(63)腰窓を撤去して特注の大きなフィックス窓を設置していくらかかったか
第4回「結局、物件は立地が9割?」で書きましたが、山小屋のハイライトは大きな窓からのぞむ竹林の風景です。
この大きな窓、サイズはおよそ横1.6メートル×高さ1.8メートル。
もともとはこんな腰高の引き違い窓でした。
すりガラスと防犯用の格子で外の景色はシャットアウト。
もともと書庫として建てられたから無理もないのですが、風情もクソもありません。
今回のリノベーションでは思い切って予算をかけ、窓を交換して雰囲気を一変させようと考えました。
世田谷のマンションでは窓まわりをいじったことはないですから、予算とか手間とか皆目見当がつかないのですが、一般論としてサッシを含めた窓の交換はお金がかかるというイメージはあります。
今回は足場を組んで屋根の修繕や外壁の塗装などをおこないますから、まとめて工事すれば単独で窓を取り替えるよりは安く済むかもしれませんが、はたしてどうなることやら。
で、出していただいた見積もりがこちら。
サッシ本体「98,000円」と運搬費「20,000円」。
「合計で12万か、意外に安いかも」なんて一瞬思ったのですが、早計でした。
見積もり書の別ページをよく見ると、
既存の引き違いのサッシ撤去「15,000円」と壁の復旧「55,000円」で「7万」かかるのが前提。
先の本体代金とあわせると「20万弱」。
これはなかなかの高額ですな。
しかし!
これをやらねば山小屋をリノベーションする意味も怪しくなるほど大事なところ。
これでGOを出さなくてどうする!と思った矢先、業者さんからさらにバッドニュースが。
「すいません、サッシが特注になるのと、運搬費が予想以上に高くて、あと3、4万かかってしまいます」
えー!
となると、もう25万が見えてきそうな勢い!
ふだんのマンションの予算感でいくと、キッチン&レンジフード&吊戸棚がぜんぶ用意できちゃうくらいの価格。
くー、さすがにツライなあ。
こちらの空気を察したか、業者さんからこんな提案が。
「ペアガラスからシングルに変更すれば、差額くらいは安くなるんですが……」
え、そうなの?
ってか、「ペアガラスだったんだ」という感じで。
聞けば、寒さの厳しい山間部なのでペアガラスで見積もってくれたんだそうです。
でも、主に避暑のために使うゲストハウスでペアガラスが必要なのかといえば、微妙なところです。
2階の壁のDIYでも書きましたが、そもそも壁の断熱をおこなってないので、ガラスだけペアガラスにしてもたかが知れてるかな、と。
ということで、ガラスはペアからシングルに変更して正式に発注することに。
これが最終的な変更後のプラスマイナスの金額ですが、パッと見わかりづらいので整理して、冒頭に挙げた外壁まわりの工事費を加えると……
- サッシ本体が「88,000円」(98,000円-30,000円+20,000円)
- 運搬費が「35,000円」
- 既存のサッシ撤去「15,000円」
- 壁の復旧「55,000円」
合計193,000円となりました。
なんとか当初の予算=20万円に収まりましたが、やっぱり特注となると思いがけないお金が出ていきますね。
ここは山小屋の肝なのでぜいたくしましたが、ふつうなら絶対にかけない費用です。
さて、注文したらあとは業者さんのお仕事。
僕はとくにやることもありません。
ある日、ふらりと現場を訪れてみると、すでに窓が設置されていました。
まだ足場も組まれ、中は大工さんの作業中でごちゃごちゃしてましたが、それでもすでに十分感動的。
なんだか竹林が家の庭になったような気分で「ムリしたかいがあった」と思ったのでした。
その後も徐々に工事が進み、少しずつ全貌が明らかに。
窓が大きくなったおかげで、室内はだいぶ明るくなり、DIY作業もはかどるようになりました。
足場が取れた後の写真。
山小屋のリノベーションも佳境にさしかかった頃ですね。
この頃になると、床にごろんとしながら外を眺めて休憩したりしていました。
DIYもかなりの部分が終わっていたので、だいぶ気持ちも落ち着いていたのを思い出します。
最後に、友人のカメラマン・邑口京一郎さんによる一枚。
ゆったりした時間が過ごせそうな窓辺ができました。
次回は、この窓辺に似合うイスを選びます。