(290)洗面の壁にサイズの異なるタイルをランダムに張り付ける
洗面に張るタイルを陶芸家のいざきあつしくんに試作してもらったのが前々回の話。
前回は施工面積を計算し、必要となる枚数を算出しました。
今回は、いよいよできあがったタイルの接着作業をおこないます。
山の家までいざきくんがタイルを運んで来てくれました。施工も手伝ってくれるとのこと。持つべきものは友人ですな。
予定どおり「25mm角/50mm角/25mm×75mm」の3サイズを「5mm厚/10mm厚/5mm厚」の3種の厚みで焼いてもらいました。
これら9種類のタイルをランダムに張り付けていくので、サッと手に取れるように床にならべて作業準備が完了。数が減ってくるといざきくんが補充してくれます。ありがたや。
タイルを張るのはこちらの壁。
見にくいかもしれませんがタテヨコに何本か線を引きました。垂直や水平がズレ過ぎないようにするためのガイドとなる線です。
接着に使用するボンドはこちら。
タイルメント タイル張り用弾力性接着剤 フレックスマルチ 出荷単位:本 価格:1,650円 |
「タイルメント」のタイル張り用弾力性接着剤「フレックスマルチ」です。5色のラインナップの中から下地の色に近い「ダークグレー」(水色のパッケージ)を選びました。これが結果的に非常に良い選択となったのですが、それはまたのちほど詳しく書きます。
壁に引いたガイド線を消さないように注意しつつ、いつもの道具でボンドを塗り、クシ目を付けてタイルを接着していきます。
ポイントはもちろんランダムにならべること。同じサイズや厚みのタイルがなるべく隣り合わないように気をつけるのも大事ですが、パッと見でランダムに感じられそうな位置に直感的に張るようこころがけました。
作業の途中途中でいざきくんに見え方を確認してもらったり、少し離れたところから見て偏りや不自然なところがないか確認したりしながらの作業です。
ミラーキャビネットの下、洗面台の上のスペースに張り終えたところ。配置に気をつかいながらの作業だったためか、予想以上に時間がかかりました。準備も含めて5時間ほどが経過したにもかかわらず、まだ半分ほど。事前に「ぜんぶで2、3時間で終わるんじゃないかな」とかテキトーなことをいざきくんに言ってしまった自分の見込みの甘さよ……。
少し休憩を挟んで今度はミラーキャビネットの上にタイルを張っていきます。真ん中からピョコンと出てるのは洗面用の照明コード。
照明器具の土台が付く部分だけは段差がつけられないので、同じ厚みのタイルをランダムに張り付けます。
残りの部分は先ほどと同じくサイズと厚みがランダムになるように張り付けました。だいぶ慣れてきたとはいえ、脚立の上での作業で大変疲れましたが、いざきくんが手伝ってくれたおかげでなんとかやりきることができました。脚立の下からタイルを手渡してくれたので、登ったり降りたりを繰り返す必要がなく労力も時間も節約できました。いつもひとりでのDIYが基本ですが、たまに人の手を借りるとありがたさが身に染みますね。
というわけで、8時間ほどかけて主要な部分の張り付けが完了しました。
本日の作業はここで終了。
ランダムに張る作業もけっこう上手にできたと思います。
角度をつけて見ると、段差のちがいもはっきり分かりますね。
翌日は残ったスキマなどを埋める作業。
まず、ミラーキャビネットの横の細いスキマです。
なるべく単調にならないように気をつけながら、タイルを張りました。
悩んだのが、昨日の作業でちょうどいいサイズのタイルがなくて埋めそびれていたスペースの処理です。
タイル自体にけっこう厚みがあり、カットもしづらいのでどうしようかと悩んでいたのですが、接着用のボンドを塗っているとき、色合いがタイルの表面とほぼ一緒であることに気づきました。
これならボンドを塗った下地が見えても違和感がないのではないかと考えました。
ひとまず張れるだけのタイルを張ります。
多少のスキマがのぞいていますが、段差のせいもあってか、ボンドが見える状態でもヘンな感じはしません。
こんな小さなスキマも、
ボンドで「塗装」してあげて、
違和感ない仕上がりに。
実は、後日、洗面を設置してもらった際にタイルが一部欠けてしまったのですが、
その表面にもボンドを塗って、
見た目的には問題なく補修できました。偶然ですが、今回選んだ「フレックスマルチ」の「ダークグレー」の色がタイルに似ていたおかげです。ラッキーでした。
洗面台で隠れない端の部分にもぐるりとタイルを張りました。
これにてタイルの張り付けはすべて完了。まだ洗面台が設置されていないので空白部分が目立ちますが、事前に想像したよりも重厚感のある仕上がりになりそうです。
異なる厚みのタイルを組み合わせたことで立体感が出ました。
ところどころ質感の異なるタイルが混じるのも良いアクセントになっています。
こういうのはハンドメイドならではの楽しさですね。
いざきくんに協力してもらって本当によかったです。
次回は、このタイル壁に照明器具を設置します。