(176)別荘をまるごとリフォームして結局いくらかかったか【DIY編】
前回、山小屋をリノベーションする際に工事業者に発注したぶんの代金をまとめました。
この代金にはDIYのために発注したタイルや木材、その施工に必要な副資材や工具に費やしたお金などは含まれておりません。
何度も書いてきたとおり、この小屋の内装工事の仕上げの大半は僕がDIYでおこなっています。
今回は、DIYにかかったお金を建材ごとに分けてご紹介します。
■壁や床に貼った木材に「約24万円」
ふだん管理している世田谷のマンションとは異なり、この山小屋では木材をふんだんに使用しました。
一階の床に敷き詰めたのが、木の「小口」部分を前面に見せた個性的なウッドタイル。
「西粟倉森の学校」のユカハリタイル「コグチ」です。
2ケースをキャンペーン価格で注文して「62,200円」でした。
床材としては高価ですが、他には替えられない魅力があります。
一階の階段横の壁にはtoolboxが取り扱う「ウッドウォールパネル」を貼りました。
平米単価が安価な割にオイルやワックスなどで仕上げると高級感のある雰囲気が演出できるのが魅力です。
世田谷のマンションに施工した際の写真をごらんください。
邑口さんの写真の効果もあって、とても良い雰囲気に仕上がりました。
ウッドウォールパネルの販売は一枚単位。
一枚「4,500円」(2018年当時)が3枚で「13,500円」。
送料の「1,960円」が加わって、合計「15,460円」でした。
木材といえば、一階の壁にはペグボードも設置しました。
木製ですから安価なのですが、大きい一枚板なので送料が「2,500円」とお高め。
本体価格に加工料金、送料を合計して「5,562円」でした(注文当時はまだ消費税8%)。
木材といえば、二階の天井と壁はほぼ木材で仕上げています。
とくに天井に貼った「ヴィレ」(サンワカンパニー)にはもっともお金がかかりました。
6ケースで「88,848円」。
一方、壁に貼った「スライスウッド」(toolbox)は5ケースで48,600円。
送料2,840円を加えて「51,440円」でした。
以上の木材に、ボンドや釘など木材の施工に関わる副資材の代金も足して合計「241,842円」。
DIYの最大のメリットは人件費が削減できることですが、材料にこだわりだすと思った以上に高くつくこともあります。
■タイル&エコカラットに「約9万5千円」
材料費がかかるといえば、モザイクタイルも高価な建材です。
市場に出回っているさまざまなタイルから選ぶのは楽しいのですが、平米単価を考慮するとデザインだけで決めることができないのが辛いところ。
施工面積の広い洗面スペースに選んだのは、作善堂で見つけたボックス張りのボーダータイル。
1シート890円(裏ネット貼り)は、タイルの最安値の価格帯(500~600円/1シート)にくらべると若干高いのですが、想定していた予算内には収まりました。
でも、34枚ともなると、合計「30,260円」とけっこうな金額に。
一方、トイレの床に張った「クローシェ・マーブル」(平田タイル)は、お高めのタイルです。
11シートで「18,724円」。
ということは1シート1,800円強で、先ほどのボックス貼りのタイルのおよそ2倍。
トイレの床という狭い場所だからこそ採用できました。
広い壁に張ったらさぞかし素敵でしょうが、予算を考えると手が出ません。
タイル系の建材として「エコカラット」(LIXIL)の費用もご紹介しておきましょう。
豊富なラインナップの中から「ラフソーン」という種類を選びました。
これを壁一面に張って、このお値段。
副資材も加えて「27,960円」ですから大抵のモザイクタイルより安価です。
しかも、エコカラットはモザイクタイルとくらべてカットが容易で施工しやすいので、DIYにおすすめです。
タイル用のボンドや目地材などの副資材を加えた合計金額は「95,629円」でした。
■珪藻土・壁紙・塗料などに「約14万5千円」
続いては、珪藻土やオスモカラー、壁紙などにかかった費用です。
まずは珪藻土。
珪藻土は壁材としては高級な部類で、左官職人さんにお願いすると目が飛び出るような価格になりますが、施工面積を限定してDIYで作業すればふつうのリノベーション予算でも十分手が届きます。
洗面やリビングの壁に塗ったのは、妻の知人から譲ってもらった珪藻土。
約11平米分で「15,500円」のところを約半額の「8,000円」で譲っていただきました。
トイレの壁に塗ったのはtukuribaのカラー珪藻土。
練り済みなぶん価格は「10,800円」とやや割高ですが、施工の負担が減ってラクでした。
先ほど書いたとおりこの山小屋では木材を多用しましたが、その仕上げに塗ったのが「オスモカラー」です。
塗装面積が広くて作業が大変でした。
塗装したのはウッドワックスですが、量が多かったので価格も高額に。
塗料に「22,626円」というと高いように思えるかもしれませんが、小屋の内装をまるまる塗れたので思ったよりは高くないというのが最終的な僕の印象です。
ちなみに、一階の床にもオスモクリアーを塗装しましたが、
こちらは量が少なかったこともあり「6,608円」で済みました。
施工面積のわりに高額だったのが二階に貼った輸入壁紙「ノーチラス」(WALPAにて購入)です。
たった一面ですが、壁紙だけで31,320円。
接着剤なども含めて「38,784円」もかかりました。
独特のデザインが気に入って選んだのですが、贅沢な出費だったことは否めません。
壁紙と組み合わせた床材はサンゲツのココフロア。
かかった費用は「48,240円」
床材としてはフローリングなどと同じくらいの価格帯でやや高めかと思いますが、カットがしやすくDIY向きな床材でした。
珪藻土・オスモカラー・壁紙に加えて細かい補修塗料や副資材も含めて合計「約14万5千円(146,796円)」となりました。
■DIYの作業に費やした材料費の合計は「約54万円」
以上の項目に含まれなかった副資材にかかったお金が「49,754円」、工具に使ったお金が「6,683円」でした。
工具代の大半を占めるのは電動サンダーに使った5,122円でした。
これ以外にはほとんど工具は購入せず、のこぎりやドライバーなど、ふつうの家にあるもので作業しました。
そのせいで時間がかなりかかってしまった部分もあり、これだけ木材を加工するなら電動のこぎりくらいは買えばよかったのかと今さらながら思ったりしています。
では、合計金額をごらんください。
トータルで「540,704円」かかりました。
前回ご紹介した工事業者さんに発注した代金の合計が税込みで380万円弱でしたから、DIYに費やした金額も足すと、ぜんぶで「約430万円」となります。
しかし、これではまだお金の話は終わりません。
前回と今回のお金には施主支給の分の金額が含まれていないのです。
また、住宅設備だけ準備すれば終わる賃貸物件とは異なり、この小屋にはゲストが使う家具や家電をそろえる必要があり、そのお金も別にかかりました。
次回は、施主支給品に費やした費用や、家具や家電、雑貨に使ったお金の話をいたします。