(432)水道管の凍結破裂、再び~盲点は使わなくなった古い配管
前回、前々回と、過去に山小屋で発生した水道管の凍結破裂についてお話しました。
このときの教訓を活かし、冬の山小屋じまいのときには水道の栓をしっかり締めて帰宅するようになりました。また、離れの床下の水道管には水抜き栓を設置してもらい、水道管がカラになるようにしました。
しかし、今シーズンの冬の寒さは尋常ではなく、世田谷のマンションでも一時的に水道管が凍って使えなくなるほど。
内心、イヤな予感はしていたのですが、残念なことに見事に的中。
先月の半ば、暖かい日を狙って山小屋開きに訪れ、水道の栓を開けると…
水道管のあちこちからジャージャーと水が噴き出し始めました。ああ、これで今日は泊まることもできずトンボ返りかという脱力感に襲われます。
保温カバーが巻かれた状態だとよくわかりませんが、
前回もご紹介したように、中ではこんな感じに水道管がぱっくり割れてしまっているのでしょう。
今回破裂した水道管は前回と同じ、母屋の北側に位置する水道管。移転前のキッチンへと通じる古い配管で、ここに被害が集中していたのでした。
家の北側にあった寒々しいキッチンをリビングや食卓に近い場所に移転したのはおよそ3年前。
その際、古いキッチンの水栓は撤去してふさいだので、
屋外の配管(点線で囲った部分)は不要となりました。
しかし、撤去には手間と費用がかかるのでそのままにしておいたのです。
昨冬までは寒さがさほど厳しくなかったおかげで大事には至らなかったのですが、中はずっと通水した状態ですから、今冬のように寒さが厳しくなれば破裂して当然です。冷静に考えればわかることですが、3年前のキッチンから始まってトイレや洗面などのリフォームもおこない、屋内外の水道管の大部分は新しくしたので、この古い配管がそのまま残っていることはすっかり忘れてしまっていました。
今回のトラブルは3年前に水道管の撤去を後回しにしたツケが回ってきたせいいだったのです。今回こそ撤去するしかありません。
給湯器から来たお湯は、矢印で示した部分でお風呂と旧キッチンに分かれるので、キッチンに続くほうの水道管はすべて撤去します。
不幸中の幸いで、この日は平日だったのでその場でお世話になっている水道屋さんに連絡がつき、事情を話して留守中に工事をしてもらえることになりました。
それから2週間後。山里の桜も満開となるころ、水道屋さんから修理が完了したという連絡をもらい、確認しに行きました。
旧キッチンへと続く配管はすべて撤去され、
分岐した部分でカットされていました。3年前にこうしておけばよかった……。
かかった工事費用は「19,316円」。前回のような大惨事にくらべればかなりお安く収まりました。
なお、屋内の水栓をひねってみましたが、幸い故障もなくきちんと使えました。水抜き栓を設置したおかげで離れの水道管も無事。やはり古い配管が問題だったようです。
今度こそどんな寒さが来ても大丈夫な状態が整ったはずですが、来年の春もやはり心配しながら山小屋開きをすることになりそうな気がします。