(574)母屋の客間をリフォームしようと思い立つ
今回からひさしぶりに山小屋の母屋のリフォームについてお話しようと思います。
母屋については、2020年にキッチンの移転を、
翌21年には洗面とトイレのリフォームをおこないました。
これらの工事のおかげで母屋もとても暮らしやすくなりました。
今年(2024年)、手を入れたのは客間を兼ねたダイニングスペースです。
■工事前のダイニングはというと…
まずは、工事前の間取りからごらんいただきましょう。
祖父が増築を繰り返したおかげで広さだけはムダにある山小屋ですが、食卓のある縦長の部屋も僕が小さい頃(40年ほど前?)に増築されたスペースのひとつ。
日当たりの悪い部屋が多い母屋にあって窓が多くもっとも明るい部屋なので、現在はここに食卓を置き、お客さんをおもてなしする客間として活用しています。
椅子のうしろにあるロールスクリーンを上げると、腰高窓と本棚が。CDを収納してCDプレイヤーを置いていました。
ぐぐーっと引くとこんな感じ。右にチラ見えしているのがキッチンとリビングのある部屋。間仕切りにサッシがあるのはかつてここが外壁だった名残りですが、リビングにいると窓から客間に入ってきた冷気をシャットアウトしてくれるので重宝しています。
寒さの厳しい晩秋から初春にかけてはお客さんも来ないので客間はお休み。サッシに加えてカーテンも閉め、もっぱらリビングだけを温めて過ごします。
反対から眺めてみました。まさにうなぎの寝床です。いちばん奥のベッドが置かれたスペースはもともと押し入れだったのですが、何を収納しても湿気でカビだらけになるため、解体して部屋の一部に改造しました。
その工事をおこなったのはかれこれ20年ほど前のこと。
押し入れを撤去すると同時に、柱などをペンキで塗ったり砂壁に壁紙を張ったり、敷くだけでOKのフローリングを設置したりしましたが、DIYの基礎知識もまったくなかったころの手探りの作業だったので、インテリアの構成を工夫するような考えは全然ありませんでした。でも、壁紙のモスグリーンは今でも気に入っています。
こうして写真に撮ると、そこまでひどい内装には見えないのですが、時が経つにつれて手を加えたいポイントが徐々に明確になってきました。
■工事のポイントは「天井」「床」「窓」
なんとかしたいのが天井です。
薄い板が張り渡された天井は昭和のお宅でよく見られる「和天井」です。本物の木材ならともかく、木目柄がプリントされた安っぽい見た目は目に入るたびに残念な気持ちにさせられます。
以前、リビングの和天井をリフォームしたときには表面をはがして塗装しました。
本音をいえば、和天井を取っ払って天井裏をあらわしにした開放感あるリビングにしたかったのですが、業者さんのアドバイスで思いとどまりました。
「夏は日光の熱がダイレクトに室内に伝わってきてしまうし、冬は暖かい空気が部屋の天井に逃げてしまう。冷暖房の効率が悪くなり、光熱費も高くなるだろう」とのことで、春や秋を過ごすリビングがこれ以上寒くなるのは耐え難いのであきらめました。詳しい経緯は過去の記事をどうぞ。
しかし、寒い時期に使わない客間であれば話は別。
窓が多いこの部屋は、お客さんが訪れる春から秋のみに使うスペースです。天井を撤去して暑さ寒さが増してもガマンがきくのではないでしょうか。
ためしに天井裏をのぞいてみると、
思った以上に広々としていました。このぶんだけ天井が高くなったらさぞかし気持ちいいでしょう。これはトライする価値がありそう。
もうひとつ手を入れたかったのが床。
ロール状になった安価なフローリング材で、カーペットのように敷くだけで設置できたのはラクだったのですが、
ニスだかウレタンだかでガッチリとコーティングされたツルツルテカテカの表面が安っぽくてイヤでした。せっかくの機会ですから、この床は処分してしっかりとした下地を造作してもらって新しい床を張りたいと思います。
三つめのポイントが、先ほどもご紹介した腰高窓。
実はこの窓を開けると、
外の緑が見えてとても気持ちよいのです。都会とちがって人目も気にならない立地ですから、透明ガラスに取り替えたいと思いました。食卓から外の景色が眺められたらいいかな、と。
というわけで、「天井」「床」「窓」の3つのポイントを中心に客間のリフォームをおこなうことが決まりました。次回はまず天井の解体についてお話します。