(742)山小屋を20年間維持&修繕するために400万円以上を費やした

お金のこと

前回、前々回と、山小屋における動物トラブルについてお話しました。

今回は、過去の資料を振り返りながら、2006年から2025年までの20年間にかかった山小屋の維持費と修繕費についてまとめてみたいと思います。

以前、こちらの記事の中で、2009年から2018年までの10年間で「約255万円」を費やしたことを書きました。

10年で割ると「一年あたり25万円強」を使っている計算となりましたが、20年分のデータをまとめるとどうなりますでしょうか?

5年ごとに区切って順に見ていきます。


■2006年~2010年:エアコンの設置とシロアリ防除

さて、僕の祖父が別荘を購入したのは、今から半世紀以上も前、1970年のことになります。

かつての山小屋

以後、二十数年のうちに母屋の増築や離れの建設などがおこなわれてきました。まだまだ建物も築浅だったこともあり、修繕に大きな費用をかけたという話は聞いていません。

かつての山小屋

しかし、僕が友人と訪れるようになった二十数年前くらいにはこの家も築30年を迎え、いろいろと不便を感じるようになってきました。

エアコン

その代表が夏の暑さで、かつてはエアコンなしで真夏を過ごせた家も、当時問題視されつつあった温暖化の影響でエアコンが必要になり、設置工事をおこなうこととなりました。

みんなが集まる居間と、暑さの厳しい二階の部屋に計3台のエアコンを設置し、「約38万円」がかかりました。これが2006年のことで明細が記録に残っている最初の工事です。

これで暮らしやすくなったかと思いきや、それから3年が経った2009年、大きな出費が待っていました。

シロアリに食われた柱

シロアリ被害への応急処置と防除対策の費用です。

現在、害獣の駆除などでもお世話になっている地元の業者さんの訪問診断を受け、床下がかなりシロアリに食い荒らされていることが発覚し、あわてて対策の工事をお願いすることになりました。

シロアリ防除剤の散布

傷んだ床を補強し、床下にはシロアリ防除剤(と防カビ剤)を散布してもらいました。

調湿材と換気扇

あわせて、以前から気になっていた湿気対策のため、地面の上に調湿材を敷き詰めて床下換気扇を設置してもらいました。この工事にかかった金額が「約98万円」でした。


■2011年~2015年:外壁の塗装とハクビシン対策

それから2年後の2011年、今は亡き母のたっての希望で足場を組んでの外壁塗装をおこないました。

きっかけになったのは屋根瓦の劣化

傷んだ屋根

築40年が経過し、ところどころにヒビや割れ、欠けが生じ、雨漏りするようになってきたのです。業者さんに相談して屋根の修理をおこなうことになったところ、古ぼけて汚れた外壁を塗装したいという母の希望があり、屋根と合わせて足場を組んで塗装作業をおこなうことになりました。これには「約77万円」かかりました。

同じ年、先日の記事でも触れたハクビシンのトラブルがありました。

ハクビシンのフン

屋根裏に入り込んだハクビシンがしたフンが溜まっていたのを撤去・清掃してもらい、

軒天の穴をふさいだ

軒天などに開いた穴をふさぎ、侵入できないようにしてもらいました。これで「約15万円」

2011年は単年ではかなりの出費となりましたが、おかげでそれから4年ほどは大きな問題もなく過ごすことができました。


■2016年~2020年:寒波による水道管破裂や台風による床下浸水

で、2016年。2009年に床下に散布してもらったシロアリ防除剤(と防カビ剤)の保証期間が過ぎてしまったということで、再度の散布をすすめられ、工事をおこなうことになりました。

シロアリ防除剤の散布

費用は「約32万円」也。すでにお気づきのとおり、この散布は山小屋を維持する以上は6年ごとに必ず出て行く出費なのです。

ということは1年ごとに約5万円がシロアリ対策のために費やされていることになり、山奥の築古木造家屋の維持の大変さが身に染みます。

自然の厳しさでいえば、寒波の影響で水道管の破裂が起こったのが2018年のことでした。

破裂した水道管

外の水道管はもちろん、

壊れたトイレの水道管

宅内のトイレやお風呂など、多くの水栓・水道管が故障し、修理と復旧に「約24万円」もかかりました。恥ずかしながら、このときまで僕は寒冷地では冬に水道管の水抜きをしなければならないことすら知らなかったのです。以後、必ず冬季の留守中は元栓を閉めて水抜きをおこなうよう気をつけています。

