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(54)トイレをコンパクトにするためにタンクレストイレを採用した話

インテリア

今回からトイレについて書こうと思います。

完成後の様子

最終的な仕上がりはこんな感じになりました。

今回考えたいのはインテリアの手前の部分=「どれくらいの広さの空間にどんなトイレを設置するか」です。

狭小物件のリノベーションにあたってトイレをどうするかは一筋縄ではいかない問題で、「日刊Sumai」の連載(前編後編)でも書いたとおりです。

世田谷のマンションのケースでは既存の狭いトイレスペースにいかに新しい便器を収めるかがポイントでしたが、この山小屋は事情がちがいます。

工事前の室内

ここはもともと水道も引かれていないただの書庫だったので、トイレの空間も壁から新しく作りました。

ですから、その気になればトイレを広くすることはできたのです。

でも、そこはたった6畳の超狭小空間。

トイレを広くすれば、そのぶん他のスペースが狭くなります。

間取り図

とくに今回のリノベーションの間取りは、トイレとシャワーボックスがならぶ間取り。

間取り図(奥行とリビング)

トイレの奥行(赤の部分)を広く取れば取るほど大きな一枚ガラスの窓の前の空間(青の部分:便宜上、リビングと呼ぶことにします)が狭くなってしまうのです。

当初、建設会社の担当さんが出してくれたプランでは奥行を120センチに設定してありました。

タンクつきトイレを設置する前提です。

タンクつきトイレの一例
世田谷のマンションのトイレ

トイレの広さを決める目安が、便座の先から壁までの距離

これが40センチあれば一般的に快適と言われるそうです。

奥行が約80センチのノーマルなタンクつきトイレを設置するとしたら、提案された120センチはちょうどいい広さなのでしょう。

でも、僕はトイレが多少狭苦しくなったとしても、リビングのスペースを広くしたほうがいいと考えました。

第12回の「「週末スモールハウス」に必要な設備ってなんだろう?」でも書きましたが、日常を暮らす空間とたまに遊びに来る空間では、そもそも利便性の求め方がちがうと思うのです。

毎日、狭苦しいトイレを使うのはけっこうなストレスです。

僕自身、リノベーション前の世田谷のマンションで暮らしていたときは、便座から腰を上げるたびに顔が壁にぶつかりそうになるのがイヤでたまりませんでした。

でも、年間で数回しか訪れない場所なら、どうでしょうか。

多少狭いくらいならガマンがききます。

それよりも、緑が臨めるリビングのスペースが少しでも広くすることを大事にしたいと考えました。

タンクレストイレの一例
世田谷のマンションのトイレ

トイレを少しでもコンパクトに収めたいとなれば、やはりタンクレスの出番です。

ノーマルなタンクつきトイレとくらべ、タンクレストイレは奥行で5~10センチは小さく済ませることができます。

最初に検討したのが、パナソニック(Panasonic)の「アラウーノV」でした。

この製品の面白いところは、タンクレストイレならほぼ付いているウォシュレットがないタイプ(暖房便座のみ)を選べるところです。

タンクレストイレといえば高価という意識があったので、ウォシュレットを外すことで価格が下げられればと思ったのでした。

世田谷のマンションではウォシュレットは設置していますが、週末のスモールハウスならなくてもガマンできるでしょう。

便器サイズの比較

「アラウーノV」の場合、奥行が72センチで、うちにあるタンクつきトイレ(78センチ)とくらべると、6センチほど小さくなります。

さらに、トイレを少しでも小さくしたいという僕の要望をくみ取って業者さんがこんな提案をしてくれました。

「うちの会社で戸建て用に提供しているタンクレストイレなら、もう少しコンパクトになるかもしれません」

紹介してもらったのがリクシル(Lixil)の「ベーシアハーモJ」というビルダー仕様のタンクレストイレでウォシュレットも付属しているとのこと。

便器サイズの比較

気になるサイズは66センチで、「アラウーノV」よりもさらに6センチ小さくなるそうです。

タンクつきトイレとくらべると、12センチも小さくなる計算です。

少々お高くはなりますが、広さを優先して「ベーシアハーモJ」に決めました。

これに加えて、便座から前のドアまでの空間をやや狭めの35センチに設定。

最終的な奥行

結果、当初120センチの予定だった奥行を100センチくらいにまで縮めることができました。

便座からドアまで35センチというのは、快適な距離と言われる40センチよりも少々狭いのですが、たまに使うトイレならガマンできる範囲だと判断しました。

リビングの様子

トイレをコンパクトにした分、リビング(といっても二畳ほどですが)も少しだけ広くなりました。

子ども用のような小さな小さなロッキングチェア(ダルトン)も置くことができました。

やっぱりトイレは狭くてよかったかな。

サイズが決まったら次は内装。

次回はトイレ内のデザインを検討します。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営。 『日刊Sumai』(扶桑社)で「なんでも大家日記@世田谷」を連載中。 https://s...

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