(191)「スイッチとコンセントをワンプレートに収める問題」を考える
前回、キッチンの内装をどんな素材で仕上げるかについて考えました。
DIYの実作業に入る前に、もうひとつ決めておかねばならないことがあります。
給湯器のリモコンパネルの左隣に設置するスイッチとコンセントです。
スイッチは手元を照らす照明用に、コンセントはミキサーなどの調理家電を使用するのに使います。
給湯器のリモコンパネルはこちらに決まっています。
リンナイの「シンプルデザインMC-155V」です(画像をクリックするとYahoo!ショッピングのページに飛びます)。
これに合わせてホワイトのスイッチパネルを選びたいと思います。
悩ましいのが、表題のとおり「スイッチとコンセントをいかにしてワンプレートに収めるかという問題」です。
世の中には、プラスチック製や金属製、木製などさまざまなスイッチプレートがあり、アンティークまで含めると選択肢は非常に多く、選ぶ楽しみがあります。
「日刊Sumai」の連載でも書いたことがありますし、
山小屋でも場所ごとに異なる種類のスイッチを設置しました。
しかし。
ひとつのプレートにスイッチとコンセントを収めるとなると、途端に選択肢は狭まります。
僕が世田谷で管理しているマンションは洗面が非常に狭く、ふたつのプレートを設置するスペースがないことも多く、リノベーションをおこなう際、たびたびこの問題に直面してきました。
以前、よく採用していたのがアメリカンスイッチです。
アメリカンスイッチというとこちらのトグルスイッチタイプがメジャーですが、
スイッチとコンセントをワンプレートに収められるのは、こちらの2口のタイプ。
こちらはコンセントとプレートの規格が共通なので、
スイッチとコンセントを1口ずつ組み合わせることも可能なのです。
プレートとの組み合わせ次第で雰囲気も変わり、インテリアに合わせたコーディネートもしやすいです。
これは黒のスイッチ&コンセントに木製のプレートを合わせた例。
ホワイトとは印象がだいぶ変わります。
山小屋の洗面ではクリーム色の本体に木製プレートを組み合わせました。
ところが、このアメリカンタイプ、宿泊したゲストからドライヤーのプラグが挿さらないという声が寄せられました。
マンションの入居者さんにヒアリングしてみると、同じように挿しにくいケースがあることもわかりました。
詳しくは以前の原稿をごらんください。
代わりに設置したのがこちら。
パナソニックの「コスモシリーズ ワイド21」です。
和室などでも使いやすいクリーム色のタイプに木製のプレートを組み合わせたのでイレギュラーな見た目になっていますが、最近の日本の住宅においてもっともポピュラーと言っても差し支えないスイッチです。
うちの実家にもノーマルなタイプが設置されていました。
僕の少ない知識の範囲でいうと、最近の製品でスイッチとコンセントをワンプレートに収めることができるのは、このコスモワイドくらいしかありませんでした。
スイッチ枠についてはラウンドタイプのほかに、角が四角いスクエアタイプもあります。
給湯器のリモコンパネルとそろえるならこちらのほうがよいだろうと考え、購入してみました。
プレート枠やボタンを選ぶ都合でバラバラに購入。
パナソニック 埋込スイッチスペース+コンセント ホワイト WTF10015W 価格:283円 |
価格:157円 |
パナソニック 表示なしハンドル ネームなし ダブル ホワイト WT3002W 価格:51円 |
パナソニック スイッチプレート 1連用 スクエア ホワイト WT8101W 価格:89円 |
この4つを仮組みしてみると、こんな感じになります。
うーむ、悪くないけど、いまひとつかなあ。
まず、スイッチのこのライン。
個人的には、これが余計なデザインに感じられてしまいます。
それと、プレート枠のR。
せっかくのスクエアプレートなのに、角に丸みがあるのも気に入りません。
色合いもややクリーム色がかったホワイトなのもね……。
あらためて他に良いものはないかと探していたら、なんとパナソニックから新製品がリリースされているではありませんか!
【Panasonic】So Styleシリーズ
「So Style(ソー・スタイル)」と名付けられたシリーズで2020年の新商品でした。
コスモワイドに感じたような余計な要素がなく、よりシンプルにまとめられたデザイン。
これは僕の推測なのですが、おそらく神保電器の「NKシリーズ」を意識したシリーズではないでしょうか。
NKのスイッチはうちのマンションでも採用したことがあります。
山小屋でも給湯器パネルに合わせて選んだことも。
とにかくシンプルに徹したデザインが素晴らしく、おしゃれリノベーションを施したお宅にうかがうと、かなりの確率でこいつが設置されています。
残念なことに、このNKにはスイッチとコンセントが一体になったタイプはラインナップされていません。
NKに近いミニマルデザインでありながら、僕が頭を悩ませる「スイッチとコンセントをワンプレートに収める問題」をも解決してくれる「So Style」。
実物を見てみるべく、取り寄せてみました。
仮組みしてみましょう。
先ほどのコスモワイドとくらべて、余計な要素が減ったので、シンプルで美しく感じます。
ツヤのないマットな質感もいいです。
気になる価格はというと、僕が購入したショップではこれくらい。
Panasonic◆SO-STYLE 埋込ワンタッチ取付枠WNS3730 価格:224円 |
Panasonic◆SO-STYLEWNS5002W埋込スイッチC 3路マットホワイト 価格:977円 |
Panasonic◆SO-STYLEWN1001MCW埋込コンセント(マットセラミックホワイト) 価格:660円 |
Panasonic◆SO-STYLE プレート2コ用WNS6002Wマットホワイト 価格:383円 |
購入価格は「合計2,474円」でした。
コスモワイドよりはかなり高価で、神保のNKシリーズとほぼ同じくらいかやや安いくらいの価格帯でしょうか。
パナソニックなので、取り扱う業者さん次第ではNKよりぐっと安く手配できるかもしれません。
今回は一か所の工事なので価格はあまり気にせず、このSo Styleに決めることにしました。
次回からはいよいよDIYの実作業に入ります。