(38)電動サンダーの便利さにビックリした
今回から再び2階の作業に戻ります。
くじけそうになりながらも、壁には「スライスウッド」、天井には「ヴィレ」を貼ったまではよかったのですが、ここで問題が。
ごらんのとおり、新しく貼った木材と元からあった柱の色合いにハッキリとギャップが出てしまったのでした。
よくよく考えれば、30年のあいだに経年劣化した木材と新しい木材の質感がそろうわけもないのです。
事前に対策を講じるべきでしたが、そこは素人のDIY。
予測のつかないことは、事後的に対処するより仕方ありません。
古い柱にやすりがけを施し、焼けや汚れを落としてみることにしました。
そろえた道具はこちら。
- ハンドサンダー
- 布やすり
- マスク&ゴーグル
- 軍手
これまでサンダーを使うようなDIYをしたことがなかったのですが、あると便利だと聞いていたので購入しました。
購入したのはこちら(画像をクリックするとYahoo!ショッピング内の商品ページに移動します)。
木工用ハンドサンダー ビッグマン(Bigman)
手軽さで選びました。
布やすりは粗めの40番から80、150、240番まで。
倍くらいの番数に上げていくのが一般的らしいので、それにならってそろえました。
まずはやすりをカットします。
これをサンダーに固定。
準備完了。
あとはこれでゴシゴシするだけ。
しかし!
ちょっとこすっただけでは、全然、きれいになりません。
40番というとかなり粗めの印象があったので、これでシュッシュッとすれば、あっという間に汚れが落ちるのかなって思ったんですが、とんでもありません。
けっこう気合を入れてゴシゴシやってもダメ。
それもそのはず、よく見ると…
柱の表面はもともとザラザラのデコボコなのです。
しかも、ひび割れもあれば、段差もある。
ちょっとやそっとのやすりがけでは、ほとんど表面に変化がありません。
これは、1日や2日ではとても終わらん……。
「スライスウッド」と「ヴィレ」の貼りつけ作業が続き、疲弊していた僕の心は折れました。
作業着のままその場に転がり、そのまま数時間昼寝。
目覚めてスッキリした頭で考えると、答えはひとつしかありません。
「DIYマスターなら皆持っているという、あの「電動サンダー」を買うしかない」
早速、クルマを飛ばし閉店間際のホームセンターに駆け込みましたが、扱っているのはどれもプロ仕様で軽く1万円くらいするものばかり。
ただ一回だけのために、この金額は出せん……。
というわけで、その場でAmazon様にお伺いを立てると、5,000円くらいのお安めの機種がいくつかヒットしました。
その中から良さげなものを選び、その場で注文。
リョービ(RYOBI) の電動サンダー「MS-30A」です。
価格もお手頃でしたが、ふつうの紙やすりや布やすりをちゃんと流用できるのが決め手。
当たり前のように思えますが、中には専用の特殊なサイズのやすりシートを購入しないと使えないものもあります。
リョービ(RYOBI)はリーズナブルながらも品質は定評のあるメーカーなので、そこも安心。
さすがのAmazon様、山奥といえど東京都なので翌日の夜には届けてくれました。
本体はこんな感じ。
さあ、これでやすりがけに再挑戦です。
まずは、この汚れが目立つ箇所で試してみます。
マスクとゴーグルでしっかり武装して、スイッチオン。
ブイイィィィンというすごい音とともに、どんどん削れていきます。
あっという間にきれいになりました。
こんな汚れも、
こんなにきれいに。
すごい!通販番組みたいだ!
手動からの長足の進歩に感激し、どんどん作業が進みます。
せっかくなので「スライスウッド」の表面もやすってあげました。
凹凸のひどい箇所などはそれなりに時間もかかり、朝から晩まで丸一日の作業ではありましたが、新しい道具の導入でテンションが上がっていたこともあり、無事にやり終えました。
ただ、後悔したこともあります。
電動サンダーを使うと、とにかくすごい量の削りカス(粉塵)が出ます。
これが宙に舞うので、マスクとゴーグルでも間に合いません。
作業後に鼻をかんだら、鼻水が茶色で……。
調べてみると、「別販売品の集じんノズルと集じんホースを使用することにより、集じん機に接続してほこりの少ない作業ができる」(Amazonの商品ページより引用)とのことで、僕のように室内でそれなりの面積にやすりがけする方は必須でしょう。
買えばよかった……。
また、注意したいのが騒音。
ドライヤーや掃除機をかけっぱなしにしているくらいの爆音が余裕で出るので、都会で使う際には近隣への配慮が欠かせないと思います。
さらに、一日中使うと手に振動が残ってブルブルする感じになるので、適度に休みを取りながらの作業が理想だと感じました。
しかし、電動サンダーのおかげで作業効率が劇的に向上するのはまちがいありません。
ハンドサンダーでの作業がめんどくさいと思った方々には、ぜひ試すことをおすすめしたいです。
で、やすりがけ後の様子はこちら。
ずいぶんきれいになったと思いませんか?
同じ色とはならないまでも、柱だけが浮いた感じはなくなりました。
まだ古い木部の色が残ってるところはあるのですが、完璧を求めるとキリがないので、このへんで終了とします。
この後、オスモカラーで着色することになるのですが、こうして振り返ると木材そのままの質感も捨てがたいと思います。
色をつけずクリア塗装のみでも、明るくナチュラルな雰囲気に仕上がったかもしれませんね。
リノベーションは「あれもこれも」という可能性の中からひとつひとつを選び取っていく作業の連続。
終わってみて「選ばなかった選択肢」に思いをはせるのも、また楽しいものです。
次回は、オスモカラーを選ぶまでの紆余曲折をお話しします。