(774)新日本海フェリーのツイン船室には自分好みのインテリアが詰まっていた

インテリア

シルバーウィークにフェリーで小樽に行ってきました。行きは舞鶴発、帰りは新潟着で、そこまでの移動はすべてクルマ。運転大好きの義弟だからこその家族旅行に僕も同伴させていただいた次第です。

新日本海フェリー

プライベートの旅行で記事にするつもりはなかったのですが、帰りの便で泊まったツインの部屋が自分好みのインテリアだったので紹介することにいたしました。


■「あざれあ」の「ステートAツイン」

実際にフェリー旅行に出かける前の僕は、フェリーは短い区間を航行するものだと思い込んでいたのですが、移動と宿泊を兼ねるような長い航路の運航も多いと知って驚きました。

フェリーのロビー
※写真は「けやき」のロビー

船内の設備はフェリーによって異なりますが、新型のフェリーともなると設備や内装もなかなか立派で、素人目にはクルーズ船のように感じられます。

車両用甲板

とはいえ、船内での滞在と観光が目的のクルーズ船とちがい、フェリーはあくまで移動が主たる目的。ツーリングやドライブを目的としたバイクや乗用車とトラックのような物流のためのクルマも混在していて、旅客にも多様性を感じます。

フェリー外観
※写真は「あざれあ」の船上から撮影した「はまなす」

今回、乗船したのは「新日本海フェリー」。往路は舞鶴発小樽着の「けやき」、復路は小樽発新潟着の「あざれあ」でした。

実は、直前で妻が体調を崩してキャンセルとなった都合で、往路の「けやき」はツインの部屋をキャンセルして妹ファミリーと一緒の4人部屋に変更したのですが、復路の「あざれあ」は妹ファミリーの部屋が3人部屋だったため1人でツインに宿泊しました。家族みんなでわいわい宿泊できる部屋も楽しいのですが、インテリアだけでいえばミニマムな空間に必要な機能がコンパクトに収まったツインの部屋のほうが好みでした。

ツインの部屋にも何種類かありますが、僕が宿泊したのは「ステートAツイン」の「アウトサイド」。

ステートAツイン間取り図
※「新日本海フェリー」の公式ページより引用しました

公式ページから引用させていただいた間取り図のとおり、10平米にベッド二つですからお世辞にも広いとは言えませんが、トイレ・洗面台・シャワーは完備しています。


■シンプルな窓から望む海と空

では、室内をごらんください。

ツインの室内

これは最初に室内に入ったときの写真で、このときは「こじんまりとして居心地よさそうだな」くらいの印象でした。

しかし、そこはやはりフェリー。

船窓

カーテンを開けると窓から見える景色が部屋をググっとアップグレードしてくれます。

船窓

厚みがあってがっしりとした窓枠や、はめ殺しのガラスなど、耐久性ゆえに選ばれた要素が、結果的に見た目のシンプルさにつながっているのです。

航海中、窓の外を流れていく景色の素晴らしさについては言うまでもありません。ふだん、熱海の部屋で海を見慣れている僕でも、船からの眺めには目を奪われます。

ムーンロード

日が沈んで月が出れば、海面にはムーンロードが現れ、

星空

真夜中には満天の星空が広がります。照明やネオンにあふれた陸地を離れると、こんなにも星がきれいに見えることを実感できました。

船窓

たった10平米の部屋なのに窮屈に感じなかったのはこの窓のおかげでしょうね。ツインの部屋には窓のある「アウトサイド」と窓のない「インサイド」がありますが、時間の経過とともに移り変わる船旅ならではの景色を楽しめる「アウトサイド」が断然おすすめです。


■自分の好みに応じて調整できる照明環境

さて、続いてのポイントは照明です。

このツインの部屋の素晴らしいのは照明の調光機能が充実しているところなのです。

明るい室内

先ほどの写真はすべての照明がフルに点灯した状態でした。一般的な日本の家庭の照明は隅から隅までパキッと照らすものが多いので、これが標準なのかもしれませんが、個人的には明るすぎて味気なさを感じてしまいます。

