(435)タイルから部屋のアクセントカラーを考えてみる
前回、躯体あらわしの天井とグレーのコンポジションタイルで白い壁をサンドしてインテリアのベースを作りました。
今回は、この部屋に入れるアクセントカラーを考えます。
色を付けるのは、
リビング入って左の壁。
一昨年リフォームした部屋では、
こんな感じに壁紙を張ってアクセントにしたのですが、床のヘリンボーンも相まってやや柄が主張しすぎたかなとも思ったので、今回の部屋では壁紙ではなく塗装を選ぶことにしました。
しかし、アクセントカラーって一体どんなふうに選んだらいいのでしょうか?
白とグレーをベースにした部屋ですから「この色を選んだらダメ」ということはなさそうですが、選択肢がありすぎるとかえって決められないものです。
迷っていたときにちょうどいいきっかけとなったのがタイル選びでした。
世田谷のマンションのリフォームではタイルは僕がDIYで張っているのですが、この部屋では洗面の壁とトイレの床にタイルを張ることにしました。
アクセントカラーを選ぶとなるとアイデアが湧かない僕ですが、タイルを選ぶのであればもっと楽しく取り組めます。ならば、タイルを選んでそれを基準にアクセントカラーも決めてしまえばいいと思ったのです。
手持ちのサンプルをあさっていて、
toolboxが取り扱う「水彩タイル」シリーズが目に留まりました。
【toolbox】水彩タイル
過去にうちの物件で何度も採用してきたタイルで、toolboxのホームページでも事例紹介してもらいました。
【toolbox :user’s report】色も柄もオリジナル
【toolbox :user’s report】洗面にタイルをDIY
水彩絵の具がじわっと広がるような柔らかい色合いなので、優しいアクセントになります。
中でも気に入った色が「セラドン」です。この色合い、なかなか説明のしづらい絶妙な色味。
一見、ライトグレーのように見えますが、
光の当たり方によってはミントグリーンのようにも見えたります。
この色味が気に入ったので、これをヒントにアクセントカラーを選ぶことにしました。
ちなみに、この25ミリ角のタイルはオーソドックスなものでtoolboxが取り扱う色以外にもさまざまな色合いが入手できます。
こちらの写真はリクシル(Lixil)のサンプルですが、またちがった色味がそろっています。ご興味ある方はいろいろくらべて色選びするのもいいでしょう。
タイルが決まったら現場で色見本とにらめっこしながらアクセントカラー選びです。ちなみに、下に敷いてあるグレーは前回ご紹介したコンポジションタイル「マチコV」(のタープ色(MV35))。
いろいろ悩んだ末に「G37-80D」という色に決めました。ミントグリーンとライトグレーを混ぜたような色です。「セラドン」のタイルよりも気持ちグリーンの強い色を選んだのは、あまりグレー寄りだとアクセントにならず全体的にただのグレーの部屋になってしまうと思ったからです。まあ、僕のような素人が事前に塗装の仕上がりを想像するのはなかなか難しく、実際に塗られるまで心配だったのですが…
しっかりとグリーンが感じられながらも落ち着いた雰囲気の色に仕上がりました。
アクセントとしては悪くないと思います。
続いて、タイルを張った洗面とトイレをご紹介しましょう。
こちらはアイデアをまとめたメモ。洗面は腰高まで「セラドン」のタイルを張り、そこから上にはグレーを塗ってもらいます。トイレのほうは背面の壁をグレーにして床にタイルを張ることにしました。
白壁をベースにグレーと「セラドン」の2色のアクセントが入る構成です。
まず塗装屋さんにグレーを塗ってもらい、
DIYでタイルを接着し、
目地を入れました。
グレーと「セラドン」の対比、なかなかきれいに仕上がりました。
一方、塗装が済んだトイレには、
床にタイルを張り付け、
目地を入れました。
タイルは立体部分がきれいに収まると見栄えがしますね。
タイルを張り終えたところ。
後日、洗面ボウルと便器が設置されました。
タイルと塗装の境目がどうなるか気になっていたのですが、ミラーキャビネットが大きめだったおかげですっきりまとまって安心しました。
トイレもイメージどおりに完成しました。
水彩タイルのシリーズは色に若干のばらつきがあってランダムっぽい見た目になるのも面白いです。
完成後のアクセントウォールもごらんください。
ベースのグリーンがホワイトのスイッチやミラーなどを引き立てます。
もっと鮮やかな色を塗ってみてもそれはそれで印象が変わって面白いかもしれませんね。
玄関ドアの裏側にもアクセントカラーを塗ってもらいました。
グレーをベースにドアポストのみをグリーンに。
タイルの色味から発想してみたアクセントカラーですが、けっこうきれいにまとまって満足です。
次回は洗面ボウル選びについて考えます。