(647)洗面の壁の穴をパテで埋めてアクセントカラーで塗装する

前回、洗面の頭上にタイル張りの収納棚を取り付けました。
表題のとおり、今回は洗面の壁にアクセントカラーを塗るのですが、最初に工事前の姿をどうぞ。

オーソドックスなミラーキャビネットと3連の電球は10年前のリフォームの際に設置してもらったもの。これを別のものと交換したいと考えたのが、アクセントカラーを塗るきっかけでした。

ミラーキャビネットと照明を取り外してもらうならば、この機会を利用して壁をDIYで塗装しようと考えたのです。
■壁に空いた穴に「詰め物」をする
壁にはところどころ穴が開いていて、汚れも目立ちます。

照明器具のコードが通っていた穴や、

キャビネットを固定していたビスの跡、合板の継ぎ目の溝も気になります。
せっかく塗装するので、その前にこれらの穴や段差をパテで埋めようと思います。

作業前に周囲の養生をおこないます。生活しながらのリフォームですし、パテはやすりで削ったときに粉が舞うので念入りに養生しました。
小さな穴を埋めるのはパテだけで十分だとして、問題はコードの通っていた大きな穴の埋め方。方法はさまざまあると思いますが、僕は手元にあるこれを使ってみました。

ボンド(床職人)の先端部分です。円錐型になっているのがポイント。

これを穴の直径に合うところでカットし、

ぐいっと押し込みます。ただの穴を板で埋めることは難しいのですが、こういう「受け」を詰めてやれば上から板を張ることができるのです。

工作用の薄い板を円形にカットしてボンドで接着しました。雑な作業で恐縮ですが、残ったスキマはパテで埋められるはずです。
■硬めのパテと柔らかいパテを使ってスキマを埋める
パテは2種類を使い分けます。
まず使ったのはこちら。

先日、トイレの壁を塗装した際にビス跡の穴埋めに使った「ハウスボックス NEWカラーパテ」です。
「木材のひび割れや穴をうめる」と謳っているとおり、塗装の下地処理に使われるパテとくらべて硬めなタイプで乾燥後のやせが少ないのが特徴。柔らかいパテだと何度も塗り重ねないと埋まらないような深い溝なども一発で埋めることができます。

ざっくり塗り付けて穴を埋めてやります。

合板の継ぎ目の溝などにも塗りました。

パテを塗り終えたところ。なお、新しい照明やキャビネットが取り付けられて隠れる場所にはパテは塗りませんでした。

乾いたのを確認してからやすりがけをします。

穴がざっくり埋まりました。
■内装用の柔らかいパテで細かいスキマを埋める
続いては柔らかい内装用のパテで仕上げをします。

吉野石膏の「タイガーパテ」です。
残念ながら、一般的なショッピングサイトでは大容量のものしか販売されていません。現在、袋単位で買えるのは通販サイトの「モノタロウ」くらいのようです。
セメダイン社のオーソドックスな壁パテでも問題ないと思います。

水で溶いたパテを塗り付けます。柔らかいので先ほどのパテでは埋まらなかった細かいスキマを埋めることができます。

乾くのを待ってから、

やすりがけで平坦に仕上げます。

自分もまわりも粉だらけになるのでツライ作業です。ほんとにイヤ。

雑巾がけをして粉をふき取ったら、ようやく塗装の下準備が完了です。
■アクセントにあえて柔らかいオレンジ色を選んだ理由は…

さて、この壁をどんな色で塗りましょう?
これまでキッチンやトイレをリフォームしてきた延長で考えると、ビビッドなオレンジで塗るのが妥当でしょう。まわりのクリーム色やタイルのグリーンとも調和しそうです。
でも、我が家の洗面ではふだんタイルの代わりにさまざまなデザインの手ぬぐいを使っているので、あまりに彩度の高いオレンジだと手ぬぐいの色や柄によっては、組み合わせるとクドい印象を与えてしまいそうと考えました。

そこで、オレンジはオレンジでも柔らかいオレンジ色を選ぶことにしたのです。
「Hip」という水性塗料のシリーズの「キャンディ」と名付けられた色。クリーム色とオレンジを混ぜたような色味です。

これをハケで塗っていきます。狭い面積なので楽しく作業できました。やすりがけとは雲泥の差です。

一回塗っただけではパテの跡がはっきり残ってしまいます。これは意外に先が長そうだぞ……。

乾いてから二度塗りしてみましたが、まだまだダメ。

三度塗りしても、まだちょっと気になる。

結局、四回塗ってなんとか満足できるレベルまできました。よく見えると、まだちょっぴり気になるのですが、キリがない感じがしたのでこれにて塗装終了。

塗料がしっかり乾くとツヤツヤとした感じはなくなり、マットで落ち着いた仕上がりになりました。最近のリフォームではパキッとしたコントラスト強めの色使いをすることが多かったのですが、こういう柔らかいアクセントカラーもいいものです。

穴を埋めた場所もまずまずの仕上がり。「どこを埋めたのかわからない」というほどではありませんが、素人仕事にしては上出来ではないかと。

手ぬぐいはデザインもさまざまなので、やっぱりバックのオレンジは優しい色味を選んでおいてよかったと思います。
次回は照明とキャビネットの交換の話を。