(212)和室の押入れがキッチンに生まれ変わるまでを振り返る
あけましておめでとうございます。
コロナがますます猛威を振るうさまを見ていると、2021年がどんな年になるか皆目見当がつきませんが、今年もマイペースに山小屋をリノベーションしていきたいと思っています。
昨年の秋から年末にかけて母屋のキッチンの移転について書いてきました。
今回は工事前から完成にいたるまでを振り返ってみようと思います。
そもそもの始まりは、離れの小屋をリノベーションしてマンションの入居者のみなさんに使ってもらうようになったこと。
「いつでも気が向いたときに使っていいよ」ということになっていますが、東京の西のはずれの山奥にいきなり一人(ないしは二人)で出向くのは不安だったり面倒だったりするだろうということで、僕がクルマを出して山小屋まで案内するようこころがけていました。
それに伴って母屋に招いてお茶をしたり、夕食を共にしたりする機会も増えることになりました。
となると、古いキッチンがなんとも不自由に感じるようになってきたのです。
ちなみに、移転前のキッチンはこんな感じ。
広さや使い勝手に大きな不満があるわけではなかったのですが、お客さんをもてなすリビングからとにかく遠いのが難点。
そこで、家の中心に位置する和室の押入れをつぶしてキッチンを移転しようと思いつきました。
間取り図をごらんください。
食卓のあるリビングもすぐ隣で便利です。
では、工事前の押入れがどんな感じだったかというと。
片付けてみれば、別荘の押入れなんて中身は不要品だらけ。
捨てに捨てて、カラになりました。
もともとのキッチンよりは狭いものの、それなりの広さが確保できる見通しも立ちました。
選んだキッチンは世田谷のマンションでも何度か導入したことのあるタニコー(tanico)の業務用キッチン。
ムダのないシンプルな構成とリーズナブルな価格が魅力です。
一般的な家庭用キッチンとちがい、業務用キッチンは「コンロ台」「シンク」「作業台」がそれぞれに独立しているので組み合わせも自由です。
いろいろと考えた結果、この組み合わせに落ち着きました。
レンジフードや水栓を設置し、妻のリクエストで小さな窓を加え、大まかな構成案を描きました。
ここまでできれば、ひとまずは大工さんをはじめとする業者さんのお仕事。
古い押入れの撤去と窓やカウンターの設置が完了した状態がこちら。
特に窓が気に入りました。
日中に外をのぞくと緑が見えてとても気持ちいいです。
離れの小屋と同じく、内装は僕がDIYでおこないます。
大好きな建材である「タイル」を中心にプランを練りました。
壁と床にタイルを張り、アイアン塗料や珪藻土塗料による塗装で周囲を仕上げます。
プランができたら、あとはひたすら手を動かすのみ。
塗装のための下準備をおこない、
珪藻土塗料の塗装をおこないました。
次は、壁に「小口平」と呼ばれるタイルを張ります。
大きめのタイルなので、下準備が大事です。
しっかりと壁に下書きをして、
タイルがそのままで収まらない箇所はディスクグラインダーでカットもしました。
珪藻土塗料と壁タイルの施工が済んだ状態がこちら。
だいぶ仕上がってきました。
続いて、壁のカウンターにはシルバーグレーのアイアン塗料を塗ります。
最後に床に70角のタイルを張りました。
細かいタッチアップやコーキングをおこなったら完成。
これで僕の仕事はおしまい。
今度は再び業者さんに作業に入ってもらい、キッチン本体を設置します。
素人仕事ゆえいろいろと失敗もあるのですが、こうして出来上がると細かいことは忘れてしまいます。
がんばってよかった、と思う瞬間です。
冷蔵庫やガスコンロなども設置して、ようやくキッチンとしての体裁が整いました。
妻の提案で、部屋の床や天井にも手を入れています。
天井の作業は予想よりもはるかに大変だったのですが、こうして完成した部屋を眺めるとやってよかったなと思います。
さらに、いろいろと小物や調理器具などをセットして使えるようにした後がこちら。
これについては今後、詳しく書いていくつもりです。
そうそう、気になるお金についてですが、見積もりについてだけはすでに書きました。
施主支給や小物も含めていくらかかったかは、自分でもまだきちんと把握できていません。
こちらについてもそのうちまとめるつもりです。
では、最後にビフォーからアフターまでを10枚の画像でどうぞ。