(175)別荘をまるごとリフォームして結局いくらかかったか【発注編】
前回までで家具や雑貨などの紹介もあらかた終わり、はたと気づきました。
「この山小屋をリノベーションして、結局いくらかかったのか?」という大事な問題についてまだ書いていなかったのです。
今回から数回にわたって工事にかかったお金についてお話ししようと思います。
第一回は「発注編」。
小屋の内装はDIYで工事したのですが、外壁の修繕をはじめ、大工工事や配管工事など、プロにお願いしなければならない部分がたくさんありました。
今回は、業者さんに発注したぶんの工事代金についてジャンル別に金額をまとめます。
とはいえ、あらためて見積もりを見直すと、こちらのリクエストが変わったり現場の事情で変更が加わったりと、ゴチャゴチャと入り組んでいます。
最初の見積もりと修正分を反映した追加分の見積もりを突き合わせ、整理した大まかな金額をごらんいただきます。
■外装工事(屋根・外壁・整地)に約100万円
外装工事の中心は、屋根のやり替えと汚れた外壁の塗装、それに伴う足場の設営がメイン。
この代金については相見積もりを取った話と一緒に書きました。
屋根と外壁の塗装にかかった金額は「約80万円(796,880円)」でした。
ここに、玄関前の汚かった斜面を整地してもらったお金が加わります。
合計132,000円で焼却炉の処分も含めてやってもらったものの、モルタル工事直後に雨が降って仕上がりが損なわれてがっかりしました。
「132,000円なら安かろう悪かろう」だと思って仕方ないと思っていたのですが、今回見積もりを見直すと、外構の追加費用として75,000円がしれっと追加請求されていたことに今になって気づきました。
請求書の明細はきちんと精査しなくてはいけませんね。
合計すると、外構に「約20万円(207,000円)」かかったことになり、ここはもっと交渉すべきだったと反省しています。
ということで、外装工事の合計金額は「約100万円」でした。
■玄関ドアと窓の新設などに約50万円
続いては、玄関まわりと窓の工事にかかった金額です。
予算の関係で玄関ドアにはマンションで採用されるような安価なものを選びました。
いろいろ比較したかいあって値段のわりには気に入っています。
ドアの交換にかかった費用は118,000円でしたが、換気のための網戸も追加したので44,000円のプラス。
ドアまわりの合計は「164,000円」でした。
窓については基本的にもともとあったサッシを残しましたが、一階の大きな窓だけは既存の腰窓を撤去して特注の一枚ガラスの窓を設置しました。
この窓だけで193,000円もかかりましたが、出来ばえには満足しています。
もうひとつ新規に設けた窓がありました。
二階の換気口を撤去して作ったFIX窓です。
こちらは58,000円でした。
上記の3点に、もともとついていた玄関の庇の撤去などの工事費用も加わり、合計「481,000円」。
後日、追加ですりガラスの窓を透明ガラスに交換した費用なども含めると「50万円強」といったところでしょうか。
■給排水・ガス・電気の工事代金は約105万円
お次は給排水・ガス・電気の工事にかかった代金。
この小屋は昔は書庫として使われていたため、電気しか通っていませんでした。
トイレやシャワーを設置するには、新たに母屋から水道を延長する配管工事が必要です。
給水管や排水管の敷設に約26万円、室内の配管の切り回しに約12万円がかかりました。
母屋との絡みもあって費用がかさみ、合計「約38万円」でした。
ガスについては母屋からの延長はせず、新たにメーターを設置して65,000円。
給湯器の設置に38,000円、ガスヒーター用のガス栓の設置に25,000円かかりました。
ガス関係を合計すると「約13万円」となります。
最後に電気関連。
配電盤の設置とメーターの新設で108,000円。
ここにスイッチコンセントや照明器具の設置費用が加わって約30万(311,100円)。
新しくスイッチやコンセントを多数増設したこともあり、予想以上にかかりました。
施主支給した外灯やルームドライヤーの設置費用もここに含まれています(商品本体の代金は含まれません)。
さらに、外灯のタイムスイッチの設置や古い照明器具の撤去費用なども加わり、電気工事の費用はトータル「約45万円(454,000円)」に。
以上をすべて合計すると、給排水・ガス・電気の工事に「962,000円」もかかりました。
ただの小屋に水まわりなどを新たに設置するとこんなにお金がかかるものなのだと初めて知り、勉強になりました。
正直言うと、この半額くらいでできるかなって思ってました。見通しが甘かった……。
ちなみに、完成から半年後にエアコンを追加設置した際にかかった費用が約10万円。
これも足すとおよそ「105万円」となります。
■大工工事とアイアン手すりで約50万円
内装についてはなるべくDIYでやろうと思っていました。
とはいえ、ドアの設置や壁の造作などに素人が手を出すと強度が心配ですから、大工さんにお願いしました。
トイレに設置したドアは施主支給したもので、今回の金額には含まれません。
大工さんにお願いしたのは、ドア枠の設置や吊り込みで、その費用が「27,000円」。
間仕切り壁の造作や、
既存の壁のフカシもお願いしました。
これが合計で「215,000円」。
予想以上にお金がかかったのがアイアンの手すり。
この記事を書いたときはお金のことを書き忘れましたが、かなりの高額でした。
当初は開口部を囲う簡易な柵のみを作る予定で93,000円の見積もり。
ところが「階段が急だから手すりもいるな」とか「片手だけしかつかめないと不安だから両手に手すりがほしいな」とか「手すりの中段に中桟もあると安全」とか言っているあいだに、どんどん追加のリクエストが増えました。
DIYでの内装作業が忙しかったことにかまけ、金額の確認を怠っていたのですが、合計してみると最終的な金額は「255,000円」。
アイアンものは基本的に家にあわせてオーダーメイドするものですから高額になりがちですし、取り付けのための下地の造作費用なんかも含んではいますが、さすがに贅沢しすぎた感は否めません。
以上をすべて合計すると内装工事費は「約50万円(497,000円)」でした。
■トイレ・洗面・シャワーボックスに約45万円
最後に、水まわりの設備にかかった費用をまとめます。
まずはトイレ。
省スペースをめざしてタンクレストイレをチョイスしたため、タンク式にくらべてやや費用が高くなり「88,000円」。
設置費用は洗面と合わせて「70,000円」でした。
洗面はというと、サンワカンパニーの水栓「ラベンナ」が「31,300円」、洗面ボウル「ハトリアピアット」が「26,800円」。
いちばん高額だったのがシャワーブース。
当初はいちばん安いシャワーボックスで17万円を予定していましたが、サンワカンパニーの「シャワーブース0707」にグレードアップしたため「235,000円」(含設置費)に。
でも、黒のパネルやガラス棚が気に入っているので、上乗せした出費に後悔はありません。
以上をすべて合計して「約45万円(451,100円)」でした。
■業者さんにお願いした工事代金の合計は約380万円
さて、以上の項目を合算しましょう。
合計金額「約350万円」に消費税およそ28万円(当時は8%)が加わり「380万円弱」となりました。
たった6畳ほどの広さの小屋とはいえど、家一軒をまるまるリノベーションするとかなりのお金がかかると痛感しました。
しかも。
ここにはDIYで板や壁紙を貼ったり珪藻土を塗ったりした費用は含まれていないのです。
次回はDIYに費やした費用をまとめます。