(783)【後編】目地材に水を入れ過ぎてヒビ割れてしまった
前回に引き続き、事務所の玄関土間にモザイクタイルをDIYで施工していきます。
今回は接着から目地入れまでをリポートします。
■またもボンドが目地からはみ出す失敗!
タイルの接着には専用のボンドを使用します。

接着に使ったボンドは「ネオピタ」のグレーです。
目地をグレーにするので接着剤の色もそろえておきました。

これを金属のコテで土間に塗り広げ、

クシ目ゴテで凹凸をつけ、

シートを張り付けていきます。

スキマはハーフタイルで埋めてあげました。

このくりかえしで無事に接着が終わったはずだったのですが……

乾いたあとに紙をはがしてみると、

目地からボンドがはみ出てしまっていました。先日も紹介した失敗ですね。
接着面に塗ったボンドが多すぎると、圧着した際にボンドが目地からはみ出てしまうのです。思い出してみれば、初心者の頃はしょっちゅうこのミスをやらかしておりました。

こうなると、カッターやキリを使ってボンドをほじくり出さねばならず、本当に面倒なのです。はがれ落ちるリスクのある壁面はともかく、床面にボンドは少量でOKと心得ましょう。
ちなみに、グレーのボンドを選んだのもこの失敗に備えてのこと。仮に、取り除ききれないボンドが目地の中に顔を出してしまっても、目地と同じ色ならば目立ちません。ボンドにはホワイト・グレー・ブラック・ベージュなどの色がラインナップされていますから、目地の色に近い接着剤を選んでおくのがおすすめです。
■今度は目地材がゆるすぎて乾いた後にヒビ割れが……
目地を整えたら、次は目地入れ作業です。

前々回も書きましたが、こういうイレギュラーな形のタイルには目地量の計算ソフトが使えません。素人は余るのを覚悟で多めに目地を練るのが無難ですね。

このときはホワイトの目地を1.5キロ用意し、

ブラックの着色剤を2袋入れてグレーにしました。今思えば、目地材にはグレーのものも多く販売されています。
こういう色付きの目地材を選んだほうが作業はラクになるのはまちがいありません。

よく混ぜてから水を加えて練り上げます。
写真を見ると、なんだかいつもよりユルいように見えます。昔のメモを見返したら「分量より気持ち多めの水を入れた。今回は平面なので緩めでOK」とか書いてあったのですが、これは間違い。初心者ならではの乏しい経験にもとづく思い込みです。
目地に加える水はメーカーが指定した量どおりにするのがセオリーです。このときに使った目地材はこちらですが、

商品裏の説明書きによると「本品1kgに対し、水量290~320cc」ということでした。手元に正確な記録がないのですが、かなり多めに水を入れてしまったようでした。水が多すぎると、後述するような失敗を招きますので要注意です。

目地をタイルに置いたときの感じもいつもより柔らかめ。

全体に目地材を行き渡らせてから、布巾やスポンジで余分な目地材を取り除きながら、表面をきれいにしていきました。

だんだんきれいになっていくのを見るのが楽しい作業です。

目地入れ作業が完了した直後。まだ水分が残っているので目地色が濃くダークグレーに見えますが、

翌日になると乾いて浅いグレーになりました。前編でお見せしたシミュレーションどおりの仕上がりです。
ですが、目地材に水を入れ過ぎたことによる失敗もありました。

ところどころに小さなヒビ割れが。水分を多く含んだセメントは乾いて水分が飛ぶと縮んでしまってヒビ割れてしまうのです。素人考えが招いた失敗でした。

ただ、俯瞰で見れば気づけないくらいで済んだのでよかったです。

モザイクタイルは光が当たったときのツヤが美しくていいのですが、注意点もあります。本来、こういう表面がツルツルしたタイルは土間には向きません。靴底の材質によっては、雨の日などに滑りやすくなるからです。うちのマンションは土間も狭いので転んでもすぐに壁に手をついたりできますが、これが広い玄関だと危ないかもしれません。

また、白や水色のような薄い色のタイルの上だと汚れがモロに目立つのも気になるところではあります。タイル自体は掃き掃除もふき掃除もしやすいとはいえ、目地が汚れてしまうといささか厄介な事態になります。靴が触れる場所ならば、目地汚れが目立ちにくいグレーやブラックを選んだほうがいいかもしれませんね。
■DIYにかかった費用はわずか「13,165円」
最後にかかった費用をまとめます。
価格:1300円 |
タイルは1シート950円が9枚で送料700円が加わって「9,250円」で、
タイル用接着剤は「ネオピタ」のグレーで、僕が購入したときは「2,217円」。
タイル目地は二袋で、僕が購入したときは「998円」でした。
着色剤は「700円」。僕が購入した商品が見つからなかったので、上記は同等の商品を紹介しています。
以上、すべて9年前の価格なので現在とはかなり異なるものもあること、ご承知おきください。

これらをすべて合計すると「13,165円」となりました。
金属ゴテやクシ目ゴテ、養生に使用した副資材などは手持ちのものを使用したので費用に含んでいませんが、どれも安価でその気になれば百円ショップでも手に入るもの。これらをすべて含めても15,000円は超えないでしょう。
この価格の意味を考えてみましょうか。
同じ頃に業者さんに依頼して同じ広さの土間にモザイクタイルを張ってもらったときの費用をごらんください。

税抜き55,000円で、当時の税込み(8%)だと「約6万円」でした。DIYによって、職人さんに頼んだ場合にくらべて1/4ほどの費用で施工できたことになります。
現在は物価高騰の影響でこの金額での施工は無理でしょうが、業者さんに依頼した場合の価格も高騰してますから、コストダウンの価値は依然として変わらないと思われます。

とはいえ、DIYにおいていちばん大事なのはお金よりも自分の手で自分好みのタイル空間が作れること。この楽しみを感じられる方ならコストうんぬん抜きでタイルDIYに挑戦する価値があるはず。ご興味ある方はぜひトライしてみてください。


















