(514)IKEAのクングスフォルスのキッチンレールと棚はどこが優れているのか
![](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/ikea17.jpg)
前回、IKEA(イケア)のキッチン収納「GRUNDTAL(グルンドタール)」シリーズをフル活用してキッチンをリフォームしました。
残念ながらこのシリーズはほとんど廃番になっていて、現在では後継の「KUNGSFORS(クングスフォルス)」シリーズがキッチン収納のメインとなっています。
【IKEA】KUNGSFORS/クングスフォルス シリーズ
うちのマンションでも何度も採用してきました。
今回は、グルンドタールシリーズとの比較もまじえながらクングスフォルスシリーズのキッチンレールとパイプ棚の優れている点を挙げてみたいと思います。
■キッチンレールはS字フックが外れにくいので使いやすい
まずは、これがあるだけでキッチンの壁の収納力が抜群にアップするキッチンレールから。
![クングスフォルスのキッチンレール](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_01.jpg)
ごらんのとおり、トングやら小鍋やらを吊るして収納できて便利です。でも、これだけなら前身のグルンドタールのレールや他のメーカーの製品と大差ありませんよね。
では、クングスフォルスのキッチンレールは何が便利かというとフックが外れにくいのです。
グルンドタールのS字フックに引っかけたものを取ろうとすると、
![はずれたフック](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_02.jpg)
こんなふうにフックごとレールから外れてしまうことがたまにありました。これって料理をしている最中に起こるとけっこうイライラさせられるんですよね。
後継のクングスフォルスではフックがしっかりレールに食いつくように改善されているのです。グルンドタールのフックと比較してみましょう。
![クングルフォルスとグルンドタールのフック](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_03.jpg)
左がクングルフォルス、右がグルンドタール。グルンドタールのフックが単純なS字であるのに対し、クングスフォルスのS字はレールにかかる部分にくびれがあるのがわかります。
![クングルフォルスのフックをレールに取り付ける](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_04.jpg)
レールに引っかけるとき、この狭くなった部分をカチッと押し込むように取り付ける構造になっていて、一度取り付けるとフックがレールに適度にホールドされます。
![レールに取り付けたクングルフォルスのフック](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_05.jpg)
ちょっと揺らしたり持ち上げたりしたくらいでは外れません。
![フックから調理器具をはずした](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_06.jpg)
これなら調理器具と一緒にフックが外れることもありません。
![ハンガー型のフック](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_07.jpg)
また、クングスフォルスのフックにはハンガー型もあり、
![ハンガー型のフックにざるを吊るして](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_08.jpg)
厚みや奥行きのあるものをかけることもできます。
このあたりも含めて前身のグルンドタールとくらべてあきらかに使いやすくなっています。
![クングルフォルスとグルンドタールの比較](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_09.jpg)
サイズを比較してみました。上がグルンドタール、下がクングスフォルスです。形はほとんど同じですが、クングスフォルスはかなりスリムになっています。
![クングルフォルスとグルンドタールの太さの比較](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_10.jpg)
パイプの太さは、グルンドタール(左)が18ミリほどあるのに対し、クングスフォルス(右)は10ミリほど。個人的にはゴツくて無骨なグルンドタールの雰囲気が好きなのですが、狭い日本住宅にはクングスフォルスのほうがフィットしやすいのかもしれません。
ちなみに、長さは40センチと56センチの2種類がラインナップされています。
複数のレールを連結して延長することもできます。
![連結したレール](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_11.jpg)
付属のネジを使ってパイプとパイプをつなぎます。
![窓下に設置したキッチンレール](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_12.jpg)
こんな感じに窓に沿って設置するのもおすすめ。
![グルンドタールのS字フック](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_13.jpg)
S字フックについてはクングスフォルスだけでなくグルンドタールのものも販売継続中なので用途によって使い分けるのもいいですね。
■棚板もがっしりしていて重いものも安心してのせられる
続いてはパイプ棚です。
うちのマンションでの設置例をごらんください。
![クングルフォルスの棚を設置したキッチン](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/ikea14.jpg)
キッチンの空きスペースに設置すれば、収納力も格段にアップします。
![クングルフォルスのパイプ棚](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/ikea17.jpg)
この写真を見ただけでは、前回ご紹介したグルンドタールシリーズのパイプ棚と大差ないように見えますが、くらべてみるとちがいがわかります。
![クングルフォルスとグルンドタールの棚板の比較](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_14.jpg)
パイプを横につないで棚板にしているグルンドタール(上)に対し、クングスフォルス(下)は棚板をぐるりと鉄板が囲んでおり、その中にタテ方向にパイプが配されているので、より頑丈な造りになっています。
とくに、注目していただきたいのが棚受け部分で、
![クングルフォルスの棚受け](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_15.jpg)
プレートにパイプがつながっているだけのグルンドタールとくらべ、クングスフォルスはL字型の金具が棚板をしっかりと支える構造になっています。
![グルンドタールのパイプ棚](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/513_08.jpg)
グルンドタールは棚の先端をつかんで揺さぶると若干のしなりを感じられましたが、クングスフォルスは(しっかりと固定されていれば)ほとんどしなりません。グルンドタールのパイプ棚よりも耐荷重が高いのはまちがいないでしょう。
![グルンドタールの伸縮棚](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2024/02/514_16.gif)
ただ、グルンドタールの棚は伸縮して67センチから120センチの幅に調整がきくので、60センチ一択のクングスフォルスにくらべて既存のスペースに合わせて設置することができて使い勝手がいいのも事実。
廃番の多いグルンドタールですが、この伸縮棚は現在も販売されています。
状況に応じて二つのシリーズをミックスして使うのもありだと思います。
![クングルフォルスとグルンドタールを併用したキッチン](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2021/01/214_04.jpg)
たとえば、このキッチンはグルンドタールのキッチンレールと、クングスフォルスの棚やグリッド(赤で囲んだところ)を組み合わせて使っていますが、組み合わせに違和感はありません。
![クングルフォルスを設置したキッチン](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/328_19.jpg)
キッチンの幅が60センチの倍数ならクングスフォルスの棚を複数使いすれば、ぴったりに収めることもできます(写真は120センチ幅のキッチン)。
この事例で、ご注目していただきたいのは、ここ。
![クングルフォルスの棚の内側にレールを設置](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/328_10.jpg)
60センチの棚の内側に56センチのレールを収めています。
![クングルフォルスのレールと小物](https://ooyasakura.com/wp-content/uploads/2022/02/328_14.jpg)
見た目のシンプルさを損なうことなく、収納力を向上させられるのでおすすめです。
このほかにも「つり下げレール」を活用して複数の棚板を連結してどんどん拡張できるのもクングスフォルスシリーズの特徴。「Yahoo!ショッピング」の画像でどうぞ。
ちょっとしたリフォームはもちろん、大がかりな改修でも使えそうです。
次回も引き続きクングスフォルスの話。設置や購入についてお話します。