(377)ハンズの店員さんにタイル塗装のやり方を教えてもらった
前回、キッチンのガスコンロ台に天板を設置し、ちょっとした改造をおこないました。
その結果、異なる色や素材が混在する継ぎはぎ状態に。
キッチン全体をアイアン塗料で塗りつぶして統一感を出そうと思うのですが、心配なのが「壁のタイルは塗装できるのか」ということ。
タイルといえば汚れに強い建材の代表ですが、逆にいえば塗装に向かない素材でもあります。ふつうの塗料をただ塗っただけでは強い塗膜をつけることはできず、すぐにはがれてしまうでしょう。
そこで下地を選ばず厚くて強い塗膜が作れる「シュペンパンザー(Schuppenpanzer)」のアイアン塗料の採用を決めたのは前回も書いたとおり。
しかし、いくら下地を選ばないといっても、素材がタイルですからできるかぎりの下地処理をおこないたいと考えていたら、こんな商品を発見しました。
アイアン塗料専用のプライマー「ユニグランド(Unigrund)」です。
アイアン塗装の際の「下地剤・密着剤・防錆剤」として使用できるそうなので、購入してみました。
実は、このプライマーはtoolboxでは取り扱いがなく、「シュペンパンザー」の日本総代理店である「クロコアートファクトリー」で販売しています。リンクを挙げておきますので、ご興味ある方はのぞいてみてください。
さて、ここからが本題。今回はタイルを塗るうえで重要な「足付け」についてです。
タイルの表面にやすりをかけて荒らすことで、塗料をくっつきやすくする作業のことなのですが、一体どんな番手のやすりをどんなふうにかければいいのか、いまひとつわかりません。
そこで、渋谷の東急ハンズで、前回使った板材を購入するついでに店員さんに「どんなやすりがいいか」聞いてみることにしました。
近くにいた店員さんをつかまえて軽く尋ねるつもりが、店員さんの口から出てきた説明はかなり突っ込んだ説明で、すごく勉強になりました。以下、実際に聞いた話を元に僕なりに再構成した会話文でお届けしたいと思いますが、ひょっとしたら僕の聞きまちがいなどに起因する誤りなどもあるかもしれません。そのへんも含めて内容についての責任はすべて僕にあるとお断りしておきます。なお、説明をわかりやすくするために、後日、僕が実際に施工した際の画像やイメージ図などを適宜挿入している点もご承知おきください。
タイルのような硬い素材の表面に傷をつけるなら、なるべく粗目がいいんだろうなと40番あたりの紙やすりを手に取って、店員さんに話しかけたのでした。
と、僕が持っていた40番の粗目のやすりを棚に戻します。代わりに取り出したのが120番と240番の空研ぎ紙やすり。
店員さんはおもむろに紙を取り出し、図を描き始めました(以下、僕なりにアレンジした図でごらんください)。
とまあ、こんな感じですっごく丁寧に説明してくれて感動しました。僕なんて、紙やすり数枚買うていどの「ほっそいお客」です。でも、そんなことおかまいなしに、こちらに聞きたい情報をばっちり伝えてくれる。今までハンズの店員さんの説明に助けられてきたことは何度もありましたが、今回の店員さんはとりわけ説明がしっかりとしていて、何をやるべきかが明確にわかりました。
正直、このとき聞いたやり方をすべて実践できるかというと、大半の素人にはできないでしょう。次回に詳しく書きますが、僕もあまりの大変さにくじけて塗装面積を減らしたりしました。
でも、ひょっとしたらこのブログを読んだだれかは僕よりももっとしっかり実践できるかもしれない……今回の記事はそんな思いも込めて有意義な情報を共有するつもりで書いた次第です。
それに、たとえ工程を端折って手を抜くにしても「ただタイルの表面にやすりをかけるだけの作業」と思ってなめてかかるのと、「タイルの表面に多方向から丹念に傷をつけていく面倒な作業」だと覚悟して取りかかるのとでは、気持ちも結果も大きくちがうと思います。
次回は、実際にタイルを塗装してみます。