(371)押入れを塗装するための地味で面倒な下準備をする
今回から押入れのリフォームをおこないます。
300万円ちょっとで購入したこの物件、半分解体されたような状態であると同時に、ところどころ手を入れられてもいました。
押入れもそのひとつ。
フラッシュの建具が設置されてクローゼット化されています。
これはよくあるやり方で、うちのマンションでも先代がリフォームした部屋にほぼ同じタイプの建具が追加された押入れがあったのを思い出します。
今回は、この建具を撤去し、塗装するための準備をおこないます。
■余計な木部を削り落としたり穴を埋めたりする
まずは下地づくりから始めます。
解体作業で建具をはずしてもらったあとの状態。
一見すると、あとは塗装するだけと思いがちですが、よく見ると建具の枠を設置するための下地の木材が残っているのが問題。
こういうのってどうやればきれいに切り取れるのかわかりません。
考え込んでいると進まないので、手持ちの小さなのこぎりでザクザク切り落としていくことに。
こんな感じで雑な断面が残ってしまいましたが、このあとパテを盛るので気にせず前に進むことに。
建具の枠をはめ込むために柱に掘られた凹みもあったので、
適当にカットした木片に木工用ボンドを塗ってはめて埋めました。こちらもあとでパテを塗るのでピッタリじゃなくてかまいません。
建具を撤去したら押入れだったときの敷居の溝が出てきたので、こいつも埋めねばなりません。
このためのベニヤをうっかり買い忘れてしまいました。ホームセンターに行く時間もなかったので、アマゾンで薄い板のセットをゲット。
価格的には割高なんですが、近所にホームセンターがない身としては助かりました。
薄いのでカッターで切れて工作もかんたん。
溝に貼り付けて完成です。
押入れといえば、個人的に気になるのがここ。
枕棚の裏です。これが見えるとゴチャゴチャした印象を与えるのと、塗装の際に大変手間がかかります。
あらかじめ用意しておいたベニヤを張り付けて隠してしまいます。
これだけでもだいぶスッキリすると思います。
さらに、もうひとつやることがあります。
押入れの右上にある謎の開口。
のぞくと隣の部屋につながっています。一体なんなんだろう……とお思いでしょうが、答えは右の壁に書かれていました。
チョークで「クーラー取付 ←風が行くように」と書いてあります。和室時代にクーラーが取り付けてあったのでしょうか。こんなんでほんとに隣の部屋まで涼しくなるのかは疑問。
もちろん不要なので板で埋めてしまいました。
これでようやく工作が完了。振り返るとあっという間ですが、こういう作業が地味に面倒なのですよね。
■スキマなどにパテを盛り、やすりで平らにする
早く塗装に入りたいのですが、まだ面倒な作業=パテ塗りが待っています。これについては以前も書きました。
先ほどのこぎりでカットした断面もそうですが、
木材に開いていた節や、
木部のスキマやネジの頭など、そのまま塗装しては粗が目立つ箇所がたくさんあります。これらをパテで埋めてやすりをかけて平らにしてあげるのです。
使うのは、以前もご紹介したタイガーパテ(吉野石膏)(画像には「Yahoo!ショッピング」へのリンクが張ってあります)。
下塗りと上塗りを兼用できるのでDIYにもおすすめです。
指定された分量の水を入れて適度な硬さに練り上げて使います。
これを塗りつける際に活用するのがメッシュテープ。
その名のとおり、網目状になったテープです。ファイバーテープとも呼びますね。
パテを盛る前にデコボコがひどいところを中心に貼ってあげます。
このネットがパテを受け止めて凹部を埋めやすくしてくれます。
ひとつ持ってるととても便利です。
メッシュテープを貼り終えたら、先ほどのパテを塗ります。
ヘラで凹みやスキマに盛り付けていきます。あとで削るのでざっくりと。
パテ塗りが終わったところ。
乾いたのを見計らって、盛り過ぎたところをカッターで削ります。
さらに、やすりがけをして平滑な面を造ります。僕は180番くらいを使っていますが、ないときは近い粗さで代用してもいいかも。
正直にいうと、この作業、僕がもっとも嫌いな作業です。
やすりで削ったパテは細かい粉になって飛散し、体中粉だらけになります。夏ともなると、汗をかいた作業着に粉が付着してかなり不快です。
しかし、部屋をまるごとリフォームすると避けて通れない作業であるのも事実。パテは二度塗りしないと溝や穴がちゃんと埋まらないので、がんばります。
スキマや段差が目立つところにパテをもう一度盛り、
乾いたらまたやすりがけ。
かたくしぼった雑巾で粉をしっかりふき取ったら完了です。
■シーラーを塗ってアク止めをしたら下準備完了
いよいよ塗装……と言いたいところですが、まだシーラーを塗る作業が残っています。
先日の天井の塗装でも使った「アクドメール」。
今回のリフォームではかなりの量のシーラーを使うので、コスパ重視で選びました。
二度塗りが基本で、最初は水で2倍に薄め、二回目は原液のまま使用します。
面積も広いのでローラーで。
押入れや天井近くは手が届かない部分も多いので延長用の継ぎ柄も必須です。
二度塗りを終えてようやく塗装の下準備が完了しました。
次回はこの押入れをモルタル風に塗装してみようと思います。