(330)リビングの壁に「見えないスイッチ(?)」を設置してもらう
リビングのアクセントウォールに柄物のクロスを張ってもらったことは以前書きました。
サンゲツが取り扱う「フィンレイソン(finlayson)」の壁紙です。
工事も進み、IKEA(イケア)の鏡やドアホンのモニターなどが設置されました。
今回はこの壁に設置したスイッチの話をします。
イギリスの「FORBES & LOMAX」社の”The Invisible Lightswitch“(「見えないスイッチ」)。スイッチプレートが透明なアクリルでできていて壁紙が透けて見えるという珍しいスイッチです。
物件をリフォームするたびについ新しいスイッチを試したくなってしまう僕ですが、この「見えないスイッチ」がどんな仕組みになっているか、以前から興味がありました。
きっかけは「オノフォン(onoffon)」で「トラディショナルスイッチ」(現在は販売終了)を購入したこと。
その際、こちらで「FORBES & LOMAX」社のスイッチも扱っていて存在を知りました。 詳しくはショップのページをどうぞ。
ご想像のとおりスイッチとしてはびっくりするほど高額でとても賃貸に導入できるものではありませんが、たまたま新古品を入手する機会に恵まれました。
それでもスイッチひとつで8,000円(!)というハイプライスにはたじろぎましたが、これを逃したら二度と導入できないと考えて思い切って購入しました。
いったいどんな仕組みになってるんでしょうか?
スイッチ本体についている小さなくぼみを使って固定リングを回してはずしてみると……
へえ、こうなってるんだ。
スイッチ本体にスチールのプレートをかぶせ、その上に壁紙を張り、アクリルのプレートを固定するという構造です。
このスチール製のプレートが壁面と平らになるように設置するのかな?それってけっこうシビアな精度の工事が必要なのでは?
現物を手にしたらいろいろと不安になってきたので現場監督のKさんに相談しました。
当初、僕はスチールのプレートを壁に埋め込んでから、周辺の壁と一緒にクロス張りをしてしまうのかと思ったのですが、Kさんによるとまわりの壁に合わせて壁紙をカットしてプレートに張り付けて設置するのがいいのではないか、ということでした。
というわけで、壁の造作時にスイッチボックスを埋め込んでもらいました。
一見、通常のスイッチボックスと変わらないように見えますが、実はサイズが異なるEU規格のものが必要。もしメルカリなどでスイッチ本体だけを購入しても、こちらのボックスがないと施工できないのでご注意ください。
周囲のクロス張りが完了したところ。ここに柄が合うように切り取ったクロスを張ったプレートを設置するわけです。
いつもお世話になっている敏腕クロス屋さんの丁寧な仕事もあり、きれいに設置されました。
正面から見ると、プレートが目立ちにくくなってスイッチ本体だけが存在しているような錯覚を受けます。
離れて見ると、どこにスイッチがあるのかもよくわかりません。「見えないスイッチ」の所以です。
アクリル製のプレートなので強い光が当たると反射して光ります。これもなかなかきれい。
スイッチの押し心地は、海外スイッチならではの「ガチッ」とした重めの感触。好き嫌いは分かれそうですが、このスイッチを使用感うんぬんで語ってもしょうがないかなというのが僕の本音。
プレートが透けて下地の壁紙が見える――そこに遊び心を感じられるかどうかがすべてでしょう。僕自身、このスイッチをガジェットのように愛でて楽しんでいるところがあります。
業者さんや内見に来た方からの反響もけっこう大きく、みんなのリアクションを見ていると導入してよかったなと思います。賃貸マンションのスイッチとしてはあきらかに過剰な投資でしょうが、今後もうちのマンションの個性としてスイッチ探しを続けていきたいと思っています。
次回はこの部屋に合わせて名作スツールをリメイクします。