床下浸水の後

さらに翌2019年には、台風の襲来で裏手の小川が氾濫。床下浸水で換気扇が水没して故障、調湿材も水流でグチャグチャになるというトラブルがありました。

復旧後の床下

この復旧にかかった費用が「約23万円」

毎年のように数十万円が出て行くのを目の当たりにすると、別荘を二束三文でいいから手放してラクになりたいと思う人がいるのがよくわかります。

このほかにも、2019年にエアコンの修理で「約3万円」、2020年には故障したガス給湯器の交換に「約23万円」がかかりました。


■2021~2025年:漏水で腐食した床の修繕とシロアリ防除剤の散布再び

2021年もまだまだお金が出て行きます。

傷んだ床

水道管破裂による漏水で水浸しになった廊下は木材の傷みが激しく、今にも踏み抜いてしまいそうなくらいまで劣化していました。そこで、トイレと洗面のリフォームを機に、床下の根太のやり替え工事をしてもらうことになりました。

床のやり替え

大工さんに床を解体してもらい、腐食根太の交換をおこない、表面はベニヤで仕上げてもらうまでお願いして「約21万円」かかりました。

さらに同年、ルームドライヤーの修理とスズメバチの巣の撤去でそれぞれ「約1万円ずつ」がかかりました。

そうこうしている間に2022年には、再びシロアリ防除剤(と防カビ剤)の散布の時期がやってきてしまい「約33万円」が飛んで行きました。

水道管からの漏水

翌年の23年には、移転前のキッチンにつながっていた古い水道管が破裂して漏水。これを撤去してもらうのに「約2万円」がかかりました。

2024年には、19年に修理したエアコンがついに故障し、新しく交換することになり、「約13万円」の出費。

さらに、25年には、2011年に修繕をおこなってもらった屋根瓦に一部破損が見られ、草なども生えてきてしまったので、この修理と高圧洗浄をお願いすることになりました。

母屋の屋根の洗浄

「約28万円」かかりましたが、業者さんの見立てでは、外壁はまだしばらく持ちそうということで足場は組まないで済んでホッとしたのを覚えています。


■20年間でかかった維持費・修繕費の合計は「約429万円」

以上、20年間でかかった維持費・修繕費を合計してみると「約429万円」となりました。

これを20で割ると、一年あたりの金額は「約21.5万円」という計算です。

冒頭に挙げた記事の中で2009年から2018年までの10年間に「約255万円」を費やし、一年あたり「約25万円」と計算したのとくらべると、若干、額が落ち着いた印象はありますが、毎年20万円を超える金額が必要になっているという事実は、山奥の築古別荘の維持管理にいかにお金がかかるかを証していると言えましょう。

ご注意いただきたいのは、これらの出費は現状のままで暮らしていくための出費、すなわちトラブルのたびに原状復帰するために必要なお金でしかないということです。

インテリアのビフォーアフター

つまり、室内の住環境をより向上するために、壁を塗ったり床を張り替えたりする内装工事のお金は一切含まれていないのです。このブログでたびたび紹介しているDIYによるリフォーム作業にかかった費用はまったく別の話というわけですね。

リフォーム抜き、ただ現状維持のためでも毎年20万円以上のお金を払わねばならないことをみなさんはどう感じられるでしょうか?

過去の山小屋

ムダ使いだと思われても仕方ありませんが、個人的には子どもの頃からさまざまな思い出のある家ですし、今では世田谷のマンションからゲストを迎える施設としても活用しているので、今後もなんとか頑張って維持していきたいと思っています。

とはいえ、2026年も春からイタチのフンの撤去と侵入対策に早速「55,000円」もかかってしまったので、今後も年間20万円ペースの出費は覚悟しなければならないと思うと気が重いです。この出費がムダにならないよう、もっと山小屋を有効活用する方法を考えていきたいと思っています。

アサクラ

大家業。世田谷のマンションと東京西部の山奥にある小屋を管理&経営しています。最近は熱海に購入したマンションの一室をDIYで修繕中。ESSE online(エ...

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