(776)壁に長押もどきをDIYで取り付けてフックをかけられるようにする
僕が管理している山小屋は、50年以上前に祖父の依頼で大工さんによって建てられたふつうの家です。

「別荘」と呼ぶと聞いた人の誤解を招くことがあるので「山小屋」と呼んでおりますが、山小屋という言葉でイメージするような「ロッジ感」に欠けるのも事実で……何と言いましょうか、結局のところ「ただの民家」であるというのがいちばん現実に近いかもしれません。

中身はと言いますと、(いろいろと手を入れたとはいえ)室内の基本的な造りは和室のそれです。
そんな中で個人的に便利だなと思っているのは長押の存在です。

もともとは構造上の要請で取り付けられていた長押ですが、この家ができた時代にはすでに化粧材、つまり見た目を整える目的で設置されるものになっていたと思われます。
写真のとおり、現在では「長押フック」などと呼ばれる商品が多数出回っており、これを活用することでハンガーにかけた上着などを気軽にかけておくことができ、大変便利です。

これに慣れてしまうと、家の中で長押のない壁が非常に不便に感じてきてしまうのですよね。

仕方なく突っ張り棒を取り付けてハンガーをかけられるようにしたりしてみたものの、これではなんとも見た目がみそぼらしく……。
今回は、この壁にDIYで「長押もどき」(鴨居?)を取り付けてみたいと思います。
■素材には安くて便利な「ワンバイツー材」を選んだ
問題なのは、どんなサイズの木材を用意するかです。
採寸から始めましょう。

まず厚みについては、両サイドの柱よりも出っ張ってしまうとアンバランスになるので、この厚み「22ミリ」よりも薄いものを選ぶことにします。

幅については、見た目的なバランスを考慮して、向かって右側の引戸の枠に合わせることにしました。

採寸してみると「43ミリ」ほど。

一方、柱と柱の間の長さはちょうど「80センチ」でした。
つまり、「800ミリ×43ミリ×22ミリ」の角材を用意すればいいことになります。
この条件に合わせてホームセンターで見つけたのが、

「ワンバイツー材」です。
一般によく知られている「ツーバイフォー材」のちょうど半分の厚みと幅を持つSPF材で、サイズは「厚さ19mm」、「幅38mm」。
先ほど挙げたサイズ条件と若干のズレはあるものの、既製品の中では僕が求める条件にもっとも近いもの。おまけに面取りまでされているので手間も省け、今回はこれで済ませることにしました。90センチで価格は「437円」。リーズナブルな価格もありがたいです。
■カットして裏面に薄いベニヤの欠片を貼り付ける
この「ワンバイツー材」を、

こんなふうに柱と柱の間に取り付けて、長押(鴨居?)にするために、

80センチの長さにカットします。ここは長すぎて切り直しが出るのを覚悟で、なるべくジャストサイズを目指して切り出しました。スキマが残ってしまうと不格好ですし、安定しませんからね。スキマにギリギリ入るくらいが理想です。

カットしたら、裏面の端と真ん中に薄いベニヤ(たぶん2ミリくらい)の欠片を木工用ボンドで貼り付けました。これによって壁との間にスキマを作り、長押フックがかけられるようになります。フックの厚みや用途によってはもっとスキマを大きく取るほうがいい場合もあるでしょうからご自由に。
■ペンキ塗装なら作業はあっという間

ボンドが乾いたら、次は塗装です。

我が家ではおなじみ、「オールマイティーNeo」シリーズの「コーヒーブラウン(こげ茶)」で塗装します。
だいぶ前の記事で触れましたが、二十数年前に友人たちとDIYで室内を塗装して以来、色味を合わせるためにずっとこのペンキを使い続けています。
オイルやワックスを知ったあとだと、ベタッと塗りつぶす塗装仕上げって質感に味気がないなと感じることも多いのですが、塗膜も強力だし、塗装も簡単だし、傷が付いても塗り直しできるし、手軽にDIYしたいときにはやっぱり便利です。

サササーッと塗って、

ものの数分で作業終了。乾かす時間がなければ、ドライヤーを使って速乾もありです。
■ビスで留めて頭をパテで埋めて塗装して隠す
塗装が乾いたら、試しに柱と柱の間に仮置きして出来上がりを想像してみましょう。

と思ったら、ややタイトなくらいのジャストサイズで、グッと押し込んでみるとガッチリはまって、手を放しても落ちてきません。これだと続く作業がラクになります。
で、どうやって固定するかですが、背面の壁は砂壁に珪藻土を塗った壁なのでビスは効きません。以前、試したように「スピードミニ10」を使えば」ビスを効かせることもできますが、そこまでの手間をかける気にもなれず、ビスだけで固定できる方法を選びました。

それが、この長押もどきの表面から、柱方向に向かって斜めにビスを打つというやり方。斜めにビスというと難しいと思われるかもしれませんが、下穴を開ければ簡単。
下穴きりを使います。

これで斜め方向に穴を開けて、

細長いビスを打ちこんで、確実に柱までビスを届かせます。

グリグリと押し込んで、

頭が木材に埋まったらOK。
見た目が気にならないならこれで完成でもいいのですが、できれば隠したいところ。

そこで、この上からパテを塗り、

乾いてから表面をカッターで削ります。本来ならばやすりを使って丁寧に表面を仕上げるべきですが、

どうせ上からベッタリ塗装しますから、こだわらずに手抜きしました。

雑な仕上げなので、穴の跡はうっすらわかりますが、

離れてみればまったく気にならないので、ぜんぜんOK。パッと見は、もともと設置されていた長押(だか鴨居)に見えます。
■IKEAのドア用ハンガーで洋服を気軽にかけられる

無事に長押フックもかかりました。
ちなみに、写真の商品はIKEA(イケア)の「リルオンゲン(LILLANGEN)」というシリーズの「ドア用ハンガー」です。
アマゾンでも500円ほどで買えますが、店舗まで行けば「199円」。でも、最近は原宿店も新宿店も閉店しちゃったし、クルマなしで気楽に行ける実店舗は渋谷くらいでしょうか。手間をお金で買うならアマゾンもありかな、と。

ともあれ、これで簡単に洋服がかけられるようになりました。

こういうのは来客時にも重宝するのでありがたいです。DIY難度も低いですし、ご興味ある方はぜひに。


















