコテを立てて波模様をつける感じでやればOK。
全体にクシを入れ終えました。
いよいよタイルを貼ります。
タイルに汚れがつかないように注意しながら慎重に貼ります。
多少のずれは、タイルを押し動かせば修正できます。
位置が決まったら、スキマを埋めていきましょう。
残すところは、四分の一サイズのタイルのみ。
プルプルと手を震わせつつ、小粒タイルを貼っていきます。
ピンセットなどあれば便利かもしれませんね。
位置の微調整は人差し指で。
できました!
我ながら、きれいに貼れたかなと思います。
道具は養生テープをはがせば、
このとおり、清掃の手間が省けます。
汚れてしまった部分は、うすめ液でふき取りましょう。
接着剤が乾くまでは1日~2日。
次回は、目地入れです。