(300)砂壁をアレンジするためにベニヤの下地を張る
前回は床にココフロアを張りました。
玄関もだいぶきれいになってきました。
順番が前後してしまうのですが、今回は床を張った時点ですでに完了していた壁下地について書きます。
こちらの壁、もともとはこんな砂壁でした。
「ザ・和室」といった感じの小窓が設けられていました。
この窓を残そうかけっこう迷ったのですが、飾り棚などにアレンジするにはちょっと高さが低すぎますし、冬になると玄関の冷たい空気が室内に入りこんでくるのも気になっていました。
結局、小窓も含めてベニヤ板でふさいでしまうことにしたのですが、砂壁は釘が効かないのが問題です。この砂壁に一工夫してベニヤ板を張り付けてみたいと思います。
■一枚板をあえて分割して購入する
まずは壁サイズの測量から。
幅は「81センチ弱」、高さは「235センチ」でした。
ここにぴったりはまるベニヤの一枚板を手に入れるのが理想です。ホームセンターで大きめのベニヤ板を購入し、カットしてもらうのがいちばんオーソドックスなやり方だと思います。
でも、2メートルを超えるサイズの板を持ち運ぶのは一苦労。うちのクルマには乗りませんからホームセンターで軽トラを借りなければなりません。しかし、土日のホームセンターって混みあっていて軽トラの取り合いになり、下手するとけっこう長い時間待たなければならないこともあります。
借りたクルマですからホームセンターに返しに戻らねばならず、往復の手間が増えるのも面倒です。運転が苦手な僕にとっては慣れないクルマを運転するのもちょっと……などなど考えると、やる気がみるみるしぼんでいきます。
やはりDIYは自分のやる気をいかに喚起するかが大事で、自分なりにストレスを減らす方法を考えた結果、一枚板をあえて三分割して持ち歩けるサイズに加工してもらうことにしました。
向かったのは渋谷の東急ハンズ。世田谷で暮らしていると、ホームセンターよりもこっちのほうが身近なのです。コロナ禍の平日なので空いてました。
木材加工は地下一階のBフロアでお願いできます。素人考えでいろいろ聞いても、的確なアドバイスがもらえるのも助かります。
こちらは事前に用意しておいたメモ書き。90センチ角のベニヤ板を3枚購入し、2枚は横幅を壁に合わせてカットしてもらい、残りの一枚はタテヨコ両方にカットしてもらいました。
タテヨコ1メートルに収まるサイズなので手で持ち帰れました。
とはいえ、これを抱えてハンズから渋谷駅まで歩き、電車に乗り、最寄り駅から自宅まで運び、今度はそれを自家用車で山の家に持って行ったので、それなりに面倒でした。人によってはホームセンターでカットオーダーして軽トラを借りるほうがずっとラクだと感じるでしょうね。このへんは自分に合ったやり方でどうぞ。
90センチ高を2枚と、55センチ高を1枚。この3枚の板を砂壁に張っていきます。
■接着はおなじみのボンドと両面テープで
接着方法ですが、基本的にはこれまで木材を壁に張ってきた方法を踏襲しようと思います。
どんな方法か、簡単におさらいしましょう。
(1)板の裏側にボンドと両面テープを貼り、
(2)ぎゅっと壁に押し付けて接着し、
(3)反りや浮きがある部分に隠し釘を打って固定します。
この方法のポイントは両面テープや隠し釘を使うことでボンドが板と壁をしっかり接着してくれるまでの仮留めができる点です。
接着剤は「床職人」、
両面テープは厚手のものがおすすめです。
ザラザラした砂壁では接着剤もくっつきにくいと思いますから、
シーラーを下塗りしてあげました。
小窓にあたる部分をのぞいて、板にボンドと接着剤を付け、
ぎゅっと押し付けて接着しました。
■隠し釘は斜めに打って木の柱に留める
圧着しても浮き上がってスキマができてしまう部分もあります。
いつもどおり隠し釘を使って固定しようと思うのですが、下地の砂壁には釘はききません。
そこで、こんなアイデアを出してみました。
砂壁の両サイドにある柱ならば釘が効きますので、壁に向かって斜めに釘を打ってベニヤの端を柱に留めてみようと思います。
いつもよりも長め(36mm)の隠し釘を用意。
釘を打ちやすいように斜めに軽く下穴を開けてあげて、
隠し釘を打ちました。砂壁と木の柱は手ごたえがちがうので、柱にちゃんと釘が打ち込まれているかどうかは素人でも判断がつくと思います。
なんとか固定できました。ダメ元で砂壁部分にもいくつか釘を打ちました。ボンドがしっかり固まれば、ちゃんと接着できるはず。
同じ手順で3枚のベニヤを張りました。ボンドが乾いたのを見計らって隠し釘の頭を落としたら完成です。
カットしてもらった板を張るだけなので、とても簡単でした。
もし壁紙を貼ったりペンキで塗装したりするのであれば、このあとパテを塗ってスキマを埋め、やすりをかけ、シーラーを塗ったりせねばなりません。
詳しくは以前の原稿をどうぞ。
ちなみに、今回はこのままでOK。というのも木製パネルの壁材を張り付けるから。
続きは次回。