照明操作パネル

でも、ベッドサイドにあるこの操作パネルを使えば、シチュエーションや自分の好みに応じて照明環境を調節することができるのです。

足元灯

たとえば、「足元」のスイッチを押すと、フットライトが点灯します。光源が目に入らないので、就寝中にこちらだけを点ける人もいそうです。

「室内1」と「室内2」「ミラーランプ」はそれぞれ、ベッド上・ドア付近・ミラーの天井に埋め込まれたダウンライトなのですが、これらをオフにすると、

照明を調整した室内

室内には落ち着いた雰囲気が漂います。光源が直接目に入らない照明だけで空間を照らすだけで部屋の印象はガラリと変わるんですよね。

ベッドランプ

ベッドサイドのランプシェード内にも二灯が内蔵されていて、左右それぞれの「ベッド」用のつまみで明るさを細かく調節できるのも便利でした。僕は極限まで明るさを絞って常夜灯にしました。

照明を調整した室内

この照明のおかげで室内の狭さがいい意味での「こもり感」に変わります。

照明を調整した室内

船の構造上の特徴でしょうか、ホテルなどとくらべても各部屋の騒音が聞こえにくく静かだったこともあり、終始リラックスして過ごすことができました。


■船舶ならではのディテールに宿る魅力

そして、もうひとつ見逃せないのが水回りのディテールです。

水回り

こちらはドアを開けたところですが、まず壁やタイルがいわゆるホワイトやベージュでないのが気に入りました。

タイルと壁

ミントグリーンとライトグレーの中間のようなトーンの落ち着いたカラーで床のタイルから壁面まで統一しているので穏やかな個性を感じます。

シャワーブースのドア

シャワーブースのドアも、ステンレス枠でアールがかかっていて個性的。

ドアレバー

金属製のドアレバー、

トイレットペーパーストッカー

トイレットペーパーストッカー、

タオルかけ

タオルホルダー、

通風孔

ドアに設けられた通風孔、

カップホルダー

カップホルダーなど、ひとつひとつのパーツが船舶ならではのシンプルな機能美を感じさせてくれます。

そういえば、toolboxでは「船舶ハードウェア」というカテゴリーでパーツを販売しているのを思い出しましたが、こういうディテールを水回りに取り入れるのもありだと思います。

【toolbox】船舶ハードウェア


■ツインルームを一人で使用して「44,250円」也

こんな具合に「あざれあ」のツインの船室には「海と空のさまざまな表情が楽しめる窓」はもちろん、「細やかな調整の可能な照明環境」、「船舶ならではのディテールが光るパーツの数々」といった個人的に刺さるポイントが満載だったのでした。

さて、気になるお値段を最後にまとめましょう。

フェリーのチケット

料金は期間によって異なり、シルバーウィークはもっとも高額な「29,500円/1名」となっており、今回の僕のようにツインを1人で使用する場合には「貸し切り料金」として1名分の料金の半額=「14,750円」を追加で支払う必要があります。

というわけで「合計44,250円」となりました。10平米の部屋に1人で一泊と考えればなかなか高額ですが、小樽-新潟間の旅費が含まれていると考えれば、むしろ安価とも言えます。なお、乗用車等の航送には別途料金(車体サイズに応じて3万~5万くらい)がかかるのでご注意ください。

甲板からの眺め

この記事では詳しく触れませんでしたが、大空の下で潮風を浴び、波しぶきすら感じることのできるオープンデッキや、波に合わせて右に左にタプタプと揺れる湯船が面白い大浴場、

フォワードサロン

船首に向かって窓が並ぶ開放感たっぷりのフォワードサロンや、海原を眺めながらさまざまなメニューを楽しめる食堂など、フェリー旅ならではの必見ポイントが多数あることも付け加えておきます。

夕暮れの海

ただし、沖合を運航する間は携帯の電波が届かないのをお忘れなく。しかも、夕方5時ごろに小樽を出港し、翌朝9時過ぎに新潟に着くおよそ16時間の長旅なので移動手段としてだけ捉えると効率が悪いとも言えますが、船上での滞在を楽しめる人にとってはそれ自体が目的になるくらいの体験で、新幹線や飛行機よりも価値のある旅路だったと感じられるのではないでしょうか。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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