(22)DIYで痛感した「ゆるく」作業することの大切さ(前編)

toolbox「スライスウッド」のDIY施工、今回から作業に入ります。
前回の準備編でごらんいただいたとおり、施工面積はおよそ10平米。

正直、素人なのでこれがどのくらい大変なのか、さっぱりわかりません。
ともあれ、実際にどうやって貼っていったか、ごらんいただきましょう。

この壁に貼っていきます。
横幅をメジャーで測り、

カットする長さに鉛筆でラインを入れます。

ラインに沿ってノコギリでカットします。

コツとしてはギリギリを狙わず、ちょっぴり短めにカットすることです。
多少スキマが空いても見栄え的に致命的な影響はありませんし、むしろサイズオーバーしたときに切り直したりヤスリで削ることになると厄介です。

のこぎりの厚みを考慮してラインよりも1~1.5ミリほど短めを狙いました。
適当な感じですが、まあ、だいたいうまくいきました。

カットしてみると、そんなに断面も粗くないので、ヤスリで整えたりもしませんでした。

ほぼほぼピッタリはまりました。
プロなら水平を取って貼るのでしょうが、露骨に歪んだ場所に貼るわけでもないので、そこも割愛。
貼り方ですが、裏に両面テープを貼り、

床職人(ボンド)を塗ります。

ボンドの量は、はみ出なければ、多い少ないに神経質になる必要はないと感じました。
ぎゅっと押して貼ります。

1枚目が貼れました。

カットして残った半端なものにもテープを貼ってボンドを塗り、

2段目に貼りましょう。

ん?

あー、ちょっとスキマが空いちゃいましたね。
前回も書いたとおり、「スライスウッド」は個体差があり、タテヨコも厳密にはカットされていません。
また、施工する壁の柱が完璧に並行でない可能性もあります。
そこを調整せずに貼っていくと、こういうスキマが出ることもあります。
これが耐えられない人は、きちんと端を整えてから貼るべきでしょう。
こだわるとキリがないので、僕はあまり気にしないようにしました。
それよりも気になったのが、こんなふうに反ってしまった板。

これを直すには、前回紹介した隠し釘を使います。

これを打ち込んでやると、

反りが収まり、ぴったりくっつきます。

あとは接着剤が乾くのも待って、添木をして金槌で釘の頭(ピンクの部分)を飛ばします。

写真を撮り忘れたので、他の場所を施工したときのもので失礼。
以上の要領で「カット→テープ&ボンド(→隠し釘)」の手順を繰り返していきます。

ほぼ完成しました。 あとは最後のスキマを残すのみ。

ここだけは「スライスウッド」をタテにカットしなければなりません。

面倒くさいですが、きちんと測って慎重にカットしましょう。

下も埋めて完成です。
実際にやってみた感想としては、特に難しさは感じませんでした。
初めての人でも全然できるレベルだと思います。
もちろん、ディテールに神経質にならないで「ゆるく」作業するのが前提の話。
よく見ると、うまくピッタリ合ったところもあれば、

スキマが目立つところも。

プロから見るとヘナヘナな仕上がりでしょうが、まあ、素人がDIYでやった結果ですからね。
それより、この壁一枚を終わらせて気づいたのは「これを10平米分やるの、けっこう大変だぞ」ということ。

この図で言うと、まだ「A2」の壁が終わっただけ。
十分の一にも満たない面積です……。
これでも2、3時間はかかりました。
「端は整えない」「水平は取らない」など、「ゆるゆる」で作業してこれですから、もし一枚一枚端を整えてから貼っていたとしたら、どれだけ時間がかかったことか……。
壁の先にもいろんな作業が待ってるわけで、そんなにのんびりはしてられません。
「適度にゆるく」先を急ぎましょう。
次回も引き続き、「スライスウッド」を施工していきます。