(506)CDプレーヤー「CP1」の‟秀逸な見た目“と‟ちょっと微妙な使用感“
最近、音楽CDならではの良さを再認識し、CDを聴ける環境を作ろうと努めています。
前回までに山小屋と熱海のマンションにCDプレーヤーを設置し、CDをディスプレイしたりしました。
引き続き今回もCDの話。世田谷のマンションの自室で使っているプレーヤー「CP-1」をご紹介します。
■km5のポータブルCDプレーヤー「CP1」
決して広くない我が家では、たかがCDプレーヤーといえど家電を増やすには覚悟がいります。なるべくコンパクトで場所を取らないものを探してみたところ、見つけたのがこちら(画像には「Yahoo!ショッピング」へのリンクが張ってあります)。
km5の「Instant Disk Audio-CP1」です。
ひと昔前のCDウォークマン的な「いかにもポータブルCDプレーヤー」という見た目とは一線を画したシンプル&ミニマルなデザインが一目で気に入りました。カラーはホワイトとブラックがあります。
プレーヤーの前面にはCDジャケットを飾ることもでき、別売りの金具で壁掛けにすれば絵を飾るようにディスプレイできるというのも面白いアイデアです。
本体にスピーカーは内蔵されておらず、ブルートゥースを使ってスピーカーやイヤホンに接続して聴くのが前提となっています。
ネックは「16,500円」というプライスでしょう。いまどきCDプレーヤーにこの価格を出せる人がどれくらいいるのか、という話です。
この種の商品はあるていど使ってみないと価格に見合った価値があるかはわからないところがあり、どうしようかと迷っていたのですが、ちょうどメルカリで半額ほどで出品されていたので購入してみました。
うむ、実物を見ても、期待通りのシンプルな見た目。
厚みは25ミリほど。
CDと一緒にならべても、そんなに違和感のないサイズです。聴きたいときだけCDと一緒に取り出すという使い方をしています。
■ジャケットを飾ると、まるで額縁のようなたたずまい
では、再生してみましょうか。
パカッと開けてCDをセットし、
ブルートゥース対応のワイヤレススピーカーを準備します。
スピーカーを同期できる状態にしたら、
CP1の「B」をかたどったボタンを押します。
ほどなく同期が完了して準備完了となります。
再生ボタン(▷||)を押せば音楽が流れ出します。その他のボタンで、曲を送ったり音量を調整したりできます。使い勝手に問題はありません。
再生中は曲順やボリュームを示す番号が右下に浮かび上がります。このデザインも秀逸。
僕はあまりオーディオに明るくないので、正直、音質うんぬんはよくわかりません。それなりのスピーカーを用意すればちゃんと鳴る、という感じ。使っているかぎりで音飛びなどのトラブルはまったく経験していません。
やはり特筆すべきはデザインというか、たたずまいですね。CDを入れて机の上に置いておくだけでも絵になるという。
ジャケットを飾ると、まるで額縁のようです。たしかに壁に飾りたくなります。これは他のCDプレーヤーでは得難い特長だと断言できます。
■毎回ブルートゥースボタンで同期するのが手間
こんな具合に見た目は素晴らしいCP1ですが、使い勝手にはところどころ困ったところもあります。
そのひとつがペアリングの問題。てっきり一回同期すれば、二回目以降は電源を入れると勝手に認識して同期してくれるかと思ったのですが、そうではないようで。
スピーカーの電源を入れてCP1を再生しただけでは音は流れません。どうやら使用するたびに、スピーカーの同期ボタンを押してから本体の「B」ボタンを押して毎回ペアリングをしなければならないようです。
スピーカーはPCなどともペアリングされているので、そのへんの取り合いがあるのかと思ってPCを落とした状態で試してみましたが、やはりダメでした。他のメーカーのスピーカーだったら大丈夫だったりするのかな?気になる方は調べてみてください。
僕は事務仕事をこなしたり原稿を書いたりするときに、バックに音楽がほしいなと思うことが多いのですが、そういうときはサクッとワンアクションで再生できることがけっこう大事だったりするのですよね。
だから、このCP1も再生ボタンを押すだけで音楽が流れてほしいわけでこの手間は個人的にはマイナスです。
なお、コードを用意してイヤホンジャックにつなげる有線接続であれば同期は不要ですが、せっかくのデザインが損なわれた感は否めません。
■わかってはいたが、やっぱりスピーカー付きのほうが便利?
ないものねだりを承知でいえば、ワイヤレススピーカーの充電が切れてしまったりすると聴く手段に困るのも考えもの。
iPhoneのブルートゥースがプレーヤーを認識したので、ひょっとしてスマホとペアリングして再生できたりする?とか思いましたが、
スマホのブルートゥースは発信専門なのでムリ。
音質や音量にはこだわらないので、とりあえず音が流れてくれればいいと思い、手持ちのプラグインスピーカーを使ったりしています。
イヤホンジャックに差し込むだけで音楽が流れるのはいいのですが、
せっかくのデザインが台無しに。やはり見た目重視なら有線接続はなしでしょうね。
本体のデザインが売りなだけに、余計なスピーカーを足して見た目を犠牲にするくらいなら、はじめからスピーカー内蔵のプレーヤーを選んだほうが賢明。
とかなんとか思っていたら、最近、スピーカー内蔵型の後継機種が発売されたんですって(画像には「Yahoo!ショッピング」へのリンクが張ってあります)。
こちらの「Instant Disk Audio-CP2」は本体の下部にスピーカーが付属していて単体でCDを楽しめるそう。
見た目のシンプルさは「CP1」に劣るものの、使い勝手まで含めるとこっちが正解のような気が。
■ジャケットをフタに収納するのにも手間がかかる
最後にもう一点。
実は、フタにジャケットを入れるのがけっこうな手間なのです。
説明書をどうぞ。
はい、読むだけでも面倒ですよね。実際にやってみても面倒でした。
そもそもこのフタが45度くらいまでしか開かない構造なので扱いにくい。ジャケットは変えないでそのままにする人も多いだろうから大した問題じゃないのかもしれませんが、もうちょっと交換しやすくしていただきたかったです。
とまあ、こんな具合に若干の使いにくさがあるため、個人的には定価の半額で手に入れられてちょうどよかったなあ、と思いました。
でも、ジャケットを飾ったときのたたずまいを見ると、欠点も許せてしまう気持ちがあります。
CD全盛でフル稼働の時代ならともかく、サブスクがメインとなった現在ではそこまでの頻繁に使用するものではないので、インテリアを兼ねたCDプレーヤーとして今後も活用していきたいと思います。